top of page

14/5/29

☆滅ぼし物語☆1期5章

Image by Olia Gozha

☆滅ぼし物語☆


第5章


栄える街での騒ぎを解決することに成功したが、少年は目の前で殺された人を思い出してしまい、足がまだ震えていた。宿屋で一晩過ごすと、少年は落ちつきを取り戻し、勇者とともに栄える街を後にした。まだまだ続く長い旅に期待を膨らましていた。


この物語は魔界に連れ去られた少年の一生を描くストーリーである。


1話(選択肢)


栄える街でて、1km程歩くと道が3つに分かれていた。1つは灼熱の道の方角なので選択肢は2つになった。ユーリとソルはどこにいくか話しを始めていた。


ユーリ「ここから道が分かれている。右は竜の谷、左は神秘の洞窟だ。真ん中は灼熱の道だから行かない。選択肢は2つだ。」


ソル「神秘の洞窟にしよう」


意見が噛み合わない時にまた灼熱の道で起きた不思議な声が聞こえた。


1話 完


2話(不思議な声)


ソルの耳に囁くように話しかけてきた。


('・・・竜の谷に行くのです。)


ソル「どこから話しかけてるんだ?!」


ソルは不思議そうにしていたが、不思議な声に従って竜の谷の道へと足を踏み入れた。


ユーリ「竜の谷でいいんだな?」


ソル「あぁ」


軽く話し合うと竜の谷を目指して歩き始めた。栄える街から6km程歩いたのか、ソルとユーリは竜の谷に到着した。


2話 完


3話(竜の谷)


竜の谷に到着するとソルは辺りを見まわしていた。谷底は、あまり深くはなかったがここ通過しなければ竜の谷は越えられないようになっていた。


ユーリ「行くぞ」


ソル「わかった」


谷底に降り始めると小さな生き物が2〜4匹見えた。しかしその生き物は妙に静かで怯えているようだった。


ユーリ「やけに静かすぎはしないか??植物も枯れ果てている。」


('オォォォォォォ!)


モンスターらしき叫びがユーリとソルはたまらず耳を塞いでいた。すると谷底から黒い影が見えた。


3話 完


4話(竜の子)


モンスターの叫びがおさまるとユーリとソルの目の前に小さいモンスターが見えた。


ユーリ「・・・スモルリザード」


ユーリがモンスターの名前を言い終わるとスモルリザードはソルに突進を開始した。


ソル「ユーリ、よくモンスターの名前がスラスラとでてくるね」


ユーリとソルの会話が終わると、剣を抜くより早くスモルリザードはソルに突進して、目前まで迫ると勢いよく体当たりをした。ソルは油断したのかよけられず、後ろに吹っ飛んだ。


4話 完


☆スモルリザード☆

  説明、枯れた土地に極少数のみ生息している。極めて姿を現すことは少なく、陸上で俊敏な動きで敵を翻弄し、突進して獲物の距離を縮めると体当たりをしかけてくる。体当たりの威力が以外に高く、大木を折る程の力を秘めている。外敵からの攻撃を受けると緑色の血が飛び散る。一定時間が過ぎると毒の煙が発生する。


5話(油断禁物)


吹っ飛ばされたソルは運がよく岩にぶつかって擦り傷ができただけで、谷底に落ちずにすんだ。


ユーリ「大丈夫か?!ここは一旦引き受ける、早く体勢を立て直して剣を抜け!!」


ソルは剣を抜くと、杖のように使い、体勢を立て直した。そうしている間にスモルリザードは狙いを変えたのか、ユーリに突進を始めていた。


ソル「もう大丈夫だ!一旦下がろう!!」


ソルの声が聞こえたのか、ユーリは後ろに下がりながら剣を構えていた。


5話 完


6話(失敗)


ユーリは一歩一歩、後ろに後退すると、スモルリザードが突進をやめて座りこんだ。これを機にすかさずユーリはソルのもとに駆けつけた。


('タッタッタッタッタッ)


ユーリ「戦えるか?」


ソル「いまがチャンス!一気に攻めよう!」


ソルが剣をもってスモルリザードに突っ込んで行った。


ユーリ「まて!」


ソルが座り込んだスモルリザードに剣を振り下ろすと、スモルリザードの鱗が削れる音とともに、緑色の血が飛び散った。緑色の血が空中で舞うと不思議な煙が発生して、ソルの身体を包みこんだ。


6話 完


7話(毒の煙)


