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14/3/3

大事な事はすべてパチスロから教わった(第9回)打たなければ負ける事は無い

Image by Olia Gozha

デビューから1ヶ月経ったある日の13:00
僕はパチンコ店の休憩スペースにいた。

今日は狙い台がなかったので、朝からずっと休憩スペースにいる。
師匠は狙い台があったので、そっちにいっている。

なかなか良い台が空かない。

僕らは、いつも朝から並んでいるが、
これといった狙い台が無かったときは、
いつもこうして休憩スペースで待機している。

それは隠れたお宝を探す為だ。

前日までのデータだけで、すべての設定を予測できるわけではない。

当日、なぜだかわからないが、意外なところに
高設定台が入っている可能性があるのだ。
その台が空くのを待つ為に、こうして休憩スペースに待機しているのだ。

パチスロにあまり詳しくない人やパチスロを娯楽として楽しんでいる人達が
高設定台に座っていると、その台を急に手放したりすることがよくある。
だから、こうして待機しているのだ。

だが、この日は高設定台に座ったのは、あいにくパチプロらしき人物だった。
実は僕が通っているこの店には、僕と師匠以外にも何人かパチプロが通っている。

いつもは僕らとは違う機種を狙う彼らだったが、
今日はどうしたわけか、僕らのいつも打っている機種の台を打っているのである。
しかも、高設定台らしき台に座っている。これでは当分空きそうにない。

仕方が無いので、他に何か良さそうな台は無いか、探していると、
一つ気になった台を見つけた。

まだあまり回転数を重ねていないが、それなりの確率で当たりをひいている。
この確率だと、大体設定4ぐらいか。

これなら打ってもいいかなぁと思ったが、いつも打たない機種なので、
一応師匠に確認することにした。

とりあえず台を確保し、師匠の元に向かう。

川田君「どうしたの?」

「いやぁ、ちょっと見て欲しい台があるんだけど」

川田君「オッケー!」



そう言って、師匠はすぐに、
僕が確保した台のところまで見に来てくれた。

川田君「これ打つの?」

「うーん。迷ってるけど打とうかなぁって!」

川田君「まぁ、別に打ってもいいけどさ。恐らくこれって設定6じゃないよね?」

「うん、違うと思う。」

川田君「だったら何で打つの?」

「確率的には設定4ぐらいあるから、大丈夫かなぁって。他に良さそうな台は空いてないし...」

川田君「まぁ確率的にはそうだね。設定4ぐらいはあるか。でもまだ1600回転しか回ってないじゃん?これだけじゃ何とも言えないよ!それに、打つ台がないんだったら、別に無理して打つ必要ないよ!」

「確かにまだ全然回ってないけど...でも打たないと稼げないよ?」

川田君「いやいや、負ける確率が高いのに、わざわざ勝負する必要ないでしょ!言わなかったっけ?打たなければ負ける事はないんだよ!俺らの強みはなんだと思う?時間だよ!サラリーマンの人と違って、俺らには1日中打てるだけの時間があるんだよ。だから無理して勝負して負ける必要ないわけ。それよりもこれは絶対に設定6だ!っていう台だけ打てばいいんだよ!わざわざ、自分で負ける勝負に挑む必要ない。わかった?」

「そうか。僕たちには時間があるもんね。そこらへんは他の人より有利かも。打たなければ確かに負けないね。僕はちょっと焦っていたのかもしれない。別に打つ台がなければ、毎日無理して打つ必要もないのか。こうやって休憩スペースで待機していれば、夜になったらまた設定6っぽい台が空くかもしれないもんね。じゃあこの台は打たないようにするよ!」

川田君「それがいいと思うよ!もしかしたらこの台爆発するかもしれないけど、確率的には出ない可能性の方が高いからね。俺だったら打たないね!」

結局僕は、その台を打つのを辞めた。

僕は結局、この日は1日中、スロットを打つ事はなかった。

そのおかげで、最近のデータを整理する事が出来た。

最近は毎日朝から晩まで打つ事が多かったため、データの整理が追いつかなかったのだ。

たまにはこんな日もありだなぁと思った。


負ける勝負はやる必要がない。
また一つ、師匠からの熱い説教をくらい、
僕は成長していくのだ。



今日までの収支

+56万円(およそ)


<追伸>

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