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13/12/10

もと海外添乗員のぶっちゃけ話 その11 注意一秒怪我一生。アンケート至上主義。

Image by Olia Gozha

添乗員は誰も信じてはいけない。

というのが前回登場した先輩から教わった添乗員の鉄則です。



ホテルのポーターさんが『スーツケース全部バスに乗せたよー』っていうのを信じて、バスで10時間移動したら一個足りなかった。とか普通にあります。

ホテル関連でいうと、モーニングコールとか、タオルとか、水回りの修理とか、その他諸々よく忘れます。

どんな高級ホテルだろうが、働いてるのは人間ですから結構ミス多いです。そのミスを減らすために添乗員はいるんですね。

いちいちホテルに確認して、ちゃんと指示通り行われたか確認をします。

それで満足していたら添乗員失格。

お客様に確認をして、ちゃんと行われたかの確認までがお仕事です。

『ちゃんとやっといたよー』の言葉に何度騙されたことか。

(フランス最高級ホテル@ビアリッツ、こんなとこでもイージーミスは多いです)


細かな確認がトラブルを未然に防ぐわけですね。

なんだか防災の推進標語みたいになりましたけど。


誰も信じちゃいけないというのはお客様にも言えますね。

旅をすごい楽しんでいただけたかなー、関係も上手く構築できたかなー、なんて思っていると足を掬われます。帰国後のアンケートでボロクソ。
アンケートの自由記入欄では収まらず別紙3枚添付で総攻撃。

うはー・・・ショックというより、人間怖っ!って感じでした。

逆にとても怒られたり説教された方がアンケートで大絶賛だったりすると、
嬉しくて涙が出ます。


会社によって様々だと思いますが、
私がいた会社だとアンケートは上から下ってきます。

社長やら専務やらの目を通した上で、上長のもとへ行き、最終的にデータ化されてから一般社員も見ることが出来るようになります。

独自の計算式でもって点数化され、社内に公表されます。そんなに大きな会社ではないので、全員の成績を全員が知っているという、恐ろしい会社でした。

成績が悪い=添乗が減らされる=給料が減るのでみんな必死です。

いいアンケートを貰えるようにお客様にプレッシャーを与えたとかで始末書書かされた人もいましたね。気持ちはわからなくもないです。


お客様のご意見を大事にするという観点から言うと、アンケート至上主義は素晴らしいことかもしれません。

が、精神的には大分疲弊します。しっかりと自分を保っていないと卑屈になりかねないです。いや、一層のこと卑屈なってしまった方が楽なのかもしれません。

精神を病んで退職することも少なくない業界です。

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