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14/6/5

すっぴんパキスタン 閑話休題 あほな私と、素で生きるじゅんちゃんと、普通のパキスタンのはなし。

Image by Olia Gozha

先日、ライブを見に来てくれた友人から

さあやちゃんはさ、壇蜜さんをめざせばいいんじゃない?」

と言われた。

そうか、そういうキャラ変もありか。


てなわけで、ものはためしと、動画で「もてしぐさ」をいろいろ研究し、

きゃあきゃあと、楽しく結果を披露して女子トークしていた時のこと。


私たちがひとしきり笑った後、じゅんちゃんが困ったような顔をして、

「そこまでしてもてる必要はあるんですか?」とにこにこ言った。


「・・・。」

いや、いやいや、もてたいでしょ。

誰でもいいわけじゃないけどさ、でも、ほら好きになった人には好きになってもらいたいでしょ。一般的に。

世の中に出回っている小説や映画や歌のネタなんて

8割がた恋バナなわけですよ。


恋する女性は、ちょっとでも自分を見てもらうために、

勇気を出して、色んな行動をする・・・その行動をするドキドキ感がまた楽しいわけで・・・


いや、あくまで恋愛をしているときのことですけれども。

私はぶっちゃけ、そういうのもう通り越したんですけれども。


まあ、つまり「ありもしない一般的な恋愛の姿」という、妄想をネタにしていただけなのであり。

ああ、ここでも、「常識」「一般」というモンスターにとらわれているんだなあ、わたし。などと感じるのでした。



てなわけで、気を取り直して、ワタクシ、じゅんちゃんにせまる。


なんでもいいから、普通のパキスタンが書きたいからネタを頂戴!」

「え~?そう言われてもなあ・・・なにがききたいの?」

「おしゃれとか恋愛とか・・・スイーツとか!」


い、いかん。これではまるで、先ほどのあほな女子テンプレートな質問ではないか。

じゅんちゃんは、ちょっと顔をしかめて口ごもった。


「スイーツ・・・。」

「あれ?パキスタンの人はあんまりスイーツ食べないの?」

「食べるよ。食べるけど・・・。日本人は・・・、あまり好きじゃないと思います。」

「あ、甘いんだっけ?」

「おいしいのもあるけど当たり外れが多いの。あ、でも、アイスクリーム屋さんがあって、若い人はよく行ってる。みんなアイスクリームデートとかしてるよ」


きたきたきた!これですよ。アイスクリームデート。なんとも素敵ではないですか。

そういえば、昔、夫との初デートは「クリームソーダ」という女の子の役を演じたことがあったっけ。いいね、いいね!セイシュン!


実は、先日、パキスタンのとある都市で「自分の意志で結婚相手を選んだ女性が、親兄弟に殺される」という恐ろしい事件があった。どうしても、そういうニュースを目にすると、「パキスタンは恐ろしい風習が残る未開の地である」というイメージが植え付けられてしまうのです。もちろん、そういう痛ましい事実はあるのだけれども。

でも、都会では、男女のカップルがアイスクリームデートをしている姿もある。もちろん、結婚相手を親が決める時もある。でも、日本でも、アメリカでも、そしてパキスタンでも勿論、人々の人生はの形は、ひとつじゃない。


ちなみに、先日パキスタンを旅行した友人Mが、パキスタン人は「本当に親切」だったと言った。

道で立ち止まってると、色んな人が、「どうしたの?」と話しかけてくれて助けてくれるのだそうだ。(世界中を旅している友人だから、本当に、パキスタン人は他国の方と比べて親切なのだろう。)


英語ができないからとか、言い訳しないで、今度困ってるらしき旅人さんがいたら、絶対助けるぞ!わたし。


ああ、それにしても、パキスタン人って、美形が多い・・・

じゅんちゃんの写真を見ていると、みんな美女とイケメンに見える。

 

「ああ~っ!イケメンでやさしいジェントルマンに会いたいっ!!!」

と叫ぶ私に、じゅんちゃんがにこにこと言った。

「イケメン・・・イケメン・・・イケメンバーっていうのはどう?どう?いけメンバー?」

・・・。

・・・いい。いいよ。じゅんちゃん。

私にはそんなじゅんちゃんがとてもかわいく見えた。


注:

じゅんちゃんが言ったのは、イケメンとお酒を飲むバーとかじゃなくって、いけてる人員、っていういけメンバーの意味です。念のため。

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