☆滅ぼし物語☆
第7章
シゼン村が燃えて煙があがっていた。それを見たミナは一人で村に走っていってしまった。ミナを追いかけるユーリとソルだったが、村の中にはバットデビィが数えきれない程いた。襲われている村人を助け、バットデビィを追い払うことに成功すると、少し奥の家でミナのお父さんは死んでしまい、ミナは涙を流す。宿屋で朝を迎えるとともにユーリたちは神秘の洞窟にいるバットデビルを討伐しに向かう。
この物語は魔界に連れ去られた少年の一生を描くストーリーである。
1話(神秘の洞窟)
ユーリたちは楽しく話していると竜の谷を越えて、6Km程歩くと分かれ道に到着した。右は栄える街、左が灼熱の道、真ん中が神秘の洞窟で栄える街は寄らないので選択肢は2つだった。
ユーリ「このまま神秘の洞窟に向かうぞ」
ソルとミナはうなづくと神秘の洞窟へと足を進めた。
ミナ「ユーリ、ソルの影が少し濃いような気がするのは気のせいかな?」
ユーリ「そうだな・・・不思議だ」
(タッタッタッタッ)
4Km程歩くと微かに洞窟が見えてきた。その時、地面が揺れ始めた。
1話 完
2話(察知)
地面が揺れて小さな地割れが発生するとユーリはすかさずソルとミナに逃げる準備をしろと指示する。
ユーリ「何かが来るっ!!」
ユーリが剣を抜こうと手をかけた瞬間、地面から奇妙なモンスターが姿を現した。
モンスター「キュイィィ!!」
ミナ「もうっ!休む暇も無いのね」
ソル「そうだな!」
モンスターは奇妙な動きをしながらソルに近づいていく。ユーリはなにかを察知したのか、モンスターに腕に素早く剣を一閃させた。
2話 完
3話(マリーマフの脅威)
ユーリの攻撃が効いたのか、モンスターは鳴き声を上げると5歩程後ろに下がった。ふとユーリは剣を見ると黒い血が付着していた。
ユーリ「危なそうだな。拭き取っておこう」
ユーリは黒い血を布で素早く拭き取ると、剣を再びモンスターに向ける。
ミナ「そいつはマリーマフだったと思う」
ソル「なんだそいつは?!」
話しながらソルとミナも戦闘態勢に入る。その時、マリーマフの動きが疾風の如く素早くユーリに近づくと爪で引っ掻いてきた。ユーリは軽い身のこなしで爪の攻撃をかわしていくが最後の一撃を受けてしまう。
3話 完
☆マリーマフ☆
説明、地底で生息している獣。普段は地上には出てこないのだが、なにかの脅威を感じて姿を現す。目撃情報が多くなると世界の終わりが近いとされている。見た目はおとなしそうに見えるが非常に凶暴。主に爪で引っ掻いてきたり体当たりなどをする。怒ると素早さが凄く早くなり、標的に的確に攻撃を連続で繰り出してくる。ほとんどは回避できるが最後の一撃を逃れることはできない。遭遇する前にとおくに移動しておくのが得策。
4話(マリーマフとの戦闘「1」)
ユーリはマリーマフの攻撃を受けると後ろに倒れそうになったがなんとか堪えた。
ユーリ「くっ!!」
ミナ「援護するわっ!!」
マリーマフの爪が運良く肩辺りに当たったらしく大事に至らなかったがあと少しずれていたら頭に当たっていた。
ソル「俺も戦うっ!!」
ソルは叫び声とともに剣をもってマリーマフに突っ込んでいった。
ユーリ「爪に気をつけろっ!」
ソルは素早くマリーマフに近づくと頭に剣を振り下ろした。
4話 完
5話(マリーマフとの戦闘「2」)
運がよかったのか、マリーマフはユーリを攻撃対象にしていたのでソルの攻撃は見事に当たった。
ソル「やったか?!」
マリーマフ「キュイィィ・・・」
マリーマフが倒れてないことを確認したミナがソルの後ろから弓矢を放った。矢はマリーマフの頭に吸い込まれるように当たっていく。
ユーリ「まだだっ!油断するな!!」
ソル「わかってるっ!!」
傷ついて血が流しているにもかかわらずマリーマフは態勢を立て直すとミナに体当たりしようと突進してきた。
5話 完
6話(マリーマフとの戦闘「3」)
ミナはマリーマフの体当たりを横にステップしてギリギリかわすと素早く距離をとる。
ミナ「危なかったわ」
ユーリ「トドメをさすぞっ!!」
大声で叫びながらユーリは素早くマリーマフに近づくと剣を弧を描くように振り下ろした。不意をつかれたのか、ユーリの攻撃はマリーマフの胸の辺りに当たる。
マリーマフ「キュイィィ・・・・」
短い鳴き声を出しながら大地に伏して動かなくなった。
6話 完
7話(洞窟の中へ)
ユーリたちはほっとため息するとともに武器収めた。大地に伏しているマリーマフを見ると喜びの声が漏れる。
ユーリ「やったぞ!」
ソル「とんだ邪魔が入ったね。これで進めるよ。」
短い言葉を交わし合いながら歩いていると神秘の洞窟の入り口に到着する。
ミナ「お父さんの仇を必ずとってみせるわ!!」
ユーリたちは神秘の洞窟の中へと足を進めた。洞窟の中は以外に明るく松明は必要なかった。
7話 完
8話(奇妙な道)
ユーリたちは神秘の洞窟の奥へと歩いていると地面からヌメヌメした液体が噴き出してきていた。
ユーリ「なんだこれは?!」
ソル「この液体に触れるなっ!」
その時、ミナが地面を踏み外したらしく液体が噴き出しているところに倒れそうになる。
ミナ「きゃあ!」
(ガシッ!)
