住宅
無事予定通り2月に結婚式を昔バイトしていたイタリアンレストランで
行い、入籍した。
お付き合い半年でケコーンした。
ナナオ22歳
パキラ29歳 であった。
パキラは底抜けに優しかった。
当時派遣でアパレルの販売業をしていた私。
当時私の職場は渋谷で、毎朝職場までバイクで送ってくれた。
そして自分の仕事が早く終われば必ず迎えにきた。
パキラは毎朝私の髪の毛をセットしてくれる。
パキラ「いつか君にはシャネルの化粧品しか使わせないからね!」
今の私に、もし誰かがこのような甘ったるい嘘を私の横で囁いたら
刹那にチョキで眼球を潰してやる。
マッマ「あんた達いつまでそんな貧乏臭いワンルームで2人で住んでるつもり?住宅ローンでも組んでマンションでも買いなさいよ!」
ナナオ「マンションいいね!パキラ!ナナオマンションに住みたい!」
パキラ「。。。。。」
ナナオ「???」
パキラ「ごめん。。オレ借金があるんだ。。。だからローンは無理だよ。」
ナナオ「借金って?なんぼ?」
パキラ「。。。。50ぐらい。。。」
ナナオ「そか!じゃあそれ先に返済しちゃおうね!」
借金
ナナオ「おい!うちの旦那借金があるんだよっつ!」
ミサコ「マジ?なんぼだっよ!!」
ナナオ「50だってよ~~!」
ミサコ「おい!お前!!サラ金に手を出してるやつが50なワケねえだろっ!」
ナナオ「マジかお??でも50つってたぜ!!」
ミサコ「お前ナニ信用してんだよ!ちゃんと調べろっ!!」
ナナオ「わかったぉ。調べるぉ!!」
さすが、場末の高田の馬場でNO1キャバ嬢だったミサコは勘が鋭い。
ナナオ「でもどうやって調べるんだ?グーグル先生に聞いてみよう!!!」
どうやら霞が関に情報開示窓口があるらしい。
配偶者なら情報開示出来るようだ。
早速、霞が関で旦那の情報を開示した。
もれなく明細には500マソの借金があった。
500マソ
500マソ
真っ白になった
タケフジ、アコム、ライフ、その他もろもろ、マチ金まで。
限度額マックスまで借入れしていた。
毎月10万返済しても9万の利息がつく。
一向に減らない。
そして返しては出していたのだ。
ここで離婚しとけばよかったんだ。。。
腐った母親
コレなんだよ!500マソってなんだよ!
このウソツキやろう!!!
騙したな!この詐欺師!
死ねしねしねしね!!
シネシネ!ウソツキ!シクシクシク。。。
借金の開示書をバタバタさせながら泣いてやった。
パキラ「ごめんなさい。。。なっちゃんごめんなさい・・・」
パキラは心優しい青年なのである。
パキラは妾っこであった。
事業に失敗した母親は、パキラにお金を御無心した。
今借金取りから逃げてる。払わないと殺される。
パキラはお金なんか無いと答えた。
サラ金から借りてくれ。急いでいる。
そう言われたパキラはサラ金に手を出してしまった。
簡単に金を出すマシーン。
パキラは味を占めてしまったのだ。
この母親は結婚式にも来ていない。
パキラの兄が来させなかった。
パキラ兄「うちには父親も母親もいない。そう思ってくれていい。オレがパキラの父親のようなものだ。」
パキラの兄は会計士で立派な大人だった。
努力と勉強でマットウになった漢だった。
結納に100万出してくれたのもこの兄者であった。
ある日、我が家に謎のゲルマニウムネックレスが届く
ナナオ「なにこれ?きめ~~なっ!ナニ買ってんだよ!」
パキラ「知らないよ!オレじゃない!」
数日後カード会社からパキラの職場に連絡が入る。
カード会社「パキラ様ご名義で30万円のネックレスの借入の返済が滞ってますが、ご返済の予定をお聞かせいただけますか?」
パキラ「知らない!オレじゃねえよ!なんだよそれ!」
カード会社「ですが、確かにパキラ様ご名義ですので、お支払頂かないと、、、、ブラックになっちゃうわよ。ふふふ」
パキラの母は懲りずにねずみ講に手を出していた。
離婚したい
なんということだ。幼稚な感情で結婚してしまい
暗愚を露呈しながら生きている。愚の骨頂な私。
もう嫌だ。500万の借金にクズな母親。限界である。
ナナオ「離婚したい!離婚したい!離婚したぃぃぃ!!!」
マッマ「お前よ。。。今まで散々他人様にご迷惑をかけ、己の幸せばかりを願い、なんの苦労も知らないで。そんなんじゃあ何時まで経っても半人前だ!人生一度でも他人を救ってみろ!このスカポンタン!!!」
ナナオ「チ。。。ぐうの音もデネエ。このクソババ==!!!よし!分かった!じゃあお前の店で働かせろ!クソババー!」
マッマ「仕事は教えてやる。が、金はテメエで稼ぎな。」
ナナオ「承知した。」
ナナオ、腹をくくる。
そして個人事業主になった。
借金返済
マッマ「いいか?小娘!仕事っていうのはな、相互の利益を発生させてこそ初めて仕事っていうんだ!技術ってのはな、一教わったら十まで展開を考えろ!一教わって一で終わらすなんざ愚鈍はなはだしい!!わかったな!」
ナナオ「承知!親方!!」
私は仕事に夢中になった。
倒すべき相手は借金だ!
