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14/6/16

成年後見人として、一人の人の、天国への旅立ちに関わったこと

Image by Olia Gozha


Oさん「Kさん、この方の後見人をお願いしてもいいですか?」

そう提案を受けたのは、今から1年半ほど前のこと。


私は、成年後見の組織に所属している。

これまで引き受けた後見人の数は8名。そしてもうすぐ、もう1名増える予定だ。

基本的には、身寄りのない方、親族の協力が得られなかったり、遠方・高齢のため世話ができないという方が大半である。


この方は比較的初期で、3人目の方だったと記憶している。


ご本人に関するファイルに目をやる。


率直に言って、後見を受任する者としては、ありがたい案件であった。

本人の状態が安定しているのである。


ご本人は昭和38年より、50年近く、一つの病院の中で過ごしている。


ある種、この方にとっては、この病院が自宅そのものである。


以前は暴れていたそうであるが、現在は、年齢のためもあってか、非常に落ち着いているとのこと。


また、ご本人の資産も、ある程度余裕があり、毎月の収支もプラスで、報酬をいただける余地がある。


成年後見人の業務というのは、労力に報酬が見合わないことも少なくない。


というのは、後見人の報酬は、裁判所が、本人の資産を勘案した上で報酬を決定するからだ。


本人のために行った業務の内容と、本人の資産額によって決まるのだが、本人の資産が数十万や百万前後であると、どれだけ業務を行っても、報酬には限界があるのである。


一方、ある程度まとまった資産がある方であれば、そこまで動かなくても、報酬はある程度出していただける。



そのため、資産が少ない人の後見案件は、受任者にとって大きな負担となる。

一例として、ある案件の報酬を月額で算出すると、5,000円に満たないことがあった。

この案件には、移動時間も含め毎月10時間~15時間以上投入し、また被後見人ご本人からの頻繁な電話があったり、いろいろ被後見人がトラブルを起こし、火消しに奔走させられたりと、ずいぶん労力を注いだのだが、本人に資力がなければ、報酬は大きく制限されてしまうのだ。


もちろん、資力がある場合は、月1~3万+αと、ある程度の報酬は出る。


とはいえ、同業、隣接士業の方の多くは、成年後見を「有償ボランティア」として捉えている。


つまり、労力はかかるわりに、その見返りは少ないというのが実情である。


なぜ私がそんな後見業務を積極的に引き受けているのかというと、理由は3つある。


1 なんやかんやいっても楽しい


「結構後見業務って大変ですよー」と周囲には言っていたりするが、一方で、意外と楽しいというのも本音である。私はおばあちゃんっ子だったためか、高齢の方、特におばあちゃんと話すのは、全然苦にならない。

御年92歳の、特養に入所しているおばあちゃん。

私が来ると、毎回拝んでくれたり、時には涙を流して喜んでくれるのである。

この方は、身よりもなく、ずっと一人暮らしをしてきたため、ある意味私は子どもか孫の代わりのような存在になっているのかもしれない。


もちろん、現実的な側面もある。


2 何か、地域No1の分野を作りたかった

3 後見業務は、スポットではなく、継続課金型の業務なので、多い額ではなくても、長期的な売り上げが見込める


大きく言うと、こんなところだろう。


そうこうしているうちに、ある程度まとまった人数を担当するようになった。


とはいえ、負担感は大きい。日常業務に加え、後見業務を行っているため、後見業務が日常業務を侵食し、日常業務に大きな影響が出てしまうことも、しばしば。


20人、30人の後見を担当されている方は、相当工夫をされたり、労力をかけられたり、事務所内の職員と効率的に業務を行う体勢を築いているのではないかと思う。



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