このままでいいのか?俺…
俺は至って普通のサラリーマン。毎日毎日会社と家の往復で、同じことの繰り返し。仕事に関してもあまり刺激がなく、生きるために仕事をしている感じだ。
でも現状を打破する程の行動力や勇気もなく、不満を抱きながら毎日を過ごしている。このままずっとこんな退屈な日々を過ごして一生を終えてしまうのか…
不満だけが募っているのに行動に移せない、そんな自分自身にも腹が立っていた。
このまま何もしないとこの先きっと後悔することになるだろう。こんなときは誰かに聞いてもらうのが一番だ、すぐに解決はしないだろうけど誰かに話すことで前に進むためのきっかけが掴めるかもしれない。
殻を破りたい!
以前一緒に働いていて現在は起業しているあの人なら的確なアドバイスを貰えるかもしれないと思い、以前の上司で現在も親交がある友人に声をかけてみた。
自分「すみません。いきなり呼び出して」
友人「いや、全然いいよ。近いうちに誘うつもりやったからちょうど良かったわ」
自分「前に一緒に働いてたからわかると思いますけど、今の仕事なんか刺激がないんですよね。毎日同じことの繰り返しで…」
今溜まっている不満や自分に対しての苛立ちなど、今思うことの全てを吐き出した。
友人「まあ現状に満足しとる人よりも向上心あるし、そんな感情になる事自体はいいことやんか。」
自分「まあそうっすね。でも何やったらいいかわからなくて、俺普通のリーマンじゃないですか?独立も考えているんですけど、実際に独立した人の話し聞いたらやっぱ大変そうで、勇気でなくて…」
友人「独立だけが全てじゃないけどやってみたらなんとかなるっしょ?」
この人は楽天家というかおおらかというか、ホントに不思議な人だ…自分の悩みがものすごく小さいもののように思えてきた。
それ着て何やるの?
友人「そうそう。この前おもしろそうな話に乗ってきたばっかりなんやけど、ググレンジャーっていう…」
友人はググレンジャーなるもののコンセプトやどういう人らが集まってこれからやっていくのかなど詳細を話してくれた。
自分「それで何色になる予定なんですか?」
友人「俺ね、ピンク。いいっしょ?」
自分「ピンク?ピンクでいいんですか?」
ピンク「ピンクいいやないか~でもそれ着て1才の息子に見せたら大泣きされたわ~」
自分「ハハハ、確かに自分の父親がピンクだったらイヤかも~レッドならカッコイイですけどね。」
ピンク「でももう5人全員決まってしまったからさ、ブラックということでみんなに紹介するわ~」
自分「いや、でも…そんな格好するのは抵抗ありますね。でもおもしろそうなんで裏方とかで参加してみたいです。」
ピンク「殻破りたいんやろ?このくらいで恥ずかしがってたら何もでけへんやろ~」
自分「いや~」
ピンクに関しては顔なじみで今でも親交があるが、他の4人はまだ一度も会ったことがない。赤の他人の前でさえそんな格好で出るのは恥ずかしいのに、初対面の人たちとそんなレンジャーの格好ができるのか!?
ピンク「いや、でもみんなで会う決起集会の日取り決まっとるし、みんな良いヤツばっかりやからきっと歓迎してくれるやろ~もうみんなにブラック連れて行くってメール送ったし。」
ピンク仕事早っ…
こうして俺はググレンジャーのブラックとして参加せざるを得なくなった。
これで俺は変われるだろうか…
殻を破れるだろうか…
初めての人たちと打ち解けることができるだろうか…
ピンクに相談する前よりも、もっと不安が大きくなってしまったよ…