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14/3/16

(思想の話7)労働集約型組織の脱却に失敗して会社を辞めた話

Image by Olia Gozha

「クリエイティブな人生を送りたい」と思う人は、実は少数派だと知ったのもつい最近のことだ。



仕事の仕方が合わなかったので退職を決意


幸運なことに、2度目の転職活動時にはいくつかのネット系企業に積極的にお誘い頂ける状態にあった。SEO内製化のニーズが高まっていたことと、S社の市場価値が(多分最も)高いタイミングだったことが原因だ。僕自身は自信過剰なこと以外に大した強みはなかったので、タイミングって大事だなと強く思った。


退職を決意する前、仕事がつまらないと文句を言っているだけなのもおかしな話なので、今の主要業務がいかに人を介在させる必要がないか、それをシステム化することによってどの程度のコスト削減に繋がるかを試算して部長だか役員だかに話した覚えがある。当時の僕は様々な事情を鑑みて提案内容を仕上げるような器用さはなかったのだが、それでも「わかった」と言ってもらえる程度の説明はしていたようだ。


「わかった。それはまた話そう。」


またなんてないよ、と思ったのが退職を決意した瞬間だった。


振り返ってみれば、僕の立ち回りの悪さと(営業出身の上司に対する)斜に構えた態度は大いに信頼を低下させていたと思う。それについては反省しているのだが、退職の意思決定については僕にとって正しいものだったと今でも思っている。今はどうか知らないのだが、クリエイティブさに欠ける業務フローは僕に合わなかったのだ。


引き止めって大変


明らかに会社と合わない状態であった僕にも関わらず、退職前には(僕にとって)壮大な引き止めをして頂いた。細かい話は感情的になるので省くが、間違いのない事実だけ書くと、退職時に「その転職は競合避止誓約書に反する」という内容の警告書を弁護士経由で頂いた。それほど失いたくない人材だったのか、それほど転職先がまずかったのかは知らないが、転職するって大変なんだと思い知った。




1社目の振り返り


話の構成上いい話が少なかったが、S社での経験は僕の仕事の基本的なスタンスを構築してくれたという意味で非常に感謝している。定性的な仕事に対する姿勢(カルチャー)などは今でも心の隅っこにおいて意識しているし、業務負荷に対する耐性も大変役に立っている。


あと、良いチームを作ったつもりだったので、それを捨てて先に会社を辞めることの意味については、退職時にも理解していたが、ときどき後悔している。上に立つ人間がさらりと組織を投げ出すのは、やっぱりダメだな、と思っている。一方で、最近知人に「一生面倒見るわけでもないからね」と言われ、それもそうだなと思っている。答えはないのだろう。

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