☆滅ぼし物語☆
第8章
バットデビルを倒しに神秘の洞窟へと向かったユーリたちだったが洞窟の中では謎の液体などで苦労を強いられた。洞窟の奥地でユーリたちはバットデビルとの戦闘を繰り広げる。しかし、ソルはバットデビルに捕まると神秘の洞窟の外へと連れだされて影を切り取られてしまう。ソルの意識がなくなる中、影は魔物へと姿を変えるとともに黒い霧を出して何処かに消えていった。ユーリたちは大地に伏しているソルを発見して担ぐと栄える街へと歩き始める。
この物語は魔界に連れ去られた少年の一生を描くストーリーである。
1話(栄える街へ・・・)
洞窟を後にしたユーリたちはソルを担いで10km程歩いていると栄える街に到着する。
(タッタッタッタッタッ)
栄える街に入って、50m程歩くと宿屋に辿り着く。宿屋で部屋を借りると、ユーリは部屋の中に入ってベッドにソルを置いた。
ユーリ「大丈夫か・・・」
ユーリがソルを見張っている中、ミナは宿屋にいる一人の街人と話していた。
ミナ「あの、ちょっとお話ししませんか?」
街人(男)「いいよ」
宿屋がざわざわする中、街人にミナは率直に質問をはじめる。
1話 完
2話(目覚め)
1分程待っていると宿屋の中は静かになり、ミナは口を開ける。
ミナ「ねぇ、バットデビルが何処にいったか知ってる?」
街人(男)「うーん、よくわからないなぁ。だったら街の東側にある占い師のお店に行ってみたらどうだい?」
ミナと街人が会話している中、部屋のベッドの上でソルは目を覚まして辺りを見渡していた。
ソル「ここ・・・は??」
ユーリ「栄える街の宿屋だ」
ソルはユーリを視界に捉えるとほっとため息をして、10秒程の時間が過ぎた。
2話 完
3話(バットデビルのこと「1」)
ソルは洞窟の外で何があったのかを話しはじめた。
ソル「俺、影を切り取られたらしいんだ。」
ユーリ「影を切り取られたっ?!ちょっと見せてくれないか?」
ソルはベッドから出ると、部屋の日差しが当たっている場所に移動した。日が当たっている場所にソルは立つと、ユーリはソルの下の影を見ようとしたのだが見当たらなかった。
3話 完
4話(バットデビルのこと「2」)
ユーリはソルの周りを何度も見渡したが影がなかった。
ユーリ「影がない・・・どういうことだ?」
ソル「あの時、バットデビルに影を引っ掻かれたんだ。そしたら頭が真っ白になって倒れちゃったんだ。」
ユーリは洞窟の外での出来事を把握するとともに、ミナを呼び出した。
ユーリ「おーいミナ、ちょっとこっちに来てくれ!!」
ユーリの声を聞いたミナは街人との会話をやめて部屋に入ってきた。
4話 完
5話(バットデビルのこと「3」)
ミナは部屋に入ると、ソルが目を覚ましていることに気ずいてとっさに声が出る。
ミナ「あ、ソル起きたんだ。心配してたんだよ」
ユーリはミナに近づいて、バットデビルのことを教えると、ミナもソルの影がないことに気ずく。
ミナ「何処も痛くない?」
ソル「大丈夫だよ」
ミナがソルを心配している中、ユーリはどこからか聞こえて来た声を思いだす。
ユーリ「あの声はなんだったんだろう??」
不思議そうにしていると、部屋の隅で緑色の光が出ていることに気がついた。
5話 完
6話(光の正体)
緑色の光がだんだん強くなってくると人らしい形が見えるとともに、話しかけてくる。
(・・・よく頑張りました。しかし恐れていた事が起きてしまいました・・・)
ユーリ「あの時の不思議な声は貴方だったんですね。恐れていた事とはなんですか?!」
(・・・はい、ずっと貴方たちを見守ってきましたがバットデビルを止めることはできませんでした。)
ソル「でも、生きてるから心配しなくてもいいよ」
ソルの言葉を聞いて安心したのか、再び話しかけてきた。
6話 完
7話(フィリニア)
