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14/4/19

家族を捨てた父と散々尽くして捨てられた母が毒親になった話

Image by Olia Gozha

父と母が離婚するまで

私は人を本気で殺したいと思った時がある。

(看護師になる前の話です)

その光景は今でも鮮明に私の記憶に残っている。

相手は父。

また、家族を捨てるために家を出ようとしていた父の首を思いっきり締めていた。

あの瞬間、確かに私は殺したいと思っていた。

あの日、私の中で父は消えた。

父のこと

5歳年上の母と20歳でできちゃった結婚をして私が産まれた。

母の話によると、浮気は2歳下の長男を妊娠している時から始まり、その後は女が出来る➡︎女に貢ぐ為に借金をするの繰り返しだった。両親が離婚するまでに父が作った借金は数千万円に達したそう。

タイムリーには知らなかったけど、風俗で遊ぶ為の借金や、浮気相手が妊娠してしまった事もあったらしい。


そして、浮気は毎回本気になり、

女と同棲➡︎家に帰らなくなる➡︎音信不通

➡︎別れると家に帰ってくるの繰り返し。

音信不通中にも新たな借金の通知が届く。

やっと、借金が全額返済出来る頃にまた新たな借金の通知が届く。

そんな日は、小学校から帰宅し、玄関を開けた途端 空気で分かった。どんよりと、昼間なのにとにかく暗い。

そして、一家心中でもしそうな精神状態の母がいた。

あるとき、母と兄弟3人で車に乗っていた。住宅近くの細い道路に車を止めて母が突然泣き出し、「もうみんなで死のう」と言った。なけなしのお金が突然引き出され、銀行の防犯カメラを見せて貰ったら犯人は父だった事が原因だった。

大人になって、あの時引き出されたお金の金額を母に聞いたら「5万円…」

たった5万円で母は死を考えてたんだ…。

なんて安い命なんだ…。

でも、それだけ母は追い詰められていたのだと捉える事も出来る。

そんな思いを家族にさせても、父は女と別れると家に帰ってくる。

何事もなかったかのように。

父にとって家族はいつでも捨てられる存在で、いつでも戻る事のできる都合の良い存在でしかなかった。

母は、そんな父をいつでも待っていた。

父を取り戻すために私達兄弟3人を置いて家を出て行ったこともあった。

その日、

母…ちょっとティッシュ買ってくるね!

と言い出て行った。

間も無くして近所に住む祖母が家を訪ねてきた。

祖母…お母さん家出ていったよ!ばあちゃんのところにきた!

それから、1週間帰ってこなかった。

時々電話がかかってきたけど、いつ帰ってくるか聞いても答えてくれなかった母。

以降、両親が喧嘩する度に不安で眠れない日々が続いた。

毎日、お母さんが出ていきませんように

って祈り続けた。

日々不安な小学生時代だった…。

私達には、

「あんた達の為にも離婚は出来ない。離婚したらこの家には住み続けられない」と言っていたけど、母が一番父のことが好きだったのだと気が付いてしまったことが、冒頭の殺意に繋がる。

そんなことがあったにも関わらず、母は父をまた受け入れようとしていた。

私が19歳の時、私の奨学金で母が勝手に購入した車の車検証がないと母が騒いだ。

その犯人が私だと因縁をつけてきた。

母…車検証どこやった?担保に借金したんだろ⁉︎

私…はぁ?借金?車検証?

そんなもので借金出来るなんて知らないし!

母…あんた以外誰が持ちだすのよ! 

私…知らないよ! 

19歳の私が車検証を担保に借金?

そんな術なんて知るわけないのに母は聞く耳を持ちませんでした。

勿論、犯人は父。

娘名義の車を担保に借金していた事実を知った母は、私へろくに謝罪もしなかった…。


大人になっていた私は父に見切りをつけた。


再び父を受け入れるなら私が出ていく。

もう一緒には住めないと母に伝えた。


母は父か私かの選択を迫られ

私を選び離婚した。

                                     つづく

                                         





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