・はじめてのめいしこうかん、ぎゃくむきにわたす
あ、会場に着きましたよ。受付をしましょう。
まだ会場は準備中らしいので、隣の待ち合い所的なところで待機。
他の参加者の方もいらっしゃって、緊張。。。
あ、名刺交換してる、でもこの日に備えて自作の名刺持ってきたし、
来る途中で名刺交換の仕方についてスマホで調べてきたからだいじょーぶ。
よし、せっかくだし渡そう!
僕「初めまして、大岩と申します。よろしくお願いします。」
よし、イメトレ通りと思った矢先、重大なことに気づく。
あ!ヤベ!名刺渡す向き、逆に渡してしまった!おいおい自分の方に名前向いててどーすんのよこれ!
あ、でもなんか笑顔で受け取ってくれた、たぶん慣れてないのわかったんだろうな笑
という社会にでたことがないことを露呈しながらも
あ、会場が開いたみたい。さっそく行こうか。
・自信は、創るもの。
白を基調としたなんともえれがんすな会場。約50人ほど?のイスもごーじゃす。
演台は壇上の端っこ。もう片方にホワイトボード。
プロジェクターやスクリーンはなく、
あれー?プレゼンのセミナーなのに使わないの?笑
さて、なぜそういうのを使わないのでしょうか?
答えは後ほど。笑 読み進めていくうちになんとなくわかると思います。
僕にコーチを紹介してくれた友人もスタッフとして参加してたから、緊張をほぐす意味もこめて話しかけにいったら、
友人「たぶん、プレゼンしたい人って聞かれるから積極的にしたらえーよ」
とのお達し。笑
やったことねーよと思いつつもせっかくだし、失敗覚悟でやろうと決めました。
最前列の一番真ん中に座って、両隣にきた方はコーチングという得体のしれない職業と
大学事務員とこれは僕学生だしかなり話しやすそう!と少し会話をしながら待ちます。
さて、会話の中で必要な要素の中で、質問というのは避けて通れない道。
質問をされるということは、自分のことを相手に伝えることであるけれど、一つ、自分の性格をよく表している質問をされたので、ご紹介。
「ノート持ってないの?」
僕「あ、だいたい頭の中に入れちゃうんで。」
ここで、この物語を読んでくださってる皆様へquestion。
この発言から僕の人物像をお答えください。
ポク、ポク、ポク。
そうです、よくわからない自信からナメテルこと、わかりましたよね。
大学生の無知さでも、自分よりもたくさんの経験をしてきて、たくさんの知識を持っている方たちが集まっているということは当然、自明の理の中で、何も考えずに意気揚々と調子にのって最前列に座り、まさかここが自分が変わっていくスタート地点なんてことは当然気づくこともなく、
俺はこういう場所でも通用する力を持ってる。
そんなことを思っていた。
根拠はもちろん、自分の経験。
この経験については語ると読量にして何時間くらいかかってしまうので、またの機会にするとして、自分のことや他人のこと、そしてその関係について誰よりも考えてきた自信、またそれにより周りの大学生より様々な面で思考が達観しているという自信があったのです。
でもそれは、やはり狭い世界で生きてきたから。一歩外に出てみれば、それはただの自信過剰。
後々セミナーで学ぶことになるけれど、
自信は自分自身で創るもの。
沢山経験して、その中で少しずつ積み重なってきたもの。それが「自信」。
この積み重ねはどんどん自分や世界を拡げながら作っていくのがよりより自信に繋がると思うし、そういった経験をした「自信」は人間性の「器」の要素の一つになるのではないかと、僕は思う。
・セミナー前半…これセミナー?
よーっし、セミナー、始まりますよ?準備はいいですか?
最初にやること、ストレッチ。笑
最初ストレッチからいつも始まるからね、と事前情報を得ていたけれどもやっぱり驚く。
・・・セミナーだよね?The Black Eyed PeasのI gotta Feeling流れてきたけど、いやまぁそりゃめちゃテンションあがるし洋楽好きな自分からしたら高まるけど!!!笑
と思いながら気持ちはノリはじめ、ストレッチ後の気分はスッキリ。
体を動かすことって意外とメンタルとも繋がってて体を動かすことで、気持ちもいい方向に変わる。いい方向に気持ちが変われば結果も変わる。
こうやって心を調整するのも、人間らしく生きるのに必要ですよね。
そしてコーチの過酷ながらも成功の道を歩んできたストーリーに惹かれて、
彼の人間性の大きさに圧倒され、心動かされていく。。。やはり、人の心を動かすのは、人間力。
(ちなみにBGMとかの使い方がめちゃめちゃシーンに合わさっていて、ある意味ではそんなBGMきたらそりゃ誰でもジーンとくるわ!とか思ってました。笑)
そんな中で特に印象に残るのは、「made in Japan」のコトバ。
彼が生まれたのはイランで、非常に過酷な運命を生きた彼だからこそ、
僕ら日本人が日本人として生まれて当たり前に日本人として生活ができていることの素晴らしさを再認識させられました。
僕らは、生まれた瞬間からとても恵まれた環境にいます。
もちろん、私はそんなことは決してないと思う人がいることも理解しています。それでも、私たちが日本人として生きていることは世界からみたらうらやましいと思われることがたくさんあるから。
まずは、自分が日本人として、また自分としていてくれることにThank you, my heart.
