top of page

14/4/8

キャバ嬢の本性4つ

Image by Olia Gozha

これだけは最初に知っておいて欲しい。

ボーイ「おいブス!今日客呼べねーしドリンク取れねーし店に何しに来てんだよ!」

キャバ嬢AYA「あぁ!?金稼ぎに来てんだよ!今から場内とってきてやるよ!」

キャバクラ嬢はやれそうでやれない。最終手段にもカラダは使わない。

キャバクラ嬢はカラダを使わなければ生き残れない、というのは嘘である。

カラダを使うと生き残れない、が真理である。


つぎに、あなたが女の子にドリンク1000円払って飲ませてあげても、女の子へのバックは10%100円が一般的だ。

全額女の子に入ると思って、「キャバ嬢がめついなあ」という考えをもつのはやめて欲しい。

お客様を呼べない女の子(能力が低い子や新人)は「ドリンクを取ってこい」「自分の分取れたらついてる女の子全員分飲ませろ」と席につけられる前にボーイに指示されているのである。

時々「お前ブスなんだから水飲め」って言うお客様がいるけど、いじめるのはやめてあげて欲しい。

男性オーナーのビジネスの場であり、聖地でもなんでもない、ただのシステムなのだ。


1.競争心が強い

キャバクラ嬢といえばナンバー争いをする事が仕事である。

本指名/場内指名/同伴数/ドリンク数

何においても常に比較されている。

更衣室のドアには棒グラフが貼ってあり、ボーイは毎日欠かさず色をぬって行く。

売れているのか、売れていないのか、一目瞭然となってしまう。


実は、この順位によって全てが変わるのだ。


・付け回しの優位度

 通常3人程度女の子がつくと思うが、

 1人目(ドリンク取りやすい)3人目(場内もらいやすい)に選ばれやすい。

 <1人目は新人やドリンク要員→2人目は普通の子→3人目はエース→延長交渉というのが王道>


・ボーイのちやほや度

 お腹すいた、少し休憩したい、新規つきたくない、ヘルプやだ、なんでも聞いてくれるようになる。

・送迎の順番

 夜遅くまで働いているので、女の子達はみんな一刻も早く帰りたい。

 しかし送迎車には限りがあるので、距離が遠い人は後回しになる。

 ところが、ナンバー嬢になると距離に関係なく優先的に送ってくれるようになる。

・出勤の融通

 女の子の数が多いと出勤調整が入る。出勤できない、あるいは出勤時間を遅く(混む時間だけ)にされる。

 ナンバー嬢はお客様の予定がない日でもそんな事は言われない。


超実力社会である。

「私は売れなくてもいいの・・」という競争心が弱い女の子はヘルプ要員となる。



2.ルールは守る、不正はしない

キャバクラ嬢の世界にはルールがある。夜の世界のルールは絶対である。

・他の女の子の客はとらない

 AYAちゃんを本指名しているお客様。この席にヘルプに呼ばれたとする。

キャバ嬢RIKO「このお客様はスーパーVIPだ。オーラス(オープンからラストまでいる)してくれる。この人をモノにすれば・・・・・」

 と考えても、連絡先は交換しない。

 隠れてやってもお客様が俺ってモテるんだってAYAちゃんにしゃべる、バレる、店クビになる。

・裏っぴき禁止

 裏っぴき=お客様がお店を介さずキャバ嬢と会い、サポートをする事。

 お店の中間マージンが入らないので、その分女の子にとって金銭的に助かる。

 外で2人で会ったら危ない目に合うのではないかとよく聞かれるが、キャバ嬢は接客のプロなのでそういった目には合いにくい。

 ただ、お客様はキャバクラ中毒なので、外で会ってあげても、また別の子を探しに店へ行き始める。

 「俺ってAYAちゃんと外で会ってたんだぜ」って他の女の子にしゃべる、バレる、店クビになる。


・ドリンクもらったら、他の女の子にもふる

 自分がドリンクを貰えたら、挨拶さえした事のない女の子の分もおねだりする。

