刑務所。

正確には法務省矯正局矯正管区の刑事施設である。
刑務所と拘置所。どちらも法務省矯正局の刑事施設であるが、違いがわからない人が多いらしい。
刑務所は刑が確定し、労働によって罪を償う施設。従って工場施設が多い。
拘置所は、刑が確定する前、裁判中の人間を拘置する場所である。
ちなみに死刑執行は刑務所ではなく拘置所で行われる。
この刑務所はB、F刑務所と言う扱いで、Bは累犯、および暴力団関係者を収容。Fは日本人と異なる処遇を必要とする外国人。
つまり、しょっちゅう犯罪を繰り返している者と暴力団と外国人が入っている所らしい。
定員が2500名程らしいが、現在は約2700名収容されている。(当時)
公開されている概要を見ると、
▪ 起床 6時40分 休日 7時10分 就寝 9時
▪ 作業 月曜日~金曜日、各日8時間、所内の工場等で作業(第二、第四金曜は矯正教育)
▪ 運動 毎日1回30分
▪ 入浴 夏季(7月~9月)週3回(ただし平日は1分のシャワーあり)、それ以外の時期は週2回
ということ。
裏返せば、非常に管理され健康的な生活が送れるという事になる。
実は、私は以前まで近くに住んでおり、存在も知っていたし、カミサンの友だちに刑務官の奥さんもいて、案外身近な存在だった。
搬入、設置の打ち合わせで現地まで来た。
なんだか綺麗な建物。博物館のような建物だ。
中に入ると、普通のお役所のような雰囲気。
正面には、立派な絵画が飾られている。
会議室兼応接室兼休憩室のような部屋に通される。
お話させて頂くのは購買担当の小島技官。
一通り、書類関係の打ち合わせが終わり、搬入設置、オペレーションの打ち合わせにうつる。
小島技官「なにか質問はありますか?」
私「やっぱり受刑者の方に教えなければならないんですね・・・」
小島技官「ええ。本当は技官に教えて頂いてから技官が受刑者に教えないと行けないんですがね。彼らも中々忙しくて時間がないんですわ」
私「そうなんですか。確かにその方がいいのかも知れませんね。2日位で詰め込んでお伝えしたいのですが、可能ですか?」
小島技官「どのくらい時間がかかりますか?」
私「コースによりますが時間で言うと10時間位になりますが」
小島技官「無理ですね。連続で教えて頂くとしても1日最大で3時間まで。出来れば2時間以内。日によっては風呂の日や運動の時間などがあるので、調整しなければいけませんがね」
私「それなら、一週間位通わないと難しいと思いますが・・・」
小島技官「うちはその方がありがたいです」
私「そうですか。わかりました。。。」
そうやって、懲役一週間が決定した。