宿屋が静まり返る中、緑色の光を放つ女の人が口を開ける
(・・・そうですか。そういえばまだ名前を言っていなかったですね。私の名前はフィリニアといいます)
そう言うと緑色の光とともに消えていった。ソルはフィリニアの足元辺りにあった不思議な石を拾い上げる
ユーリ「その石はいつの間にあったんだ?」
ミナ「フィリニア・・・その名前を聞いた事があるわ。まだ私たちが生まれていなかった時代に魔王を一度滅ぼした人の一人で、確か魔法使い」
ミナは小さな声でそうつぶやくとユーリがソルに顔を向けた
7話 完
8話(緑色の石)
ユーリはソルの手に持っている緑色の石を取ると、微かに声が聞こえてくる。
(・・・貴方たちはソルの影、魔王を倒してもらいたいのです。危険な事だとは承知していますがやれるのは貴方たちしかいないのです)
ユーリ「ソル、お前はどうするんだ?」
ソル「行こう!!」
ソルの意思を聞いたユーリは静まり返る宿屋の中で大きな声をだした。
ユーリ「よしっ!!じゃあ明日出発だ!!」
言い終えるとユーリたちはそれぞれの部屋に戻ってベッドに入って眠りについた。
8話 完
9話(空の異変)
宿屋で朝を迎えると外から鳥のさえずりが微かに聞こえてくる。その頃、ソルはまだ眠っていたがユーリがドアを叩いた音で起きる。
(ドンドンッ!!)
ソル「うぅぅ・・・いま開ける」
まだ眠気があるが必死にベッドから出るとドアをゆっくりと開ける。そうするとユーリがソルに指示をだした。
ユーリ「出発の準備を済ませてくれ」
ソル「わかった」
ユーリはソルの返事を聞くと自分の部屋に戻っていった。その時、空が黒い雲に包まれて辺りが暗くなっていった。
9話 完
10話(黒い雲)
宿屋で準備を済ませている最中に黒い雲から変な鳴き声が聞こえてくる。
(グォォォォン!!)
ソル「なんだ?!」
ふと漏れた声とともに黒い雲からモンスターが姿を現した。モンスターが栄える街の中央広場に着地すると街人が悲鳴がソルの耳に入ってくる。
街人(男)「助けてくれぇ〜!!」
街人(女)「誰か助けてー!!え?こっちに来ないで・・・嫌ぁ!!」
悲鳴が聞いてしまったソルは頭を抱え込んで震え始めた。栄える街に来た時に目の前で殺された人を思い出してしまったためだった。
10話 完
11話(再び訪れる恐怖へ)
ソルが震えてから数分経つとユーリとミナがソルの部屋に荒い息を吐きながら入ってきた。
ユーリ「外が大変だ!すぐに行かないと街人が危ない!!ソル、先に行ってるからすぐに来てくれ」
ユーリは剣に手を掛けながら宿屋を出て中央広場に走り始めた。ユーリが目の前からいなくなるとソルはミナに一つ質問をした。
ソル「一緒に行かないか?!ユーリが心配だ」
ミナ「もちろんよ」
ソルとミナはそれぞれの部屋で装備を整えると宿屋を出て中央広場に向かい始める。
11話 完
12話(ユーリの危機)
ソルとミナは中央広場に走って向かう中、ユーリは人型の悪魔と戦闘を始めていた。だが、中央広場には2〜3人の街人の死体が転がっていて、足場が少なくなっている。
ユーリ「くらえっ!!」
ユーリは剣を素早くモンスターの腹辺りに突いた。しかしものすごい速さで動くため、ユーリの攻撃はかすっただけとなった。
(グォォォォン!!キサマモ喰ッテヤル)
モンスターはユーリに疾風如き速さで近づくと首を掴んでそのまま持ち上げた。
12話 完
13話(硬い背中)
モンスターはユーリを締め殺そうとしていた。
ユーリ「うぐぐ・・・」
ユーリが苦しむ中、ソルとミナが中央広場に到着する。ソルはモンスターに首を掴まれているユーリを見ると我を忘れたのか剣をとっさに引き抜くとユーリを助けにいった。
ソル「いま助けるからまってて!!」
ミナ「援護するわ!!」
ミナが弓を構えるとともにソルがモンスターの背中に回り込んで剣を素早く振り下ろす。
(カキッ!!)