キャバ嬢RIKO「えっ、ありがとうございます。AYAちゃんの分もいいですか?」

 更衣室では話した事もないが、チームプレーは忘れない。自分に戻ってくるから。

 AYAちゃんも女の子にお礼の言葉は忘れない。

キャバ嬢AYA「RIKOさん、先ほどはお心遣いありがとうございました!」

 お礼しない子は次回ふってもらえなくなる。

 お客様だけでなく、女の子同士の人間関係からもお金が発生する仕事なのだ。



3.自分を律する

ブスなのはしょうがないが、手間をぬく→新規の客がつかめなくなる。

自己管理を怠ると、全て自分に返ってくる。

こういった努力ができる女性が、世の中にどのくらいいるだろう。


・太らない

 夜、仕事から上がった後。酔っぱらった空腹感に任せ食事をしたらみるみる太る。

 なぜキャバ嬢は細いのか?と女性に良く聞かれるが、

 答えはシンプルで、お客様以外と食事に行かないからである。

 三食食べていないし、米もパンもほとんど食べない。

 キャバ嬢のコンビニでの会話は以下の繰り返しである。

キャバ嬢AYA「これ食べたら太るかな?」

キャバ嬢RIKO「そんなの食べたら太るよ!」

キャバ嬢AYA「やっぱりー?じゃあ、こっちなら太らないかな?」

キャバ嬢RIKO「っていうか今買うのやめれば?太るよ!明日の朝にしなよ!」


・メンテナンスに行く

 どんなに面倒くさくても髪の毛がプリンでは美しくない。

 ネイルもやり始めたら月に1度メンテナンスしなくてはいけない。


・毎日、お客様に「ほうれんそう」、ボーイにも「ほうれんそう」

 <誰でもやることを、誰もやらない執念でやり続ける。>

 これがお客様の心を掴むチャンスになると知っている。

 朝のおはようメールは、AYAちゃんが週に4回しかやらないなら、私は週に7回やる。

 ついでにおかえりなさいメールもつけちゃう。美容室いってきましたのメールも入れる。

 こんな面倒くさい事を興味のない男性にできる若い女の子はそうそういない、僕のことを好きなんだろう!と思ってしまいそうだが、キャバクラの世界にはうじゃうじゃいる。


 また、ボーイには予めお客様の情報をシェアしておく。

キャバ嬢AYA「田中さんからね、「お店に行ってもつく時間が少ないからAYAちゃん人気なんだね、僕が行く必要ないね」って嫌み言われちゃった」

ボーイ「ふむ。」

 デキるボーイさんは知恵をくれるし、お客様来店したら席に挨拶に来てくれて、お客様の満足度を一緒に上げてくれる。チームプレイができるのだ。

 (ちょっと会話がリアルすぎたかも)

ボーイ「あぁ!田中さま!そういえばAYAちゃんがこの間田中さまのお話してましたよーえーどんなお話ってそれはAYAちゃんに聞いて下さいよー言ったら僕怒られちゃいますよー」

キャバ嬢AYA「えーどんな話ってー・・恥ずかしいなあ。あのねー、あー、でもー。わかったよう。あのね、今度新しいドレスを買おうと思うんだけど、色で悩んでて、田中さん青いネクタイよくしてるから青が好きなのかなって話しただけだよー!だって、自分でするのに好きな色と、女の子が着てて好きな色違うかなって思ったのー。え?今度一緒に見てくれるの!?嬉しい!でも可愛いのはみんな高いんだよね・・・私・・高いのはあんまり買えないから・・え!買ってくれるの?いいの?田中さん大好きー」

・ちゃんと出勤する

 ごくごく当たり前のように思えるかもしれないが、

 お客様にしこたま飲まされ、さらにその後役職のボーイとお客様のアフターに付き合い、帰宅してお昼、寝て起きて一生酒を飲まないと誓う二日酔いの日にも出勤しなくてはならない。

 もし当日欠勤でもしでかしたら、ボーイが行くぞって言ったくせに罰金200%(日給の200%)給与から引かれるからだ。(ありえない、ひどすぎるよね今もあるのかな)