ソル「大丈夫か?!」
ソルは態勢を崩したミナに早く気ずいたらしく、なんとかミナの手を掴んだ。そうしている内に液体が噴き出して足場がなくなっていった。
8話 完
9話(判断)
ソルはミナを引っ張って態勢を立て直すとユーリに呼びかける。
ソル「ミナが先にそっち側に飛ぶから受け止めろよ!!」
ユーリ「わかった!!早くこい!」
ミナは焦りながら助走して飛んでいったが、ユーリのいるところにギリギリで着地に成功する。
ソル「次は俺が行くッ!」
ソルが飛ぶ時には助走できる足場もなくなっていたが決死の思いでユーリのいるところに飛んだ。しかし、あと少しでギリギリだったのだがソルは運悪く液体の上に着地してしまった。
9話 完
10話(液体の恐怖)
液体がソルの足に付着する。素早く液体から抜け出してユーリの元に辿りつくが、ソルは足を抑えて苦しみだした。
ソル「うわぁぁぁぁ!!」
ユーリ「落ちつけっ!!」
液体はソルの足溶かし始めた。その時、ユーリは剣を抜くとソルの足に付着している液体を削るように剥がしていく。
ソル「いてえぇぇぇ!」
ユーリがソルに付着している液体を剥がし終えるとミナに包帯を巻くように指示した。
10話 完
11話(異変)
洞窟内が妙にうるさくなってきていた。ユーリの指示でミナがソルのもとに駆け寄った。
ミナ「じっとしていてね」
ミナがソルの足に包帯を巻き始める。その時、ソルの後ろ側から噴き出していた液体が固まり始めた。
ソル「ありがとう」
ユーリ「大丈夫なら先に進むのだが、どうするんだ?」
ソルは足を抑えながら立ち上がるとユーリに声をかける。
ソル「行こう!!」
ユーリたちは神秘の洞窟の奥へと足を進め始めた。
11話 完
12話(洞窟の主)
ユーリたちが神秘の洞窟の奥へ進んでいると100m程先から叫び声がきこえた。
バットデビル「ギィィィ!!」
ユーリ「なんだ?!」
叫び声を辿ってユーリたちは神秘の洞窟の奥地に着く。
ミナ「遂に来たね・・・」
奥地に足を踏み入れるとともにユーリたちの視界にバットデビルの姿が見えた。
バットデビル「ギィィィ!!ナンダ??」
バットデビルはおぞましい声を上げているが言葉を話せるらしかった。
12話 完
☆バットデビル☆
説明、洞窟の奥に棲んでいる人型の黒い悪魔。背中に翼が生えていて飛行することができる。主な攻撃は体当たりや強靭な爪で引っ掻いたりして攻撃を仕掛けてくる。バットデビィが長い年月が過ぎて成長するとバットデビルになる。しかしバットデビルになるバットデビィはごく少数のみ。言葉を話すことができるらしく、魔界にも生息していることも確認されている。
13話(謎の動き)
バットデビルはユーリたちを視界に捉えると翼を広げて飛び始めた。
ユーリ「なんて大きいんだ!!」
バットデビルはユーリたちの周りをぐるぐる回り始めていた。
バットデビル「マオウサマ・・・イマタスケマス」
ミナ「あいつなに言ってるの?!」
ユーリは剣が届かないのでその辺にある石ころを投げ始める。
ユーリ「降りてこいっ!!」
ユーリは必死に石ころを投げるがバットデビルは華麗な動きでかわしていた。
13話 完
14話(バットデビルの猛攻「1」)
華麗にユーリの投げた石をかわすとバットデビルはユーリを睨みつけた。
バットデビル「ジャマ・・・・コロス」
小さい声で叫ぶとバットデビルはユーリに素早く近づき、爪で引っ掻いた。ユーリは油断していたのかまともに爪を受けて後ろ側に吹っ飛ばされる。
