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14/4/5

平凡な会社員が、“脳出血で倒れて働き方を考え直した”話【第二回】

Image by Olia Gozha

僕の身体に何が起こってる?

その日の朝、目覚めると事態は一変していた。世の中のもの全てが二重に見えていたのである。よく寝起きに目が「ぼうっ」となって二重に見えることがあるが、その時は違っていた。”焦点があっているのに二重に見えていた”のである。



その時、会社の携帯が鳴った。営業担当の後輩からだった。「体調が悪いから会社休むわ。」折しも新型インフルエンザが流行っていた時期だったこともあり、後輩からは

後輩「新型インフルエンザじゃないでしょうね?気をつけてくださいよ!」

と言われた。

僕はこう思った。

「多分、新型インフルエンザの方がマシな様な気がするぞ…」

電話を切ってから、僕は第2の異変に気付いた。

昨日、足の裏にあった痺れが右の二の腕にも広がっていたのである。


「右側だけが痺れている?」


以前、新聞で読んだ漫才師の宮川大助花子の大助さんの脳出血の体験談を思い出した。それは「左手、左足に痺れを感じた…」と言う内容だった。

これは、脳に何か問題があるのでは?


急いで家内を起こし状況を説明した、当時住んでいたマンションの直ぐ隣が市民病院だったこともあり、家内が電話してくれた。

その時初めて知ったのだが、脳神経外科の先生は人数が少なく、幾つかの病院を掛け持ちしている状態であるということ。

その後、幾つかの病院に電話してもらい、やっと診てもらえる病院が見つけたのは、既に夕方に差し掛かっていた頃だった。

急いで身支度をして出かける時には、既に視点はブレブレで右半身に痺れが広がりつつあったので、車の運転は家内に任せ、自宅から数分のところにある小さな救急病院へと出発した。

このマンションに帰ってこれるのが、2ヶ月後になろうとはこの時はまだ思ってもみなかった。

<つづく>



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