4.戦略的

競争心が強くて頑張り屋さん、みんなの利益のためにルールは守るし、自分で自分を律することが出来る。

充分魅力的な女の子なのに、実は戦略的に考える力も持っている。


初めてお店で働く事を体験入店という。当日同じく体験入店する女の子と一緒に、お客様対応の研修をする。

お客様がいらっしゃったら立ち上がる事、指先はそろえる事、グラスの口をつける上の方は触らない事。

ただ、それはマナーで誰でもできる事。これだけでは指名に繋げられない。


各自「おもてなし」で力を入れるポイントを決めて、キャラクター設定をする。

ご存知の通り、夜の世界には様々なタイプのナンバー1がいる。

A店ではナンバー1でも、B店ではランク外となる事も、よくある事だ。

実は、お店の打ち出しているカラーとマッチする事がとても大切なのだ。

ルイヴィトンの店内のようにゴージャスな空間であれば、ゴージャスで胸の大きい女性

適齢期をすぎたエリート独身男性の多い客層であれば、家庭的で控えめな女性

というように、ざっくりと自分を最適化し(合わないなら時間の無駄なのでさっさと店を変える)

お客様と数多く接してゆくうちに、自分を好んでくれるお客様の種類が見えてくるので、それに合わせて求められているキャラクターを演じる。


そして、帰り道「いったい私は何者なのかどんな性格だったのか」わからなくなり泣く。

求められているキャラクターを忠実に演じ、生きるのである。


おわりに

学生時代に見たキャバクラの世界はプロ集団だった。

夜職を卒業して、正社員として昼職に就きたい女の子も多い。

けれど、履歴書に書けない空白の期間を面接時に上手に説明できず、面接に落ちてしまう事が多いようだ。

あなたの前では自信に満ち溢れて見えるキャバ嬢の彼女も、きっと昼職への憧れがあると思う。


これを読んでいるあなたに、もし採用決定権があるのならお願いしたい。

面接した女性の職歴に不思議な点を見つけたとしても、人柄を見てよく検討してあげて欲しい。

タイピングとか、お世話になっていないけどお世話になっていますって言うとか、

そこを教育してあげる優しさがあれば、とても良い戦力になると思います。



他:集合写真。それは女同士のマウント(格付)争いの場である。

2時間総額6万円の吉原高級ソープの面接に行って来た。


←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

高校進学を言葉がさっぱりわからない国でしてみたら思ってたよりも遥かに波乱万丈な3年間になった話【その0:プロローグ】

2009年末、当時中学3年生。受験シーズンも真っ只中に差し掛かったというとき、私は父の母国であるスペインに旅立つことを決意しました。理由は語...

paperboy&co.創業記 VOL.1: ペパボ創業からバイアウトまで

12年前、22歳の時に福岡の片田舎で、ペパボことpaperboy&amp;co.を立ち上げた。その時は別に会社を大きくしたいとか全く考えてな...

社長が逮捕されて上場廃止になっても会社はつぶれず、意志は継続するという話(1)

※諸説、色々あると思いますが、1平社員の目から見たお話として御覧ください。(2014/8/20 宝島社より書籍化されました!ありがとうござい...

【バカヤン】もし元とび職の不良が世界の名門大学に入学したら・・・こうなった。カルフォルニア大学バークレー校、通称UCバークレーでの「ぼくのやったこと」

初めて警察に捕まったのは13歳の時だった。神奈川県川崎市の宮前警察署に連行され、やたら長い調書をとった。「朝起きたところから捕まるまでの過程...

ハイスクール・ドロップアウト・トラベリング 高校さぼって旅にでた。

旅、前日なんでもない日常のなんでもないある日。寝る前、明日の朝に旅立つことを決めた。高校2年生の梅雨の季節。明日、突然いなくなる。親も先生も...

急に旦那が死ぬことになった!その時の私の心情と行動のまとめ1(発生事実・前編)

暗い話ですいません。最初に謝っておきます。暗い話です。嫌な話です。ですが死は誰にでも訪れ、それはどのタイミングでやってくるのかわかりません。...

bottom of page