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14/5/10

なぜ、ここにいるのか。

Image by Olia Gozha

なぜ自分がいまnyにいるのか。

日本でメイクやっててまだ駆け出しなんですが、NYでやってみたくて来ました。

とまぁ、NYらしい理由を語ってみる。

それも一つはある。だけど、本当は違う。それは、まぁただの世間体っていうか、そんなかんじ。

2013年の冬。当時付きあっていた彼氏が自殺した。

それまで、長い事DVをされていて、友達と会えない。仕事にも行かせてもらえず貯金も底をつき始めていた。

本当にしねかもしれないな。。。

どうせ、死ぬかもしれないならいっそのことここから逃げて一か八か試してみよう。裸足でスウェットのまま大崎警察署に逃げ出した。

保護してもらっても、行く場所もなくまた自分の家に戻るのが怖かった。

合鍵を持っている彼がいつくるのか不安だったからだ。

逃げ出した次の日彼は自殺した。

彼の自宅で首をつっていたらしい。

死ぬ前に電話がかかってきた。

出てしまった。「俺、お前いないと生きていけないから死ぬわ。」

最後にそういっていた。

次の日まず最初に、彼の親友から電話で死んだ事を伝えられた。次は、警察だった。

警察は、たんたんとした口調で苦しい時は、空を見上げて大きく息を吸ってみて。と言っていた。

それくらいしか今できないなと自分でも思った。だが、長い間DVで苦しんでいたので死んだ。という報告を聞いた時一瞬ほっとした。

もう、安心できる。生きていられるんだ。と思った。

だが、苦しいのはそこからだった。

今まで人との接触を禁じられていたので、その時私にはともだちとよべる友達がいなかった。

毎日、毎日生きる希望もなくそばにいてくれる人もいない。母子家庭で育ったあたしはこんな状況を母に伝えずにいた。

どうやったら死ねるのかな?

どうやって死のう。飛び降り?死体処理に困ってしまうな。

飛び込み?それも迷惑がかかる。

やっぱり眠剤を大量摂取かな?

とか、毎日考えていた。でも、生きているから生きるしかない。それしかない。

学校もとりあえず行っていた。

みんなが笑う顔が憎らしくて、うざくて

やっぱ、無理だ。ここにいるの。

にっこり挨拶してくれた先生をシカトして、帰ろうとしていた。

ちょっと待って!止められた。

なんですか?  のりちゃん、少し話しよう。仕方なく、椅子に座った。

ただ、たんたんと話していると先生は、ただずっと頷いてくれていた。

母子家庭で育ちさみしい思いから16歳で家を出たこと。

それからずっと働いてただ、夢とお金だけを信じてきたこと。

友達もいない、一人だったあたしを始めて必要としてくれたのが、死んだその彼だった。ずっと自分の事が大嫌いだったあたしに、君はそのままでいいよ。と言ってくれたこと。今、正直どう生きていけばいいのかわからない。と伝えた。

先生は、のりちゃん、NYに行ってきたら?海外行きたいって行っていたよね。今がいいタイミングなんじゃない?あなたは、日本よりアメリカの方が合ってると思うの。と言われた。

その時、ああ!そうだ!今はそれしかない。と思った。

自分が人と違うということに気づき始めてから自分から人の輪に入るのをやめていった。

できるだけ自己主張をさけ普通でいる事に徹していた。

自分と人をいつも比べては、息苦しさを感じていた。もう、ここでは限界かもしれない。22歳の時そう思った。

そこから一年間休みなしに働いてなんとか学費と渡航費用は貯まった。

学校も無事に卒業できた。

出国当日。母は羽田空港で泣きじゃくっていた。お金もない、英語も喋れないあたしがアメリカで生きていけるのか?

不安で仕方なかったのだろう。

そんな泣き崩れる母を背に日本を後にした。

一年前の出来事だ。

あれから月日がたち、英語力の伸びない自分に嫌気がさす。まだ、会話もままならない。

こんなダメな自分がいやだ。

けど、自分はここで勝負するしかない。

全てゼロからのスタートだ。

こんな、何もないあたしがNYでどう生き残っていくのか?

不安しかなかった。

ただやるしかない。

そんなこんなで一年経った。

今日は、こんな所でおわります。また、次回。






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