なんだかとってもスピリチュアル的だけど、自分自身を受け入れることは他人を受け入れることの第一歩だと思うし、そこから始まるものもあるんだなぁ。
それからはプレゼンの基本的な構成から、ポイントなどをほとんどが「コトバ」ときどきホワイトボード形式で進んでいく形。
セミナーの内容は、言っていいかわからないので大まかに、
・コミュニケーションの3つのレベル
・自信をもってプレゼンテーションを行う秘訣
・効果的なプレゼンテーションを行うための3大要素
・ニーズに合ったコンテンツの作り方
・チーム戦略の重要性
でした。詳しい内容をしりたい方はコーチ・カルダンのセミナーに参加することをオススメしますという営業となってしまうのはご愛嬌。笑
最高のプレゼンターは、パワーポイントなんか要らないみたいです。
そんなもの使わなくたって、喋りだけで人を魅了することができるのがプレゼンターのいわばファイナルフォーム。笑
自分の話す内容が一字一句頭の中にインストールされていて、またそれをジェスチャーや表情を交えて矛盾なく論理的かつ感情的に話していくスキルは数えきれないほどの訓練をしてきたからこそ為せる業なんだなぁと実感。
だって、7時間の内、半分くらいはずっとしゃべってましたからね。笑
もちろん、途中途中で僕たちを巻き込みながらだったけど、それでもスゲェ。
話で人を動かせる人の凄さを肌で感じました。
そしてスペシャルゲスト、ジェリック・ロビンズ。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、世界No.1コーチ、アンソニー・ロビンズさんの息子さんです。
いやーこれ、ホント獨協に入ってよかったなって思いました。笑
語学の獨協、つまり外国語に強い学校。ジェリックの話は全編イングリッシュで、コーチが通訳をしてくれてたりでしたが、英語がわかるってスゴイ面白い。
なんで面白いかと言うと、通訳は全部訳すわけではないから意訳に意訳を重ねて話すわけですが、そこで落とした部分まで英語で聞いてるから、日本語では拾いきれない部分まで理解できるこのお得感。笑
英語、できると面白い。
・人の「器」に囲まれて
さてさて、ここから主体性は僕たち参加者です。
3人ほどのグループを組んで、それぞれが伝えたいことをプレゼンしあい、代表者が全員の前でプレゼンを行うとのこと。
絶対プレゼンの経験をしたほうがいいと思った僕は、
僕「とにかく僕がやってみたいです!」
と、まずはグループで提案。
ちなみに、僕が伝えようとしてたのは、運がいい人生を送るために大切にすべきこと、的な何かだったような気がするけれど、今だからこそそうやってタイトルつけられるけれど、実際めちゃめちゃだったなぁと今となっては自分なにやってたんだよって頭たたきたくなる。
少なくとも20歳が話せるようなタイトルじゃねーだろ!って。笑
他のグループのメンバーの皆様も僕のやってみたい!って想いを汲んでくださって、僕が代表でプレゼンをすることになりました。
というところで、少し、休憩しましょう、7時間のセミナーだから休憩しないとね。。。
といっても休むなんてできるわけがない!笑
僕にとって、初めて大勢の人の前、しかも社会人の方々ので話すプレゼン、話す内容もまとまってない、休むどころか緊張で頭は真っ白のぱっぱらぱー!
スタッフの方に、
「大丈夫ですか?頑張ってください^^」
なんて励まされながらもあーまじでムリ!あーまじでどーしよ!と緊張は最高潮!
