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14/4/28

「いとしのエリー」誕生秘話。

Image by Olia Gozha

2013年6月25日は、サザン35周年。所属事務所のアミューズの偉い人から昔聞いた話を記しておこうと思います。記憶違いがあったら、ごめんなさい。



……桑田君のことは、青山学院の頃から知っていたよ。新宿ロフトに出ていた時も、よく聞きにいった。当時はコミックバンドと間違われることもあってね。でもとてつもなく尖っていた。


デビュー曲の「勝手にシンドバッド」は、彼らの尖った個性が前面に出ていた。だからブレイクした。で、2曲目も同じ路線で行った。でも1曲目ほど売れなかった。


桑田君は、とても落ち込んでいたな。これからの路線に悩んでいたんだと思う。一発屋で終わってしまうかもしれないし。次の曲がなかなか出てこなかった。


僕は急かさなかった。かわりに、自分の友人や知り合いに会わせた。飯を食う席、仕事の打ち合わせの場、遊びの時間、頻繁に桑田君を引きずり回した。自分が素敵だと思う人に会ってもらうことで、何かの刺激になればと思ったんだろう。


長い時間が経った。そろそろ限界かなと何度も思った。でも待ち続けた。そして、やっと出てきた曲が「いとしのエリー」だった。


その曲を聞いたとき、僕は身体が震えた。そして思った。自分たちは本物の天才と出会ったんだ、とね……。


(2013年6月)

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