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詐欺師と経営者と救世主

Image by Olia Gozha

当時、高校3年生の夏いきなりとある会社の社長からスカウトされた。



スカウトと聞いておかしな業種や怪しい仕事を連想した人は少しだけ待って欲しい。

僕がスカウトを受けたのはいわゆるプログラマーとしてだ。

僕は高校の頃までに1人で数々のサービスを作って運営していた。

1人でだ。

何故1人でやっていたかというと当時の僕の周りにはプログラミング出来る人間が極々少数しか居なかった。


その少数の人間に断られた結果だ。ネットで仲間を捜したりしなかったのかと言われたら勿論した。しかし、そこで裏切られ非常に苦渋をなめさせられる事となった。。

話が少しだけ脱線しかけているので、閑話休題。

当時、高校生の頃に運営していたサービスの中にブログサービスがあった。

自分でPerl/CGIで書いて無料で貸し出してユーザーに改善案等を貰う目的があった。ユーザビリティという言葉は全く知らなかったが今思えば当時から無意識でそこを意識していたようだ。

そのレンタルブログのユーザーの1人に...この話には社長が複数出るので便宜上R社長と名付けるが彼は居た。

R社長はスカウトしてくれる時に言った。


R社長「きみのサービスは本当に使う人のことを考えている面白いサービスだ。今は、無料だが有料にしてもよいのではないかと思えるほどにね。君さえよければ色々と話したいから、うちの会社に遊びにこないか?」

「すいません。実は僕はまだ高校3年生なので夏休みに入ってからでもよろしいでしょうか?」

R社長「え?高校生なの?大丈夫だよ!うちはそんなに忙しい会社じゃないからね!高校3年生っていうことはもう進路決まったのかな?このサービス全部1人で作ったのかな?」

「進路はまだですね。美容師になりたかったんですが...家庭の事情でちょっと就職以外厳しそうですね。夏休みくらいから就活しようかなっていう感じです。今〇〇.net/にあるサービスは全て自分1人で作りました。」

R社長「えぇ〜。何だか大変そうだね。よければちょっと電話で直接話してみない?番号は080-XXXX-XXXXだよ。」

「はい。後でかけさせて頂きますね!」

実際に電話してみた。


「もしもし。R社長さんですか?私、きむらゆうすけというものなんですが。」

R社長「おおっ。初めまして。ゆうすけくんでいいかな?それとも管理人の時のハンドルネームにしようか?(笑)」

「どっちでも大丈夫です。」

R社長「そっかそっか。ちなみに、就職まだならうちに来る?」

「夏休みならそちらの会社に遊びに行けると先程言いましたが。。」

R社長「あ、そういう意味じゃなくて。うちに就職する気はあるかってことだよ。プログラマーとしてね。」

「え?いいんですか?」

R社長「すぐに答えを出さなくてもうちに遊びに来て話をした後でもいいから。考えるだけ考えといてよ。」

「えっと...はい。わかりました。」

R社長「」

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