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13/2/27

コミュニケーション下手な私が演劇部を立ち上げるまで・1

Image by Olia Gozha

私は、中学・高校時代と、2回に渡り演劇部を立ち上げた。

高校卒業後は有志で劇団を作り、自主公演を2回ほどやった。

今思えば、昔の私の辞書には「コミュニケーション」という文字がなかった。

にも関わらず、こんなことが実現できたのは何故なのか。

自分で振り返りながら、その理由を探ってみようと思う。

なーんてどこぞのドキュメンタリー番組のような冒頭w

幼少期の私は泣いてばかりいる子だったと、

母は今でもよく言っている。

実際私も少し覚えている。

なぜ泣いていたのかも覚えている。

なぜ泣いていたか。

それは、母が怖かったからだ。

なにかと言うと怒鳴りつけられ、舌打ちをされ、

暴力こそ振るわれないものの、いわゆる「言葉の暴力」を喰らい続けていたからだ。

物心ついた頃から母に心を振り回されていた私は、

自然と口数の少ない子供になった。

これがコミュニケーション下手の原因になったのだろう。

言いたいことが言えず、他人と上手く会話ができない。

他人の目が、何故か母の目のように思えて

面と向かって話すのが怖かった。

絶対嫌われる、怒られる、嫌な顔をするはずだ、と。

(実は今でもたまにそう思ってしまうことがある)

そんな勝手な恐怖感を抱き挙動不審になっている私を見て、周りのみんなは自然と距離を置いたのではないだろうか。

保育園や小学校低学年の頃の記憶はほとんどないが、

でも、自分の居場所がないという不安感・焦燥感はずっとあった。二十歳をこえても常にあった。

家でも外でも。

そんな私でも、自分の「考え」や「思い」というものはちゃんとあった。

むしろ、他の子供よりもしっかり持っていたのではないだろうか。だから、言いたいことは山ほどあった。

特に、国語の本読みの時間など。

記憶に残っているのは小学校3年生の頃。

先生が本読みの上手い(ということになっているw)子を当てて読ませるのだが、

私のふるさとは三重県の伊勢。ド田舎である。

当然、文章のアクセントは関西弁で、

言葉ひとつひとつをきちんと意識することもなく、

ただダラダラ、淡々と読んでいく。

読み終わると先生が褒める。

「やっぱり○○さんは読むの上手やなぁ」

ちょっと待てや。

どこがやねん。

まずアクセントが違うやろが全然。

私に読ませろ。

↑ 頭の中は常にこうだった(笑)

物心ついた頃から、アニメを見てセリフの真似をしたりしていたので、自然と読みの感性が身についていたのだろう。

しかし。

いざ当てられると、自分もとりあえず関西弁で読む。

何故かというと、上手に読んで、目立つのが怖かったからである。きっと嫌われる、怒られる、変な顔をされる。

多分、自分が思っているとおりに自信を持って読めば、先生にもみんなにも褒められるはず。

それがなんとなく分かっているくせに、みんなの反応が怖いから自分で自分にフタをして、「いや、どうせ私は何をやったって上手くいかない」と自己完結させてしまう、やっかいな癖が私にはあった。

「どうせ無理さ」

母のキンキンしたあの嫌な声と、自分の声が交差して

頭の中で常に響いていた。

〜続く〜

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