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16/1/24

ふとポケモンと人間について思った話

Image by Olia Gozha

就活中は良く、「将来は教育に関わりたいです」なんて大それたことを言ってました。

私は大学時代、言語学(主に統語論と形態論)を大学で研究していたので、第一言語習得といった生成文法などの理論面も少し勉強したことがあります。

生成文法というのは、第一言語習得がどうやって行われるかといった理論のことであり、英語も日本語も中国語も含め、全ての言語は究極的には同じ文法構造のもとに成り立っているとするものです。

その生成文法を学び、言語という人間の本能の一部を勉強する過程で知ったのは、人間の本能的な能力には全て臨界期があり、言語(母語)であっても長くて約12歳くらいまでであることである。


つまり、長くて小学校6年生です。

ちなみにこれは、私が学んだ中では、人間の本能的能力の中で最も遅い臨界期だと言っていました。視力、聴力などは2ヶ月とかで完成しますね。

もちろん言語能力も、例えば敬語など、語彙というインプットする部分は大人になってからでも学ぶことはあります。文法を含め基礎的なところは幼少期に生成される、ということです。我々母語を日本語としている人々は、日本語の文法を一切考えることなく、日常的に言語を使うことができるということです。

ここでふと思ったのは、人間の脳の能力や容量と言った部分(脳科学などは学んでいないので詳しいことはわからないですが…)にも、臨界期に似たものがあるのではないだろうかということです。

最近の研究では、非認知能力をきちんと教育されている子は、勉強含め認知能力を伸ばすことは容易だと言われているそうです。実際、ワと言う大学にいる私の周りの人間を見ても、高校時代はバカをやっていたけど、小学校または中学校、またはその両方は真面目に勉強していた、もしくは親がちゃんとしている人ばかり今はいるような気がします。


そして私は大学2年生の時にはまっていたポケモンのことを思い出しました。

ポケモンには、表面には出てこない個体値と、実数値としてでてくる体力やすばやさの数値がありますが、それに似たようなものが人間の脳的な部分にもあるのではないだろうか、とふと思いました。

つまり、ポケモンの個体値は生まれた時点で決まってはいるという事実はありますが、人間の個体値も遺伝に加えて幼少期の教育によって値がある臨界期までに決められ、その後の大学受験やビジネスマンとしての能力において、差が生まれているのではということです。

差というのは、どれだけ言っても出来ない(思考が回らない)、どれだけ勉強してもできるようにならない人がいる一方、一回言えば理解できる、一回書けばほとんど覚えられる人もいるといったことである。

そういった差は、むろん本人からの認識からでしか、主観的な体験は語れないため、他人を理解するのは難しいことであると思いますが、予備校でアルバイトをしていた身としては、そういった差は歴然としてあると感じています。

予備校では、色々な生徒に関わってきましたが、最終的に私が一番勉強方法としていいと思ったのは、自分で道筋を立てることができ、自分で考えて勉強することです。そして、経験上はこれができた子は、小中学校どちらかでかなりの勉強をしていました。つまり、その予備校においてでも、大体良くできる人間というのは、小学校または中学校以前の過去に努力をしたことのある人間が多かったです。

つまり、高校3年生や、大学生、または社会人になってからの能力の差というのは、中学生までの人生でほぼ決まっているのではないだろうかと、ふと気になりました。

私が思う、わポケモンは、生まれた段階で、最終的にどれだけ能力値が高くなるかが決まってしまいますが、人間はある程度逆転できるということが、素晴らしいことだと思います。ポケモンの世界は残酷です。

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