ユーリ「ぐはっ!!」
ミナ「大丈夫?!私が引きつけるから態勢を早く立て直して!!」
ミナは弓を背中から取ると弓矢を放った。バットデビルの足に当たったが貫通しなかったのでダメージは少なかった。
14話 完
15話(バットデビルの猛攻「2」)
バットデビルは弓矢を嫌ったのか、ミナに攻撃対象に移した。
ソル「ミナ!!気をつけて!」
ミナ「わかってる!!」
ユーリが剣を杖のように使って態勢をたてなおそうとする中、バットデビルはミナにゆっくりと近づくとおぞましい声を出す。
バットデビル「ジャマ・・・スルナ!!」
ミナはそれを無視して素早く距離をとる。しかしバットデビルはそれを見逃すはずもなく、凄い速さで体当たりを仕掛けてきた。
15話 完
16話(バットデビルの猛攻「3」)
バットデビルの素早い動きに翻弄され、ミナは足が震えていた。
ミナ「こ、こないでっ!!」
ミナは回避する余裕もなく、バットデビルの体当たりをまともに受けてしまう。ミナは後ろに吹っ飛ばされて大きな岩にぶつかった。
ミナ「うっ!!」
ソル「ミナ、下がっていろ!!俺だって戦える!!」
ソルはバットデビルに素早く近づいて剣を抜いた。
16話 完
17話(バットデビルの猛攻「4」)
バットデビルと戦闘を開始しようとしていたソルの後ろ側からユーリが大声を出した。
ユーリ「まてっ!!戦うな!」
ソルはユーリの声が聞こえなかった。ソルが剣でバットデビルに斬ろうとした瞬間、バットデビルの動きがさらに早くなり攻撃をかわすとともにソルの足を掴んで神秘の洞窟の外へと移動し始めた。
バットデビル「マッテロ・・・」
ソル「離せっ!!」
ソルは激しく抵抗するがバットデビルの握力が非常に強かった。
17話 完
18話(バットデビルの猛攻「5」)
ものすごい速さでバットデビルは神秘の洞窟の外へと移動しているとソルは微かにユーリの声が聞こえた。
ユーリ「・・・・ま・・て」
20秒程でバットデビルが神秘の洞窟の外に出た。出るとともにソルを地面に投げて地面に叩きつけた。
ソル「ぐはっ!!」
地面に叩きつけられた衝撃で口から血を少し吐いた。
バットデビル「イマ・・・カイホウシマス」
バットデビルはソルに素早く近づき、爪で引っ掻いた。
18話 完
19話(ソルの影)
バットデビルは狙いを外したのか、ソルの影に爪を引っ掻けていた。
ソル「ん?!」
ソルが後ろを振り返るとバットデビルが爪でソルと影を引き離していた。
ソル「う、動けないっ?!」
ソルは戸惑っていると頭の中が真っ白になって、大地に伏して動かなくなった。その時、ソルの影が魔物へと姿を変えた。
バットデビル「マオウサマ・・・」
???「よくやった。では魔界に行くとしよう、貴様もついてこい。」
ソルが大地に伏して動かなくなってる中、???は黒い霧を出した。
19話 完
20話(目覚めの時まで)
黒い霧???とバットデビルを包み込み、何処かに消えた。ソルは大地に付して気を失っている中、洞窟を抜けたユーリたちがソルを発見する。
ユーリ「おい!大丈夫か?」
ミナ「気を失っているみたいね」
話しをしているとどこからか声が聞こえてきた。
(早く街に行って下さい、命が危ないです)
ユーリ「ん?!なんか言ったか?」
ミナ「いや、私はなにも言ってないよ」
ユーリは疑問を抱いたが、聞こえてきた声に従うことにした。ユーリたちはソルを担ぐと街へと歩き始める。
7章 完