あ、そろそろ時間だ…
席にもどり、代表者がやりたい人順にプレゼンを。積極的に、僕がやりたいです!と言った割にはやりたい方いますか?の問いには挙手できず、ほかの参加者の方々が次々とプレゼンしていきます。
その間も、頭の中ではプレゼンの構成を考え、コトバを考え、更に壇上で実際話されている人の堂々とした姿は余計プレッシャーを与えてくれるもんです。
何人かスピーカーが話したところで、いったんコーチが止めて、時間の関係もあったのかわからないけど、これから話そうとしてる人と、なぜグループでその人にするかを聞き始めました。
僕のグループでは当然僕が手を挙げ、その理由として、メンバーの一人が、
、と答えました。
「経験させてあげたかったから」
でも、コーチは、なるほどと言いながら、
コーチ「それは賭けですね。」
とやさしい口調で言いました。
僕としては、賭け?と言われちょっとムッとしつつ、その次の言葉を聞いていると、あぁなるほど確かにそうかも、と妙に納得させられてしまいました。
コーチ「経験をさせてあげることももちろん大切だけど、彼が今日、話すことがここに集まってくださったみなさんにとってプラスの結果をもたらすのか、少し考えたほうがいいですね。」
要するに、人に経験をさせてあげることも次につなげるという意味では非常に大切なこと。でも、例えば、今日僕がプレゼンをするとして、皆さんにハッピーになってもらえる気づきがあるプレゼンができるかどうか、ということ。
確かにプレゼンの経験ができるということは僕にとって非常に大きな経験になるし、たとえうまくできなくて失敗してしまったって僕にはそれも含め大事な財産になる。
でもそれは僕にとってのプラスでしか、ない。
そしてそれは参加者のみなさんにとっては決してハッピーになれる事柄じゃない。僕の失敗は、他者に対しては何の幸せも生み出さない、ですよね。
やっぱり、僕がプレゼンをするのは、辞めよう。そう思った瞬間でした。
それからまた少しの時間、休憩の時間があったので、やっぱり辞めようと思います、とグループの人に伝えることを決めていました。
それでも、器の大きな人たちってすごいと思います。僕に、やってみなよ、と後押ししてくれました。
話のまとまりもない、経験も浅い、自身もなくなった、手足は震える。そんな僕にやれると思うよ、と言ってくれる人は、たぶん、少ないと思う。
普通、初対面で会ったばかりで、その人のことについてはほとんど知らない、そんな人の支えになることって、難しいと思うんです。
なのに、僕を、応援してくれる、支えてくれる。
そのおかげで今僕はここに立って話しています。そんなストーリーがプレゼンの中にあってもいいじゃないか、って。
あなたなら、初対面でよく知らない人たちをどこまで支えようと思いますか?
また、支えるってどういうことでしょう?
僕なりの考えは、どれだけ相手目線を考えられるか、だと思います。例えば、先の僕の場合で言えば、あーしなきゃダメだよこーしなきゃダメだよっていう自分目線のコトバで言われてたら、いやいやあなたはそう思うんだろうけど、そもそもあなたとは違うから、って受け入れられないと思います。でも、相手を受け入れて、どんなコトバを言ったら相手が自発的に変わろう!って思ってもらえるだろう、って相手目線で考えること。やれないと思った僕をやろうという気持ちにさせてくれたのは、そういう支えになってくれたから。
というわけで、言う結論は決まってますよね。
僕「(自信はないけどなんとか)やってみます」
今までの自信を崩して、弱さをさらけだす決断をした瞬間でした。
結論から言います。プレゼンはたぶん失敗でした。今振り返っても僕のコトバで聞いている人をハッピーにできたとは思いません。
ただ、勇気をもって話そうとしたことだけは覚えています。
話しながら、あー俺なに喋ってんだろうなーって思いながらまとまりのない話をしていたし、声も震え手も震え足もガクガクしていたけど、支えてくれる人に頑張っている姿勢だけは見せたい、その一心で壇上に立ちました。
ちなみに、時間の関係上か、プレゼンターをしぼるために10人ほどのグループをまた作って、その中から代表者を選んでプレゼンしてもらう形になって、僕のグループでは各自がプレゼンして、その中でいいと思うプレゼンをした人を選ぶことになったので、まぁ、50人の1/10だったし、少しは緊張せずに話せたかな。
もちろん、僕が代表者になることはなかった。当然です、プレゼンの世界にビギナーズラックなんてものは落ちてないでしょう。笑
ただ、代表者たちのプレゼンを聞いて、素直にコトバの重さや、人の心を動かすプレゼンを体感できたのは、本当に僕にとっての収穫。
こういうことだったんですね、賭けってことは。僕は、プレゼンターによって、心を動かされ、一緒に喜怒哀楽を味わって、一緒にハッピーにさせられたわけで。そういうことができるほどの経験と想いを持つことが、人としてとても魅力ある「器」になっていくんだろうな、と。
あー、50人の前でプレゼンしなくてよかったな、なんて本気で思いました。こりゃまじで賭け事で、借金背負うところだった、危ない危ない。笑
ちなみに、セミナーが終わるときに、自分で感想を一言でまとめようと、ふと思ったので、
こてんぱん
ともらった紙を一枚まるごと使って書きました。
このセミナーで今までの狭い世界で生きてきた自分を崩してもらったこと、
通用すると思っていた変な自信を「こてんぱん」にしてもらったということ。
そんな、ネガティブなコトバをポジティブな意味で捉えられる、幸せなセミナーでした。
「」