モンスターの背中は以外に硬くて剣が通らなかった。
13話 完
14話(虹色の水滴)
ユーリが苦しみながら必死にもがいているとズボンのポケットから緑色の石が飛びだした。
ミナ「え?!」
飛びだした緑色の石はあの時と同じように虹色の水滴をモンスターの頭に落とした。そうするとモンスターは嫌がったのか、ユーリを地面に叩きつけると手を離す。
ユーリ「げほっげほっ!」
フィリニア「一旦逃げて下さい!!このモンスターはディア・フゥルス。魔界の暗い森の奥で眠っていた上級悪魔です。」
フィリニアは必死にユーリたちを逃がそうとして虹色の水滴を落とし続ける。
14話 完
☆ディア・フゥルス☆
説明、魔界の暗い森の奥地に生息している人型の上級悪魔。通常の悪魔より腕力が強く、破壊力は大きな岩を木っ端微塵に吹き飛ばす程。普段は眠りについていて魔界から離れることはない。魔王の復活とともに目を覚ますことがある。主な攻撃は拳で殴ったり獲物の首を手で締め殺そうとする。尻尾も生えており、なぎ払いも可能。戦うことがあるならば強力な拳に注意したい。
15話(退却)
虹色の水滴でディア・フゥルスが苦しんでいる中、ユーリは必死に立ち上がりソルとミナに大きな声で叫ぶ。
ユーリ「悔しいがフィリニアの言うとおりだ。逃げるぞ!」
ミナ「この街にいる人はどうなるの!!」
ユーリは涙を流しながらソルとミナの肩を優しく叩く。
ユーリ「確かに栄える街に残っている人を見殺しになんてしたくない!!でも強すぎるんだ・・・」
ソルとミナはユーリの必死の訴えに退却を決意した。ユーリたちは栄える街の東へと走り始める。
15話 完
16話(怪しげな家)
ユーリたちはただひたすら無我夢中に走り続けた。
(タッタッタッタッ!)
中央広場から300m程東に走ったのか、怪しげな家がユーリたちの視界に入る。そうしていると催眠術にかかったのか、怪しげな家にユーリたちは吸い込まれるように入っていった。
(ギィィィィ)
不気味なドアの開く音とともに誰かが話しかけてくる。
???「あの、大丈夫ですか?」
家の中が妙な音がするが、ユーリは荒い息とともに小さい声で話しかけた。
16話 完
17話(占いの店)
家が静かになっている中、ユーリは口を開けた。
ユーリ「大丈夫だ。それでここはどこだ??」
???「ここは占い師の店。あなたたちがうちの店の前にたっているものだから来てもらっちゃった。私の名前はエミリアです、よろしくね」
ミナは宿屋で街人から教えて貰った話しのとおり、ここは占いの店だった。
ミナ「ここは占いの店なのね、じゃあ早速占って貰える?」
エミリア「いいでしょう。では、そこにある椅子に座って下さいな」
エミリアは怪しげな家の真ん中辺りにある椅子を指差す。
17話 完
18話(占いの力)
ユーリたちは言われるままに椅子に座った。そうするとエミリアは水晶玉で占いを始める。
エミリア「んんん・・・わかりました。いまあなたたちはモンスターに負けて逃げてきたのね」
ユーリ「なぜわかる?!」
エミリアはユーリたちが何故ここに来たのかを言い当てた。
ソル「続きはないの??」
エミリア「わかった。もう少し見てみるね。」
水晶玉で占いを続けている中、ミナがある質問をする。
18話 完
19話(悪魔の種類について)
ゆっくり時間が流れる中、ミナは口を開けて話し始める。
ミナ「ねぇ、魔王ってなんなのか聞いてもいい??」
ミナの質問にエミリアは水晶玉占いを中断して質問に返事を返した。
エミリア「魔王はこの世界を破滅へと導く者で魔王は神種に入りますね。それであなたたちが中央広場で見たのは人種の悪魔ですね。あとよく遭遇するのがモンスター種だと思うの」
ユーリ「神種?」
疑問を抱いているとエミリアが一冊の本をユーリに手渡した。
19話 完
20話(一つの疑問)
エミリアが一冊の本をユーリに手渡すと、なんの本かを説明した。
