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14/5/11

夜の芝浦で新世界へ引き込まれそうになる

Image by Olia Gozha




何年前だろうか。


ある日の夜、ふと海を見ながら考え事をしたくなり、

ひとり港へ向かったことがあったのです。


ベンチに腰かけ、ぼーっと東京湾を見つめる。

まわりには誰もいませんでしたが、

さすが東京、夜でも明かりが眩しいほどです。


すこし経ってから、かなり体格のいい外国人男性が近づいてきました。


英語であいさつしてきたのですが、


「…英語わからん。。」



そう言ったら、

片言の日本語でしゃべりだし、僕の隣に座ってきました。


話によると…


その男性はインド人(でかい)で、家族を祖国に置いて日本に働きに来たのだそうです。



10分くらい、そのインド人男性(でかい)と海を眺めながら話した後。

(以下、彼を「タージ」としましょうか)


タージ「アッチニ、イイ公園アルヨ!ココヨリモットイイトコ、アルネ。イキマショ!!」


すごいカタコトじゃないか。


改めてそう思いながら、


なんとなくついていくことに。




途中、コーヒーとかおごってくれました。


それで、ふたりで歩いてたんですけど、


周りはどんどん暗くなっていく。



たどりついたのはビルとビルの間にある、


外灯すらない真っ暗な公園。



(※写真はイメージですが、ほんとにこのくらいのレベルだと思っていただいて大丈夫です)




タージ「ココ、スワリマショ!」

「え…はい。」



タージ、ノリノリじゃないか。


そしてベンチに腰掛けたんですけど、


タージは何故か僕の背後に回り込む。


はいごにまわりこむ。




何故だ?何故回り込むんだタージ?




タージ「マッサージ…シテアゲルヨ…」


…タージ??





いきなり肩をもんできたんですけど、

タージの手は、肩→首→胸→腹にシフトチェンジしていき、


気づいたら僕の股間に。


「いやいやいやいや!」


慌てて僕はひな壇芸人ばりに突っ込む。


タージ「…ダメ、デスカ??」




満場一致でダメだろう




頼む、うちに帰ってタンドリーチキンでも食べててほしい…

それで喉が渇くなら好きなだけラッシーを飲んでもいい…


そんな気持ちでいっぱいだったんですが、

別に逃げようと思えば逃げれたし、

そういったスタイルの人を頭ごなしにただ否定するのも、

いち人間としてダメなのではないかと思ったのです。



そして僕は言う。


「いや、違うんだタージ。僕には今お付き合いしてる女性がいるんだ。その女性がいる限り、男女関係なく、ここでこんなことをしてはいけないだろ?」




言葉を発しながら思った。
何でこんなこと見ず知らずのインド人に言ってんだろう、と。


タージ「アナタ、ニポン、彼女イル。」

「うん」

タージ「ワタシ、ニポン、彼女イナイヨ。」

「うん」

タージ「ダカラ、」

「うん」

タージ「アナタノ手デ、ワタシノ、サワッテホシイ」



そうゆう問題じゃない



それでもタージは粘る。


タージ「ダメ?」

「だめ。」

タージ「ホントニダメ?」

「だめだよ。」

タージ「オネガイ」

「いやいや」

タージ「今日ダケ…!」

「いや、まじで」

タージ「チェッ…」




ちぇっ?



こんなやりとりを5分くらい続けたあと、

タージはションボリと夜の芝浦に消えていきました。



価値観は人それぞれですが、

相手に強要するのはよくないですね。


皆さんも気をつけましょう。



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