☆滅ぼし物語☆
第6章
栄える街をあとにした勇者と少年は竜の谷に向かった。少年はミナという女の人にスモルリザードの毒から助けてもらった。谷を越えようとしていると運悪く睡眠をとっていた炎龍が起きてしまった。激しい攻防の末、撃退することに成功する。ミナはシゼン村に行くらしく、勇者と少年もいくことになった。しかし、村が燃えていて煙が上がっていた。その光景を見たミナは一人で走っていってしまった。焦った勇者と少年はそのあとを追いかけた。
この物語は魔界に連れ去られた少年の一生を描くストーリーである。
1話(シゼン村)
ユーリとソルはミナを追ってシゼン村に着いた。気配を感じたのか、ユーリとソルは草むらに隠れて村の中を見渡すとモンスターが数えきれないほどいた。
ユーリ「なんで村にモンスターがいるんだ?!」
ソル「どうするんだ?ミナは村の中に行っちゃったんだよな」
草むらの中で話していると村の中から悲鳴が聞こえてきた。
村人(男)「たっ助けてくれぇ!!」
悲鳴をきいたユーリとソルはシゼン村に入って村人の救出に向かった。
1話 完
2話(救出)
村の中を10m程走るとモンスターが村人を殺そうとしているところが見えた。
ユーリ「いま行くっ!だから耐えていてくれっ!!」
村人(男)「はやくしてくれっ!!」
ユーリは剣を抜くとモンスターに素早く近づいて斬りつけた。モンスターは不意をつかれたのか、剣が背中辺りに当たった。
モンスター「キュエエ!!」
モンスターが鳴き声をだしながら大地に伏して動かなくなった。一方、ソルも剣を抜くとユーリのまわりを警戒しながら構えていた。
2話 完
3話(バットデビィ)
ユーリは大地に伏しているモンスターを見ると、なにかを思いだした。
ユーリ「バットデビルの幼体のバットデビィじゃないか!!普段は洞窟内でおとなしく寝ているはずなのになぜ人襲い始めたんだ?!」
村人(男)「神秘の洞窟の方角から飛んできたんだよ、しかも群れで村を襲い始めたんだ!!」
その最中、ソルはユーリに近づこうとするバットデビィと戦闘を始めていた。
3話 完
☆バットデビィ☆
説明、洞窟の少し奥で群れている人型の黒い悪魔。背中に小さい翼が生えていて飛行することができるが長時間は飛び続けることはできない。主な攻撃は体当たりや噛みついて攻撃をしかけてくる。バットデビィは生き物の血を吸い取って成長する。長い年月を経て成長するとバットデビルになる。
4話(追い払う)
ソルは剣で薙ぎ払うようにバットデビィに斬りつけていく。
ソル「くらえっ!!」
バットデビィ「キュエエ・・・」
短い鳴き声とともに10体程のバットデビィが大地に伏して動かなくなっていく。
バットデビィの群れ「キィキィ!!」
なにを言っているかわからないが突然バットデビィが去り始めた。
ソル「やったぜ!!」
バットデビィの群れが神秘の洞窟方面に消えていく、そのとき少し奥の家から泣き声が聞こえた。
4話 完
5話(合流)
ソルは泣き声を聞いて少し奥の家へと向かい始める。その途中にユーリと合流した。
ユーリ「村人は助けた。そっちは?」
ソル「斬りつけているうちに去っていったよ、いま少し奥の家から泣き声が聞こえたんだ。ユーリも一緒に来てくれ!」
ユーリはソルの話を聞くと、少し奥の家に向かい歩き始めた。
村人(男)「ありがとうございました。じゃ、俺は自分の家に戻るわ。」
村人は一言お礼を言って去っていった。そのあと、ユーリとソルが50m程歩くと、泣き声が聞こえる家にたどりついた。
5話 完
6話(涙)
ユーリとソルは家の中に入っていくと、はっきりと泣き声が聞こえてくる。泣き声の聞こえる部屋のドアを開ける。そこには、ミナがもうすぐ死んじゃいそうな人の手を掴んで泣いている姿が視界に入った。
ミナ「うぇぇぇーん!!お父さん、死んじゃだめっ!!(泣)
ミナのお父さん「ごめんよミナ・・・お父さん、なにもできなかった・・・」
ミナのお父さんは残りの力を振り絞ってミナに言葉を言う。そのあと、手の力がなくなって動かなくなり、目を閉じた。
6話 完
7話(励まし)
村が静まり返る中、ミナの泣き声が響き渡る。
ミナ「うぇぇぇーん!!!お父さ〜〜ん!!」
ミナは必死に手を握って泣いていた。その光景を見たユーリは泣いているミナに近づいていた。
ユーリ「死はいつか受け入れなければならない。ミナ、辛いのはわかる。でも、ずっとここで泣いていては前には進めないことくらいはわかるだろう!!」
ミナ「あなたになにがわかるっていうのよ!!」
激しい口論の中、たくさんの村人が感謝しにきたのか、家の外が妙に賑やかになっていた。
7話 完
8話(感謝)
ユーリがミナと話していると家の中に2名の人たちが入ってきた。
村人(男)「村を救ってくれてありがとう!!でもほとんどの人があいつにやられちまった」
村人(女)「だからお願いがあります。神秘の洞窟にいるバットデビルをやっつけてくれませんか?」
ユーリは腕を組んでソルに質問をした。
ユーリ「どうする?神秘の洞窟に行くか?」
そのとき、ソルが返事を返すより早く、ミナが話しに割り込んだ。
8話 完
9話(決意)
返事が待ち遠しい村人が騒がしくなってくる。
ミナ「私はいきたいっ!お父さんの仇をうちたい!!」
ミナの決意にユーリたちはバットデビルをやっつけにいくことを決めると、村人たちが歓迎会を開くことになっていった。話しあっていたら夜になって、外で歓迎会が開かれ料理がテーブルに運ばれてくる。
ユーリ「わざわざこんなことしなくても大丈夫ですよ」
村人(男)「いいから、どんどん食べてくれよ」
それで、飲んだり食べたり、話しで盛り上がっているうちに歓迎会の楽しい時間は過ぎていった。
9話 完
10話(夜明けと共に)
歓迎会が終わると、村人に宿屋に案内された。そこでユーリ、ソルは眠りについた。朝日が登るとともにシゼン村を出て神秘の洞窟に向かった。
ユーリ「バットデビルをささっと倒そう」
ソル「よっしゃあ!燃えてきたぁ!!」
軽く話しながら歩いていると竜の谷が見えた。その時、ユーリの後ろ側から声がした。
ミナ「私を置いていくなんて酷いわ!」
ソルが戻るよう説得を試みたのだが無駄だったらしく、ミナは笑顔でついてきたのだった。
6章 完