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15/8/30

本来の自分について~22年間自分壊しを続けた私~10

Image by Olia Gozha

ここで行われることは、自分を壊すことのような何かを試すというよりは、何かにゆだねてみるという感覚に近いと思います。どうなるか分からないし、そもそもどうしていいかもはっきりとは分からない。けれど、そこに何かがあるような気がするので、川に体を漂わせるように、とりあえずゆだねてみることです。


これは本当の意味のチャレンジだと思います。ただ闇雲に社会的に大きなことや目立つことをすることは、チャレンジではあっても、本当の意味でのチャレンジかどうかは、その人次第だと私は思っています。

ゆだねると簡単に書きましたが、普通はそんな簡単にはいかないものですね。人間ですから、どうにかしてうまくコントロールして、いい気分になりたいものですから、自分の小手先で何とかしようとするはずです。本屋にもテレビにも自分をコントロールするための心がけとやり方があふれています。

しかし、何とかコントロールしようとするそのたびに、うまいことにその高い鼻をへし折られるような出来事が起こるものです。私もそうでした。そんなうちに段々そういうやり方が、自分でも鼻につくように感じられてくるはずです。


それは今思えば、ゆだねる前の自分は、自分を壊すというような行為をしていながら、本当はもっと強く安心して評価されるような自分を結局は作り上げて、そこに安住したいという気持ちがあったからだと思います。

そして、ゆだねようとした自分は、そんな安住できる自分は存在せず、実は自分という存在は常に壊れ続けており、そして生まれ続けていることにも気づき始めたということだと思います。

壊し続けていたつもりが、実は壊れ続けていたということに驚き、そしてまた本当は保ちたい自分をどこかに持ち続けていることに気づいたということですね。そして、その先に自分が本当に求めている何かがあるようだと観念する、という感じですかね。

私たちが何かを保とうとするのは、基本的には自分が壊れないように保とうとすることです。自分が壊れたら、自分がダメになってしまうことを恐れているからです。

でも、常に壊れ続けているのでは、そもそも保ちようがないですね。それなら、私たちができることは、「どうにかするのをやめて」、常に生まれ変わっている自分にゆだね、今ここの自分(つまり本来の自分)で動き続けることだとようやく気づくことができるのです。


今ここの自分でいれば、起こることはシンプルです。常に今起こっていることしかありません。恐れや不安を意識しても構いません。そのときの必要性や楽しさに応じて、どちらでもいいのです。

日々の毎日は、変わらないようで本当はとても新鮮です。なぜなら、私だけでなく私を含むすべてが常に変わっているからです。泣いたそばから笑っているような、いつも自由でいる、そんな日々は子供だけのものではなく、私たちも体験できます。ただ、何も抵抗せず、今ここの自分に降り立つ、それだけです。そこから見える世界は、もうその人ごとのその人だけの世界ですし、周囲の人々にも暖かで自由な感覚をもたらすことになると思います。

先の文章にも書いたように、不安や迷いが消えたわけではありません。

そのときは、不安や迷いを楽しむといったら言い過ぎかもしれませんが、不安だなあ、どうしようかなあとただ思っていればいいのです。その時の今の自分を抵抗せずに受け止めるだけで、不安が暴走したり、とらわれがずっと続いたりすることはありません。

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