よもやパキラなど眼中にない。
私は化粧をやめ、小汚い作業着にボサボサ頭。
パジャマも作業着。何故なら翌日着替えないでいいからだ。
パキラは相変わらず、マジメに仕事に行き、彼なりに頑張り
給料も上がって行った。売上が200万超えれば給料が上がる。
彼はどんなペーペーよりも先に出勤し、髪の毛を美しくセットして
キラキラとしていた。
そして相変わらず優しい。
私のヒステリックもすべて受け止める。
もれなく、セックスは借金発覚のときからレスになっていた。
「」
500万の借金は利息を入れ900万近く返したのではないだろうか。
パキラは税金も年金も滞納していてそれだけで120はあっただろう。
もれなく9年かかった。
そういえば入籍後、区役所から連絡があった。
パキラサンは住所不定無職となってますと。
バカで幼稚は私は、気にも留めなかった。
あのとき離婚しとけば・・・
借金完済
完済だ。
ようやく終わった。
私は霞が関に再び足を運び、情報開示を行った。
真っ白になってたはずのリスト。。。
ブラックリストっていうものは実はこの紙のことである。
借入が滞っていたり、沢山の借入があるとこの紙に黒字で印字される。
そのことをブラックリストと呼ばれるようになったらしい。
ア○ムから60万の借入が追加されていた。
ナナオ「おい!なんじゃこりゃ!5年前?あのやろおおおおお!ぶっ殺す!」
パキラ「知らないよ!僕じゃない!知らないよ!」
ナナオ「貴様!!!調べれば分かるんだからな!ケツ洗ってマット毛!このスカタン!」
ア○ムに突撃電話した。
ナナオ「主人に身に覚えの無い借入があるんですが?調べていただけます?」
アコム「えー5年前に名古屋で電光掲示板をお求めの際の借入ですね。」
でたよ。あのババーだ。パキラの母親だ。
私はその足で霞が関の無料弁護士相談に向かい
ことの成り行きを説明した。
弁護士「5年間請求が本人に無かった債務は時効ですよ。なのでこれは無効です。」
ナナオ「承知!あじゃじゃしたー!」
アコムに突撃電話
ナナオ「先ほどの名古屋で電光掲示板を購入した件ですが、当時の担当者調べていただけます?」
ア○ム「え~ちょっとそれは調べかねますね。。。5年も前の話ですし。先ほどパキラ様のお母様とも連絡が付きまして返済の意思があるとのことでしたので。」
ナナオ「おいおいおいおい!何すっとぼけてんの?当時の担当者の名前を出せつってんの。お宅ほどの大企業が5年前の記録が無いわけないでしょう。大体なんで母親が勝手に息子名義で金借りれるんだよ。そもそも性別が違うんだからおかしいと思うだろ?お前らグルだろ?詐欺と分かって金出しやがったな!当時の担当者を出せ!お前じゃ話にならん!上だせ!上!」
ア○ム「ですから~、お母様に返済の意思があるとのことでして」
ナナオ「おい。私は弁護士んとこ行ってきたんだよ。5年間請求の無かった債務は時効だってよ。なにすっとぼけてんだ!」
ア○ム「べ、、、弁護士ですか???」
ナナオ「徹底的に戦ってやるからな!お前らも、母親もパキラも全員まとめて訴えてやる!絶対にゆるさねえ!」
ア○ム「あのっ!ここは穏便に!!!」
ナナオ「何が穏便だ!人の人生めちゃくちゃにしやがって!」
ア○ム「ヒイイ。すぐに消します!すぐに消しますから!!!文章で、この借入は時効って書いてFAX入れてくれればすぐに消します!」
ナナオ「音速でやれよ!この野郎!」
とにかくこれでブラックがホワイトになる。
徹底的に戦うとは言ったものの、解決すればいいや。
私は疲れ切った。