エミリア「これは悪魔・種類の書です。よろしければ読んで見て下さい」
ユーリはエミリアから本を受けとると、本のページをめくって読み始めた。
ユーリ「いまいる魔王ってソルの影なんだよな?これからどうすればいいんだ?」
本を読みながらソルの影が魔王ということを思いだす。
20話 完
☆悪魔・種類の書☆
説明、悪魔は人種、モンスター種、神種の三種類の存在が報告されている。人種は人間の言葉が話せて腕力が強い。モンスター種は爪や身体に異常な進化を遂げている。神種は素早さ、腕力、聴力、嗅覚が人間の数十倍発達しており、魔王などが神種に入る。また、悪魔と違った並外れた力を持つ龍なども神種に入る。
21話(決意を胸に・・・「1」)
ユーリの一つの疑問にエミリアは簡単に返事を返す。
エミリア「あなたたちは魔王を滅ぼす力を持っています。だから魔界にある魔王城に向かって下さい。」
ソル「ユーリ、行こうよ魔王城へ」
話しを聞いていたミナがソルに話しかける。
ミナ「辛い旅になるんじゃないの?!私はまだお父さんの仇を取れていないからついていくけど・・・」
ユーリ「決まったな。じゃあ今日は宿屋に戻って明日の朝に出発しよう」
そうすると、ユーリたちはエミリアの店を後にした。
21話 完
22話(決意を胸に・・・「2」)
ユーリたちは占いの店を後にして20m程歩くとエミリアの声が微かに耳に入る。
エミリア「頑張ってねーーー!!」
エミリアの声を聞いたユーリたちは思わず走り始めて中央広場へと向かう。
(タッタッタッタッタッ!)
占いの店を後にして280m程走ると中央広場に到着する。中央広場は静かになっていてディア・フゥルスが見当たらなかった。
ソル「どうなってるの?!」
ユーリたちが中央広場の辺りを見渡していると緑色の石を見つける。すかさずソルは緑色の石を拾い上げた。
22話 完
23話(決意を胸に・・・「3」)
ソルが緑色の石を拾い上げると声が微かに聞こえてくる。
フィリニア「なんとか追い払えました。早く魔王を滅ぼさないとまたこういうことが起きてしまいます・・・」
そういうと緑色の石がだんだん光を失っていく。
ソル「どうしたの?!」
フィリニア「ここで一旦お別れのようです。後は頼み・・・ま・・・」
緑色の石が光を失い、ただの石ころになった。
ユーリ「くっ、逃げてしまったからか・・・」
小さな声でそう言って後悔するがもう遅かった。
23話 完
24話(決意を胸に・・・「4」)
中央広場で3分程時間が過ぎるとユーリたちは宿屋へと向かいはじめた。
ユーリ「宿屋に戻るぞ・・・」
ソル「わかった」
短い会話は交わしながら歩いていると宿屋に到着した。宿屋の中へ入って部屋を借りると、それぞれの部屋に散っていった。
(ガチャッ!!)
ソルは自分の部屋に入るとベッドに座り込む。
ソル「魔界か・・・あの時はあそこが魔界とは知らなかった。もしかしたら俺がいた檻は魔王城の中の??」
考えこんでいる内に辺りが暗くなり、急に眠気が襲ってくる
24話 完
25話(決意を胸に・・・「5」)
眠くなったソルはそのままベッドに入り、眠りについた。
ソル「・・・zzz」
朝を迎えるとともにソルは起きて一人で準備を始めた。
(ガチャッ!)
ユーリも起きたらしくソルが準備しているところをみた。
ユーリ「なぜ起きているんだ?!」
ソル「寝れなくて・・・」
ソルの言葉を聞いたユーリは自分の部屋に戻って準備を始めた。そこから30分程の時間が流れると準備を済ませたミナとユーリがソルの部屋に入ってきた。
25話 完
26話(辛い旅に覚悟して・・・)
ユーリは準備が丁度終わったソルを見る。
ユーリ「出発するぞ!」
ミナ「辛い旅になりそうね」
ソル「そんなことはないよ!!」
軽い会話を済ませると宿屋をでて少し歩いて栄える街を出た。
ユーリ「いくぞっ!!」
ソル&ミナ「はいっ!!」
覚悟を固めたユーリたちは魔界へと向かい始める。
8章 完


