それはきっと痛みのないしゃれたストーリー

前回までのあらすじ
俺にできることをする
このために走った俺
出来る限りのことをした俺に
恩師から連絡が入っていた。
あらすじここまで
K先生から別れた1時間後
俺は母校の学習塾にいた
T先生「俺のほうでも少し調べた…いろいろ抱えてあいつ迷ってたようやな」
俺「ええ…精神科医を目指していたんですが、家族と親戚の援助が受けれなくなって、公認会計士で学費を稼いでいく方針に切り替えようとしてみたいです。」
T先生「公認会計士と医者じゃ方向性がぜんぜん違う。無理があるぞそれは」
俺「俺頭悪くってその方向性は最初っから考えなかったから俺にはわかんないっすけど」
T先生「あーそうか。せやな将棋の名人目指してけど無理だからから、メジャーリーガー目指すわって言ってるようなもんだ。」
俺「…無理っすね。」
頭が悪い俺に物事を教えるときに
T先生はこうゆうとっぴもないが良くわかる例えで教えてくれた。
俺が涙を流したのは
あの時と同じ時間が流れている場に
あのときより少しは大人になった俺が座っていて
そして俺の隣にいたはずの仲間たちが誰もいないことに
気づいたからかもしれない。
天を仰ぐ…
俺はただ泣いていた…泣くしかなかった…
涙は止め処なかった。
どれだけたったのだろう
俺は自分が思っていることをポツリと口に出した
俺「先生…俺はあいつと友人だと思ってましたがあいつにとってはそうじゃなかったかもしれませんね…」
T先生「N…思いつめることはないぞ。お前が必死になってがんばってたのも俺は知ってる。」
俺「いや…俺があいつの異変に気づければ違った結末を迎えられたかもしれない。俺が殺したも同然ですよ。」
T先生「N、厳しいようやがな。たら、れば、もしかしてはないんや。お前のせいやないで。」
俺「終わり…なんすね。」
T先生「ああ…ずいぶん疲れたやろ顔色が悪い。今日は呼び出して悪かったな気をつけて帰ってくれ。」
この後どう帰ったのかは覚えていない。
俺「ただいま…」
おかん「あんた…酷い顔よ今日はもう休みなさい」
俺「ああ…そうするぜ。」
Bの陰気に当てられ
慣れない作業や手配をこなし
俺の限界は近づいていたのだろう。
俺は泥のように眠りこけた。
次の日
母親からBおかんよりお礼の電話があったこと
そして式の日取りが決まったことを知らされた