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13/12/19

主婦がいきなりラーメン店を開業する話 それも内装から新商品まで手作りで その5

Image by Olia Gozha

拒食症になった息子

発達障害で鬱の診断もされていた息子が、秋ごろから食事をとらなくなりました。
「いらない」という回数が増え、完全に食事をしなくなって一週間ほどしてから、拒食症と直感しました。
元々父親と折り合いが悪く、このころ父親の職種が変わり、日中家にいる事が多くなってストレスが大きくなったのもありますが、消防検査や保健所の検査などでオープンが近づいている事もまたストレスの元となったと思います。
なるべく父親と距離が取れるよう、「現場に遊びにおいでよ」と言っても、家から出ようとしない。
きっと怖かったんでしょう。そしてすくんでしまって動けない。

店はほぼ完成していましたが、息子を連れて一週間の里帰りをしました。
実家の母も状況を察知してくれて、自宅の大掃除や模様替えなどの理由を作り出してくれて。
実家が東京なので、息子の行きたかった秋葉原や近所の商店街を散歩したり、掃除などを手伝わせたり、そして「助かったよぉ」と祖母である母から感謝されたりと、息子の表情は一週間で劇的に明るくなり、食事も摂るようになりました。

うつ病の死亡率は高いのですが、拒食症の死亡率もまた高い。
私は息子がぶら下がっている姿も、やせ細って行く姿も見たくない。
神社に行けば息子たちの笑う顔だけを思い描いて祈っています。ラーメン店を始めようと思ったのも、息子が無理なく働けて楽しいと思えるような社会への入り口を作りたかったからで。
いつでもオープンできる状態でしたが、開業日は先送りして息子の変化を待っていました。
その間にラーメンや、ゴボウを原料にしたコーヒーの試作が出来る。飲食店の味は商売の要であって、商品をより良いものにするための時間が出来たのだから、有効に使おうと前向きに考えました。

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