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13/12/12

じいちゃんの背中2話

Image by Olia Gozha

じいちゃんのこと

僕は、じいちゃんが大好き。

行き場のない僕を受け入れてくれる場所。

僕は年を重ねるにつれて徐々に、道を反れていく。

あんなに大好きなじいちゃんの元に行くのが恥ずかしくなってくる。


まともに学校にも行かなくなって、髪を染めてみたり

授業を受けなかったり。

だんだんとじいちゃんから離れていった。

仕事

学歴のない僕は16歳から仕事を始めた。

辞めては、お金に困り

また仕事を初めて。

どれも自分のやりたい仕事ではなかったし

仕事は疲れた代償でお金が決まるんじゃない?くらいに思ってた。


2ヶ月近く、休みなく働いてた時があった。

社会のレールをそれはじめ

じいちゃんからも離れて、仕事の毎日。

この繰り返し。

終わりがいつ来るかもわからん。それでも目の前のことをやらなあかんかった。

入院

じいちゃんが入院した。

以前にも入院してて、めっちゃ元気そうに退院してきたから

何とも思ってなくて。いや正確には、心配したところで愛に行くのも気まずくなっていた。

今この頃のことを考えると、目に見えない壁を僕が作ってたと思う。

でも今回は違うって聞いた。

今回は、危ないってことらしい。

僕はそれを聞いてもまだしっくりこなかった。

よし、お見舞いにいこ!


仕事を休んでお見舞いに行くことにした。

見舞い

「じいちゃんって何が好きやっけ?」

誰かのお見舞いに行くのは初めて。

何を持っていくのがいいのか分からないまま病院に来てしまった僕は

記憶を辿るとボタン飴が好きだったことを思い出し、ボタン飴を買うことにした。


病室に行くとばあちゃんがじいちゃんの寝てる顔をずっと見つめてた。


ん?

ベットにいるはずのじいちゃんってこんなにちっちゃかったっけ?

あんなに大きかったのに。

じいちゃんにむかってばあちゃんが

「お客さんきたよー」

と言って僕の名前を言ったらすぐに

むくっと起き上がってくれた。

僕のボタン飴を無理して食べてくれた。

小さくなったじいちゃんを見ると涙があふれてきて後ろを向いた。

「トイレ!」

僕はそのままトイレに走っていった。




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