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14/2/24

人生で必要なことは全て旅先で学んだ。 出会いと好奇心

Image by Olia Gozha

旅のはじまる瞬間


「旅」が始まる瞬間はいつだろう?

異国の空港から一歩出た瞬間?

いやいや、もっと前だ。

成田空港から国際線が離陸した瞬間?

いやいや、もっと前だ。

自宅からバックパックを担いで外に出た瞬間?

いやいや、もっと前だ。

エアーチケットを旅行代理店で購入した瞬間?

いやいや、もっと前だ。


たぶん、いつだって、何気なく手に取った旅行ガイドやテレビで流れる不思議な景色を見て、

「おっ!行ってみたい!」って感じた瞬間から旅はもう始まっているんだろう。

俺にとってすべては、好奇心から始まった。


初めて海外一人旅に出たのは専門学校を卒業した時だ。

イギリスーフランスースペインの美術館、博物館を3週間かけて周った。

1人でわくわくしながらロンドン近郊のヒースロー空港に降り立ち、地下鉄に乗って、中心街に出た瞬間のキラキラした街の雰囲気を一生忘れられない。



一気にテンションがおかしくなり、宿泊予定のYH(ユースホステル)が見つからず3時間もバックパックを担いだまま繁華街を彷徨って、怖いやら楽しいやら、どうしていいやら、いきなり超困った。

1人だと困っても自分でなんとか切り抜けるしかないんだと痛感した。

一気に危機管理能力が高まり、地図を広げる時は電話ボックスの中に入り入口を足で押さえてから広げた。

貴重品もトイレで靴底や衣服のあらゆるポケットやらに分散して、リスクの分散を図った。

本当に危険だと感じたとき、人は誰かに教わってなくても自然と行動を変えることを知った。


自分一人で旅のスケジュールを決定できる自由さ、次々と起こる旅先での出会い。

進みたいときは体力の続く限り進み、休みたいときは気持ちも体も落ち着くまで好きなだけ休める。

日本にいた時には気付かないで過ごしていたが、一人旅に出て自分が様々なしがらみに縛られていたことにも気付いた。

そんなしがらみからの解放感。

言葉の問題から金銭の問題、様々な問題が次から次へと沸き起こり、自分自身で問題を解決しなくてはならないという主体性の発芽。

日本では普段考えないような哲学的な問いへの探求。


まさに、そこには自分の人生を生きている実感があった。

身も心も感動で震えた。

もうすっかり一人旅の虜になった。


それから働き始めても毎月3連休と5連休、年に1回は10連休をもらい国内外を毎月一人旅するのが自身のライフワークとなった。


毎回違う感動がある。

毎回違う出会いがある。

毎回すごい旅人に出会う。

毎回素敵な言葉に出会う。

そして、毎回深い人生の学びがある。

旅先でこんな言葉によく出会った。

「旅は人生の縮図だ。そして、人生は旅そのものだ」と。


ずっと意味がわからんかった。

けど、「旅」を真剣に考えることは「人生」を真剣に考えることに等しいということだろう。

そう思い、ずっと「旅」とは何かを考えてきた。

旅の本質はなんだろう?

旅の一番の醍醐味ってなんだろう?

同じ飛行機で同じようなスケジュールで同じ国を旅する人がいるのに、どうしてそれぞれで感動が違うのだろう?


結局行き着いた答えは、いつだって、俺の旅はガイドブックを手にした瞬間の「好奇心」から生まれてきたということ。

「行ってみたい!これやってみたい!面白そう!」

そんなわくわくに支えられて旅が始まる。


そして、いつだって感動は「出会い」から始まる。

そこに生きる「人、文化、景色、歴史、食事、習慣、音楽、ダンス」そんな異文化に触れる時、驚きと感動が生まれる。


自分の中の価値観をぶっ壊してくれる。

自分の中の価値観が正しいものと教えてくれる。

それは異文化に触れてこそわかることだ。


自分の好奇心に従って進む道は、自分の運命の道。

そして、知らない何かに出会うことを恐れなければ、いつだって感動がやってくる。

感動は生きるエネルギー。


これってきっと人生にも共通するのだろう。

「旅は人生の縮図だ。そして、人生は旅そのものだ」

と教えてくれた人はきっとそれを伝えたかったのだと思う。


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