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14/2/14

初めて通った声優養成所<外伝> 15年振りに学院長と再会したお話

Image by Olia Gozha

2度目に通った声優養成所/新世界編(第6回)を待ってくださっている方々には申し訳ないのですが、記憶が薄れないうちに、先にこちらを書いてしまおうと思います。


長いです。

お暇な時に読んでくださいネ。



それは昨年の9月


キッカケは、意外にもさらりとやってきました。

今、同じ現場で吹き替えの仕事をしている同業の友達がいるんですが、

その友達が実は勝田出身(私よりも先輩)でして。

で、ある日突然、


友達「「私さ、勝田(の生徒さん達)に舞台のチケットを売りに行くんだ♪よかったらあーちゃんも一緒に来ない?」」

「「ぇぇえっ...!? ま、ま、まじすかっ...?Σ(゚Д゚;)」」

友達「「なんか勝田先生に会いたいとか前に言ってたよね??行こうよ♪授業が終わった後ならいいんじゃないかな??」」

「「あ...えと...わ.......わ...かった!!(゚A゚;)ゴクリ こ、こんな機会、滅多にないもんね...!(゚A゚;)ゴクリ」」

いやぁ、突然のお誘いだったので一瞬、

どうしようか、逃げようか、アタヽ(д`ヽ彡ノ´д)ノフタ 

とか思ったんですが、でもここで逃げたら、

私この先一生、勝田先生にお詫びができない気がする!と思い、

勇気を振り絞って、一緒に学院に行くことに決めました。

なにせ15年振りです。

しかも逃げるように辞めてしまって、

一体どの面下げて会いに行くんだよ、と。

もう心配で心配でたまりませんでしたが、でも、

15年の間、本当にずーーーーっと気になっていたのです。

面と向かってお詫びをせぬまま、不義理を働いたことを。

多分、勝田先生は私のことなど覚えてはいないだろうけれども、

それでも、ケジメはつけたい。

そうじゃないと、私はこの先仕事を続けていけないような気がしました。

だって、勝田で学んだからプロの基礎を身に付けることができたわけだし。

そんなことをグルグルグルグル考えていたところへ、

友達が一言。

「「あ、一応事務の方には事前に話しておくけど、本人からもちゃんと連絡した方がいいかもね♪」」

えーーーーーーーーー!!!!。゚(゚´Д`゚;)゚

でで、電話するんスかーーーーー!!(゚∀゚ノ;)ノ


ということで。

緊張で荒ぶる胸を抑えつつ、私は15年振りに、学院の電話番号をゆっくりとプッシュしたのです...。


そしてやってきた面会当日


事前の電話連絡で、すでに残りMP(精神力)が僅かとなってしまった私(笑)

いやいや、この後が本番だから!!(´゚д゚`;)

と、自分で自分を叱咤激励しつつ、

ついに、勝田学院長との面会当日が訪れました。


面会場所は、学院の3階にある事務所の中。

周りの風景や扉の感じは、全然変わっていませんでした。

(扉の色が変わったくらい)

ノックをして中に入ると、

事務を担当している卒業生さんが笑顔で出迎えてくれました。

そして、授業が終わるまでのしばらくの間、

友達も一緒に3人で談笑していたんですが、

私はもうとにかく気が気じゃない!(苦笑)

緊張で喉はカラッカラになるし、

話が頭に入ってこなくてヘラヘラ笑ってるだけだしw

どうしようどうしようと思っているうちにも授業は終わってしまい、

友達は、さっさと下の教室へ行ってしまいました。

そして私は奥に通され、応接間に座ってしばらく勝田先生を待つことに。


待つこと.....どれくらいだったでしょうか。

下の教室から勝田先生が帰ってきました...!

そして、私のいる応接間の前をするりと通りぬけると、

そのまた奥にある学院長室(?)へ。

え、素通り?(; ゚д゚)

私、ゴクリと生唾を飲み込みながらチラリと横目で先生を追う。

そんな私の様子を見て、事務の方が笑いながら「すぐいらっしゃいますから」と声を掛けてくれました。


そのすぐ後。

勝田先生はするすると応接間にいらっしゃって、

軽く笑みを浮かべながら「どうも」と小さく挨拶をしてくださいました。

私、まるで軍隊のようにピシっと立ち上がり、

「おはようございます... !」と、15年振りにご挨拶。

最初のうちは、まともにお顔が見られませんでした。

なぜって、あまりにも昔と変わっていなかったからです。(←顔見たんじゃんw)

そりゃ、当時に比べれば更におじいちゃんぽくなっているのかもしれませんが、

私には、ほとんどお変わりないように見えました。

そこで突然、当時の記憶が蘇りました。

それは、「勝田先生は髪の長い女性がお好き」という情報でした。


なんでこんな時にそんなこと思い出すwww


とか思いながらも、「あ、今アタシ髪長いわ!٩(๑❛ᴗ❛๑)۶」とかどうでもいいことを考え...ってかそんなことよりもだな!!まず!!

ずっと言いたかったことを言わなければ!!と。


そこで、改めて1から事情を説明し、

やっとのことで私は、

面と向かって勝田先生にお詫びをすることができたのです。


ちなみに、

私が泣きそうになるのを堪えながら事情を話し、

「あの時は本当にすみませんでした...!」と言った時の先生の反応。


勝田先生「 あ ぁ 、 そ う (´ω`) 」

私「 あ . . . は い . . . ( ゚д゚)」


意 外 に も . . . 


ア ッ サ リ で し た (笑)


まぁ...そんなもんですよね。


その後は、私の同期の話をしたり、勝田先生の同期の方(主に大塚周夫さんや中村正さんなど)の話をしたり、現在の業界の問題点などについても色々と聞かせてくださいました。

お話を聞いている最中、私は、本当に色んな事を思い出していました。


最初に勝田声優学院を受験した時のこと。

合格して上京してきた時のこと。

バイトがなかなか見つからなかった時のこと。

学院内の選抜チームに入れた時のこと。

(※ ↑今はそういう制度はないと思います)

喉が枯れるほど滑舌をやっていた時のこと。

「退学させてください」と手紙を書いた時のこと。

そして、いつの間にかプロの声優になって、

ついに現場に立てた時のこと。


ほんとにこれまでの色んな出来事が、

くるりくるりと頭の中を巡っていました。

そして、

あぁ、ここ(勝田声優学院)で学べて良かったなぁ と。

ここが、声優としての私の原点なのだなぁ と。

しみじみ思ったのです。



お話を始めてから1時間弱...くらいだったでしょうか。

先生は「またいつでもいらっしゃい(´ω`)」と言ってくださり、

事務の方と一緒にお帰りになりました。

そういえば昔も、こんな風に先生の背中を見送っていたっけ。

今度はいつここに来られるだろうか。

昔とほとんど変わらない学院の空気を味わいつつ、

私もその場を後にしました。


勝田先生...。

すごくにこやかっだったけど、

やっぱり今でも授業はスパルタなのかなぁ...(´ω`)


「優勝劣敗!」

「向いてないから辞めなさい!」

「これくらいできて当たり前!」

「あぶらあ「け゚」!!! 」←鼻濁音(油揚げ)


笑。



今、声優を目指している若い人達に伝えたい。

「本気になったら勝田へ」


 注:私は学院の回し者ではアリマセン(笑)



〜終わり〜

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