スモルリザードの血から出た煙に包みこまれると、煙の中でソルは苦しみだした。


ソル「あがが・・・い、息ができない・・・」


ユーリ「早くその煙から出ろ!」


ソルは咳をしながら煙からでたが、まだ毒の効果は残っており、地面に倒れて身体が痙攣して全く動かなかった。


ユーリ「早く倒すからそこでまっていてくれ!!」


ユーリは言い終えると、剣をもってダメージを受けたスモルリザードに突っ込んでいった。


7話 完


8話(絶えない力)


ユーリはスモルリザードに近ずくと、剣を頭に叩きつけるように振り下ろした。ソルの与えたダメージが影響したのかユーリの攻撃は会心の一撃となった。


ユーリ「やったか?!」


しかし、スモルリザードはよろけながらも体勢を立て直し、ユーリを睨みつけた。


スモルリザード「オォォォォォ!!」


咆哮を終えると、スモルリザードはユーリに体当たりをしかけてきた。


8話 完


9話(戦闘の行方)


ユーリはスモルリザードの体当たりをギリギリでかわすと、ユーリはありったけの力を入れてスモルリザードの頭にもう一度振り下ろした。


ユーリ「うぉぉぉぉ!!」


もう一度振り下ろされた剣は先程スモルリザードに会心の一撃が当たった場所に運よく入りこんだ。


スモルリザード「オォォォ・・・ォォ」


ユーリの剣がかなりのダメージを与えたのか、弱々しい咆哮になっていた。ユーリはその瞬間を逃さず剣を1撃、2撃、3撃と頭に叩きつけるとスモルリザードは大量の血を噴き出しながら大地に伏して動かなくなった。


9話 完


10話(助け)


スモルリザードから噴き出した血が一定時間たつ前にユーリはその場を離れてソルの元へと駆け寄った。


('タッタッタッタッタッ)


ユーリ「大丈夫か!?」


呼びかけてもソルは返事がなく、顔が青ざめて息をしていなかった。


ユーリ「まずい。しかし栄える街に戻ろうにも距離が離れすぎている。どうすれば・・・」


??「大丈夫ですか。?」


どこから現れたのかわからないが、一人の女が現れて、ソルをみるとすぐに薬を口に放りこんだ。ソルは少しよくなったのか、咳をしながら息ができるまで回復した。


10話 完


11話(漢方薬)


ソルは完全に毒から回復すると、薬をくれた人にお礼を言った。


ソル「ありがとう。助かったよ。」


??「私の特製の漢方薬なんです。材料を栄える街で仕入れてから、シゼン村に行く途中に貴方たちを発見したんです。丁度漢方薬が1つ残ってたのでよかったです。」


ユーリはシゼン村のことは行ったことがあったらしく、そこに腕利きの医者がいるということを思い出した。


ユーリ「君は医者かい??名前を教えていただけないか。?」


話している最中に、谷底から大きな足音が鳴り響き始めてきた。


11話 完


12話(炎龍)


足音とともに、地響きが鳴っていた。


('ゴゴゴゴゴ)


??「まずいわ、谷底に眠る龍が目を覚ましちゃったみたい。私の名前は.ミナ。医者は私のお父さんよ。」


ユーリ「自己紹介はあとにして早く竜の谷を抜けるぞ!!」


ユーリが掛け声をかけると、一斉に走り始めた。しかし一歩遅かったらしく、谷底の洞窟から龍が現れた。


12話 完


☆炎龍ラウルディア☆

  説明、各地を飛び回っている炎の龍。その力は未知数で、遭遇する確率は極めて低い。炎を吐いたり、尻尾で薙ぎ払いなどの攻撃をしかけてきて、よけるのは至難の技。竜の谷の谷底の洞窟で睡眠をとっていることもあるが、途中で起こされると怒りでまわりにいる生き物を絶滅させてしまう。


13話(炎龍ラウルディアとの攻防「1」)


炎龍ラウルディアが洞窟からでると、まわりを見渡していた。


ユーリ「君の名前はミナといったよな、どうするんだ?」


ミナ「?私たちでは勝てる相手じゃないわ!!あと少しで竜の谷を抜けられるから走って!!」


(タッタッタッタッタッタッ!!)


炎龍ラウルディアはその足音に気ずいたらしく、翼をひろげて飛ぶと、ユーリたちを逃がさないように道を塞ぎながら着地した。


13話 完


14話(炎龍ラウルディアとの攻防「2」)


炎龍が道を塞ぐと、ユーリたちを睨みつけていた。


ソル「そんなぁ、道が塞がれた!」


ラウルディア「グルルルッ!!」


ユーリは剣をとっさにひき抜くと炎龍の脇腹に素早く近づいて、剣を振り下ろした。しかし、炎龍はその攻撃をあざ笑うかのように、簡単にかわされてしまった。


炎龍は攻撃をかわすと尻尾で薙ぎ払うようにユーリに攻撃をしかけてきた。ユーリは炎龍にまだ遭遇したことがなく、未知の龍の攻撃をかわす術はなく、炎龍の尻尾の攻撃でユーリは吹っ飛ばされた。


