14/8/22
【1話】日本の広告代理店営業出身の私がどうやってY Combinatorのハッカソンで受賞をし、シリコンバレーでiOS Developerとしてゲームを作ったか

皆さま、はじめまして。
このStoryは、日本で生まれ日本で育った私が、
アメリカのシリコンバレーという地域で人生が大きく変わった2つの出来事について、
少しずつ書いています。
内容がインターネットテクノロジーに偏っているため、
多少のマニアックな表現や用語が出てきてしまいます。
また少し長くなりますが、興味の有る方は
是非最後までお付き合い頂けますと嬉しいです。
ストーリーは大まかに分けて、2つのことについて書いています。
・「Y Combinator」というシリコンバレーでは数多くのスタートアップにシード資金を提供しているアメリカTOPのベンチャーキャピタルが初めて主催したハッカソンで入賞をしたこと
・シリコンバレーで流行中のプログラミングブートキャンプに参加し、iOS Developerになったこと
英語ではMedium(https://medium.com/)というブログ媒体で、
日本語ではこちらのstorys.jpの媒体が非常に書きやすいので、こちらで書いていきたいと思います。
私はもともと東京の大手広告代理店の子会社で、営業担当として入社しました。
国内大手代理店の担当や、自社広告の専属営業、更にある1つのサービスの立ち上げと運営を経験をさせて頂き、普通の企業では絶対に経験出来ないとても貴重な経験をさせて頂きました。
私は経済学部出身だったのでまるでプログラミングの経験がなく、
習う機会すらありませんでしたが、
自社の広告媒体を売りながらも将来は作る側として活躍したいという強い思いがあり、
2014年の4月、独学をしながら、また前職の先輩や同僚、知人に教えてもらいながら、
カナダにある小さな街でWEBデザイナーの見習いとして働き始めました。
私が日常的に使ってきたモノやサービスのほとんどはWEBに移行し、
更に世界中でモバイル保有者が増えたことで、
モバイル版アプリを持たないサービスはあり得ないといっても過言ではないほどに、
その重要度が高まってきていることを、私はひしひし感じ始めていました。
私はプログラミング経験は全くありませんでしたが、
iPhoneのUIデザインやUXについての本を買いあさっって勉強をしながら、
「いつかiOSのプロダクトを作れたらいいなぁ。」なんてことを漠然と考えていました。
そんなある日のランチ時に、Facebookメッセージにある一つのメッセージが届いていました。
「今年の夏は何する予定なの?」
そのメッセージは、私が学生時代からずーっと憧れてしつこく連絡を取っていたエンジニアの知人からのものでした。
彼は大学を卒業後、アメリカのFacebook、Appleでのインターンを経験し、
現在はアメリカのシリコンバレーというところで教育系スタートアップで働いていました。
私はてっきりバカンスか何かのお誘いかと思い、
「カナダに来たばっかりで友達もいないし、得に何もないよ。」と返信すると、
すかさず彼はあるURLを送ってきました。
そのURLをクリックするとそれは「MakeGamesWithUs」、
シリコンバレーで今人気のiOSプログラミングブートキャンプのホームページでした。
詳しく聞いてみるとそれは、
「日本人を3人集め、Skype interviewとプログラミング試験にパスすれば、
2ヶ月間でゼロからのiOSゲーム作りを学べる素晴らしいスクールに
スカラシップ付きで入学させてあげよう」といった内容でした。
そして彼は「まいちゃんがその3人目にあたるんだけど、
もしもその覚悟があるのなら受けてみたらどう?」と言い放ったのです。
最初は一体何のことを言っているのか全くわかりませんでした。
何故彼が私にそんなことを言ってきたのかもわかりませんでした。
ただシリコンバレーというのはアメリカの西海岸側の特別なテクノロジー地域を指していて、
私の住んでいる場所からそこまではそれほど遠くもなく、
時差も変わらないので決して行けなくはない距離でした。
何故そのメッセージが、私がカナダに来たタイミングで送られてきたのか。
そしてまた何故、私が将来iOSのプログラミングを学びたいと考えていたこのタイミングだったのか。
考えれば考えるほど、今でも本当に不思議で仕方がありませんが、
『自分の人生の中で、こういう偶然は本当に起こりうるんだなぁ。』
『そしてこれが私の人生のターニングポイントになるのだろう』と、
実はその時の私は、それを強く確信していたのです。
日本にはまだほとんどないブートキャンプが今シリコンバレーでは大流行していて、
そのプログラムがどれだけ価値のある素晴らしいものか、
そしてそのキャンプへの入学がどれだけ制限された厳しいものであるかを知っていた私は、
仕事の合間をぬってひたすらKindleで勉強をしました。
そしてかろうじでinterviewと試験をパスした私は、
気付けば、
AirCanadaのオンラインサイトで予約した
サンフランシスコ行きのフライトに搭乗して
キラキラと光る雲の上にいるのでした。