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14/5/28

【第3話】一人の理学療法士が85歳のおばぁちゃんと蝶ネクタイブランドを設立するお話。

Image by Olia Gozha

記録ではなく記憶に残る男、堀山。


認知症。

今では一日に何度も耳にするようになった。

このSTORYを毎回楽しみに読んでくれている読者たちも一度は聞いたことがあるはずだ。

読者が思ったよりも増えすぎて、一人一人に聞くことが難しいため、

今日は、みんなが聞いたことがある認知症、ということで話を進めさせて頂きたい。


もう一度言う、認知症。

ICD-10によると、「通常、慢性あるいは進行性の脳疾患によって生じ、記憶、思考、見当識、理解、計算、学習、言語、判断等多数の高次脳機能の障害からなる症候群」と定義されている。

そう、とても悲しいことに記憶が障害されやすいのだ。

かといって一気に記憶喪失になるわけではない。

一概には言えないが、昔の記憶は保持されやすく、新しい記憶が保持されにくい方が多い。


つまり、認知症になってから経験したことや出会った人のことを憶えられないのである。


認知症の方のリハビリの難しさは、信頼関係の築きにあると堀山は考える。

しかし、今日構築した信頼関係が明日にはまた振り出しに戻ってしまう。

なぜなら、今日の記憶を明日保っていないからである。



堀山も理学療法士になってから多くの認知症の方と関わってきた。

しかし、そんな中で、堀山とその周囲の人たちはあることに気付いた。

堀山は認知症の方に憶えてもらいやすいのだ。

堀山とその周囲の人たちは頭を悩ませた。

なぜだ、なぜなんだ。

当然である、科学的、医学的にも説明がしがたい現実がそこにあるのだ。


しかし答えはすぐ分かった。

決して堀山を記憶しているんじゃない、ホクロを記憶しているんだ。

They remember not him but his mole !!




お気づきの方もいるかもしれないがこのSTORY、ブランド設立の話がいっこうに出ず、むしろホクロの話が主体となっている。ブランドの結果がどーしても気になる、そんな早合点な方には公式サイトをご覧いただきたい。(http://cocohale2012.wix.com/tsutau



まだまだ続く。


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