14話 完


15話(炎龍ラウルディアとの攻防「3」)


目の前で吹っ飛ばされているユーリに、ソルは剣を持つ手が離れていた。


ユーリ「おぉぉぉぉ!!」


叫び声とともに、大きい岩にぶつかると谷底に落ちていってしまった。


ソル「ユーリッ!!」


炎龍の気迫に圧倒されてミナは足が震えて身動きがとれずにいた。


ソル「どうすればいいんだっ!!」


そのとき、炎龍は口から赤い炎を吐いた。ミナは足が震えていて助けられる人はソル一人だけだった。


15話 完


16話(炎龍ラウルディアとの攻防「4」)


炎龍が炎を吐いた。その瞬間ソルは走り込んでミナの手を握り引っ張り出すと、炎に当たらずにすんだ。


ソル「ミナ!しっかりしろっ!!」


ミナ「ありがとう。もう大丈夫よ」


ソルはミナを引っ張り出したあと、戦闘に備えて剣を抜いた。ミナも背中から弓をとり、構えていた。


ソル「ユーリ、死ぬなよ・・・」


ボソッと小さな声でいうと、剣を持って素早く炎龍の後ろに回り込むと尻尾に剣を振り下ろした。


16話 完


17話(炎龍ラウルディアとの攻防「5」)


炎龍はミナを睨み続けていて、ソルが後ろに回り込んだことを気づかなかったのか、ソルの振り下ろした剣は見事に尻尾にヒットした。ラウルディアはソルの剣が尻尾にあたると同時に後ろを振り向くと、ソルを薙ぎ払おうと尻尾を振った。


ソル「その尻尾にはもうひっかからない!!、ユーリがさっきそれを教えてくれたんだ!!」


ソルは炎龍の尻尾攻撃を後ろにジャンプしてギリギリかわした。その時、はなれた場所から矢が飛んできて炎龍の首に吸い込まれるように当たっていった。


17話 完


18話(撃退)


ソルが矢が飛んできた方向をむくと、離れた場所でミナが弓で矢を放っているところが見えた。


ミナ「わたしを忘れてもらっては困るわ!」


ミナの放った矢が首に刺さっていくと、炎龍はその攻撃を嫌ったのか翼を広げて飛びたつと、南の方角に消えていった。


ソルとミナは南の方角へ飛び去っていった炎龍を見て、ほっとしたのか大きく息をした。その時、ユーリが谷底から這い上がってきた。


18話 完


19話(復帰)


這い上がってきたユーリはソルとミナを見て、怪我をしていないかを確認した。


ユーリ「2人にしてすまなかった。怪我はしなかったか?」


ソル「よかった。生きてたんだな!!俺たちはなんとか炎龍を撃退してやったよ。」


ミナ「私の放った矢が効いたんですよ。」


ソルとミナが自慢話を始めるとユーリは嬉しそうにその話しをきいていた。


19話 完


20話(竜の谷を越えて)


辺りが静かになると、ミナはユーリに1つ質問をした。


ミナ「私はシゼン村に行くんだけど貴方たちはどこを目指してるの?よかったら私の家においでよ」


ユーリ「では、お言葉に甘えてシゼン村にいくとしよう。ソルはいいよな?。


ソルはうなずくと、3人は竜の谷を抜けてシゼン村に向かって歩きだした。 5km程歩くとシゼン村が遠くから見えた。しかし、村が燃えて煙が上がっていた。ミナはその光景を見て、泣きだすと、一人でシゼン村に走っていってしまった。


5章 完

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

忘れられない授業の話(1)

概要小4の時に起こった授業の一場面の話です。自分が正しいと思ったとき、その自信を保つことの難しさと、重要さ、そして「正しい」事以外に人間はど...

~リストラの舞台裏~ 「私はこれで、部下を辞めさせました」 1

2008年秋。当時わたしは、部門のマネージャーという重責を担っていた。部門に在籍しているのは、正社員・契約社員を含めて約200名。全社員で1...

強烈なオヤジが高校も塾も通わせずに3人の息子を京都大学に放り込んだ話

学校よりもクリエイティブな1日にできるなら無理に行かなくても良い。その後、本当に学校に行かなくなり大検制度を使って京大に放り込まれた3兄弟は...

テック系ギークはデザイン女子と結婚すべき論

「40代の既婚率は20%以下です。これは問題だ。」というのが新卒で就職した大手SI屋さんの人事部長の言葉です。初めての事業報告会で、4000...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

bottom of page