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14/6/10

墓地から這い出て、自由になってやった。

Image by Olia Gozha


「結婚は人生の墓場だ」


世の中の男性の、6割がそう感じてるというデータがあるそうです。


前回の記事の通り、

僕の結婚はマジでお花畑です。

ええ、楽しいです。今のところ。



僕にとっての「墓場」とは「会社」。
ではなく、「社会」でした。



今から16年前、


フリーターという職を捨て、会社員という奴隷になる為、東京行の新幹線に乗り込みました。


後で書きますが、ここでの「奴隷」という言葉は、


僕の中で、非常にポジティブな意識として捉えています。



自分で言うのも何ですが、


就職する27歳になるまで、それはそれは我侭、気ままに生きてきました。


高校時代はバンドに明け暮れ、

大学時代はバイトに明け暮れ、

フリーター時代には、女に明け…ゴホ、ゴホッ


好きな時に、好きな様に、好きなコトをやる!


海賊王に俺はなる!


くらいの勢いがありました。


しかし、こんなカッコいい生き方、(別名、腐れ外道とも言います)



続くわけが無い。



お金が無い奴に、アイデンティティは確立されません。


そりゃそーです。


生活に必死な奴が、

生き方がどーのとか、俺はこう在るべきだとか、


そんな余裕ぶっこいてる場合じゃ無いだろ、アホか。



ということで



自己需要感をこよなく愛するナルシスト僕。

は、貧乏なまま偉そうに生きてる自分を、許せなくなったのでした。


そして、


理想の生き方と現実のギャップに、いつの間にか、かる〜く鬱になってました(笑)




叔父「お前、東京でも行けば?」




見かねた母方の叔父が、仕事先を紹介してくれました。


病んでた僕は、すがる様に上京します。


理由は、



やった!これで俺は東京人だ!カッコよくね俺?




東京に住む。



という既成事実だけで、何故か人生うまくいきそうな錯覚に陥る人は、


多分、僕だけじゃ無い。



完璧に錯覚していた証拠に、新幹線に乗り込む僕の両手には、


ギターケースが二つぶら下がってました。




「何しようとしてんの?僕?」




当時の自分に、聞いてあげた。



当時の私「もちろん、会社なんかすぐ辞めて、プロのギタリストになるのさ!」


「な、何で?」



当時のバカ「だって、東京だし!!」










残念ながら当時の心境は、ハッキリと覚えておりました。



どポジティブに、自分大好き男の独断と偏見と慰めを込めて言うと、



夢を持った、キラキラした奴でした。



さて、「27歳で初めてのお使い」ならぬ、「初めての会社員」


それまで、仕事らしい仕事というと、


ファミリーレストランのウェイター、

スイミングインストラクター、

セレクトショップ店員、


以上が、わりと長く続いた「カタカナ職業」です。




叔父さんに紹介されたのは、運送業という思い切り畑違いの仕事でした。



フリーター時代に、当払い(とっぱらい)の仕事、いわゆる肉体労働は、


キャラに合わない。


ギャラも合わない。


というよくわからない理由を付けて、ほとんどやったことがありません。


運送屋というゴリゴリの肉体労働環境に加え、


その筋の方ですか?


みたいな職場の諸先輩方。



それでも、根が真面目な僕は、

コネで入った会社で叔父さんに泥を塗るまいと、それなりに一生懸命仕事を覚えたのでした。


ミュージシャンになる予定でしたので、一生この仕事をやるつもりはありませんでしたが、


気分的には「俺はとりあえず奴隷で行く」でした。



とにかく2年は、それくらい気合い入れないと、

本当に、すぐ辞めてしまいそうなほど僕に向いてない仕事でした。



その時は、そう、思ってました。



朝は早い、夜は帰って来るのが夜中の10時、11時。


住んでる部屋は、生活の全てがベッドの上で完了出来てしまう位、全ての生活用品が接近してました。




ああ、牢獄ってこんな感じな。


って、マジで思いました。



奴隷になって、労働して、帰って牢獄で過ごす。



絶対2年で辞めてやる、、、



固い決意。



しかし、お給料が良かった。



月10万程しか稼いでなかった人間が、月収35万になると、


勘違いします。


俺、金、持ってる。みたいに。



以下は、勘違いしたバカのフローチャートです。


どうぞ。



 普段は忙しくて遊ぶ暇も無い。が、金は貯まる。

 休みの日に発散する。

 ボーナス入って豪遊する。

 豪遊して給料で払う。

 ボーナス払いがあることを知る。

 欲望を満たす為に他人様から借りる。

 借りたものは返す。いや、返せないから他でまた借りる。

借金という素材で出来た雪だるまが完成する。


以上。



2年で会社辞めるどころか、借金返す為に辞められない。



電気は二回ほど止まった。

水道代を督促されると、水道局に行かないと払えないこと、

家賃滞納すると不動産屋が怖い事を学んだ。



「人生の墓場」


ああ、俺は一生この会社で働くんだ。


まあ、、、いっか。



入社して、5年が経っていた。



冒頭でも書いたように、会社が墓場では無い。


「お金」というツールと「社会のルール」というシステムを使って、


ほとんどの人は、「社会」に葬られている。


もちろん僕の場合は、欲望に駆られ勝手に死んだのだが。


車や、住宅ローン、子供の教育費、など、ツールとシステムに縛られている人は多い。



そこを、抜け出せない墓場だと感じ、理解したのは、



僕が、その墓場を抜け出したからなんだけど。



あきらめた時点で、思考は死んでる。


あきらめた人間のコントロールは容易い。


仕掛ける側は、人間の感情のコントロールを常に考える。



残念ながら、この現実を知らない人は実際多い。


知らない方が良いという人もいる。


僕もそう思う。


知ったが為に、更に精神的に追い詰められることって、世の中にはある。



でも、たまたま僕は、この世の中のシステムに気付き、



堪らず逃げた。



まだ、墓場で息絶えることを受け入れたくなかった。


16年という時間を掛けたが、


上京する前の、あのキラキラした生き方。


好きな時に、好きな様に、好きな事をやる。


を、思い出せた。



墓場から這い出るには、そこが墓場だと気付かないと始まらない。


這い出たとしても、ゾンビのように他人を食ってしまう程、依存して生きてる人はいずれまた死ぬ。


生き返るには、それ相応のパワーが必要だけど、


術はある。



それについては、また需要があれば書きたいと思います。

ゾンビ量産することに意味は無いので。



会社や社会に依存する生き方は、


「楽」です。


何かあったら、そいつらのせいにすればいい。


給料が下がった。


「やってられね〜よ!」



消費税が上がった。


「ふざけんなよ!生活どうすんだよ!」



ガソリンが高くなった。


「車も乗れないのかよ!」



誰かのせいにして文句言ってれば、人はある程度落ち着く。


僕、そうでしたから。


今のこの自分の生活の不満や不安は、自分のせいじゃない!


自分じゃなくて、誰かのせいなんだよぉー!バカヤロー!


スッキリした。ご飯食べよ。


みたいな。



でも、何をどう叫んだところで、

社会「まあ、いいけど。言ってれば?」




って、「社会」は返して来るんだなコレが(笑)



ムカつくから、


僕は独立した。



今回も、最後まで読んで頂きありがとうございました。

一度でも、

クスッ、バカじゃんコイツww

って笑って頂けたら、「読んでよかった!」を押して下さいね。

嬉しくて悶えるので。


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