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13/12/9

もと海外添乗員のぶっちゃけ話 その10 思い出のクロアチアと銀縁メガネの鋭い眼光

Image by Olia Gozha

わー!記念すべき10回目!一人でお祝い!ばんざーい!
ここまで続いたのも皆さんのお陰です。感謝感謝です。

ところでStory.jpの『連載』に掲載されるにはどうしたらいいんだろう?
なにはともあれ、今後ともよろしくお願いします。

なに書こうかなーと悩みましたが、キリもいいので思い出話です。

クロアチア


(初添乗時。笑顔がこわばっています)

クロアチアは私にとって非常に思い入れがある国です。
添乗員として始めて行った国であり、その後も6、7回は行ったかな?

町と町の移動時間はどれ位かかって、高速のどこにトイレがあるか把握して、ガイドがいなくても観光案内できる場所です。
ある意味ホームグラウンドみたいなもんです。

初めての添乗

私のようなパーフェクトな添乗員でも初添乗というのがありました。
嘘です。調子乗りました。ごめんなさい。石投げないでください。

原則どの会社さんも一度先輩と一緒に添乗をし、2度目から独り立ちするというのが添乗員の教育法です。そして可能な限り同じツアーに行けるように組みます。

例えば4月にフランス周遊の旅で先輩と同行し、5月に同じフランス周遊の旅で独り立ちといった流れですね。ベストセラーツアーは新人に当たりやすいです。
確か私は入社4ヶ月後、7月に先輩と同行し、8月に独り立ちでした。

先輩というと失礼かな。まぁ上司です。
未だに謎なんですが、一緒に行った人、違う部署の上司だったんですよね。
簡単に言うと、A部の新入社員がB部の部長と行くという形です。行ったクロアチアがB部長の管轄だったからでしょうか。

この部長にはとても感謝しています。社会人とは、添乗とは、旅行屋とはということをいちから仕込んでくれました。
上目遣いで銀縁メガネの縁の外から睨みつけるあの視線はヤクザにしか思えないです。角度で言うと100倍返しに近いですが、全体的により柄が悪くなった感じです。

でもお酒に弱く、飲むと眠そうにしている姿はとても愛嬌がありました。
アナログな人なのでStorys.jpには出没しないだろうと思って、言いたい放題ですね。見られたら殺されそうです。

その部長は、徹底して基本に忠実な添乗員でした。
ツアーのコンセプトや日程の理解。ガイドや現地手配会社との綿密な打ち合わせ。お客様への口頭と紙でのしっかりとした情報伝達。卓越した歴史への理解と理路整然とした説明。そして、何事に対しても二重三重の確認。それらを前面に出さず、あくまでも控えめな接客態度。理想とする添乗員像なんじゃないかなーと思います。

そんな人と行ったクロアチアはとても素晴らしい所でした。

アドリア海の真珠と言われるドブロヴニク

西の九寨溝と言われる美しい湖群があるプリトヴィッツェ国立公園

ローマ帝国皇帝の宮殿遺跡が残るスプリットなどの様々な魅力があります。

歴史的にも非常に面白い所です。

中世、隆盛を誇ったヴェネチア共和国と張り合ったラグーサ共和国。

リチャード獅子心王の十字軍。旧ユーゴスラビアからの独立など。

歴史と言えばユーロへの加盟が決まったそうですね。余ったクナどうしよう…


アドリア海はジブリの『紅の豚』の舞台。美しく描かれたあの風景を見たい方はぜひ一度訪れてみてはいかがでしょう。


そんないい所ですが、8月の独り立ちの添乗の時は添乗に失敗しましたけどね!

お客様の三つ巴。いがみ合い、対立に巻き込まれ、どうにもならなかったっす。

挨拶しないとか、感じ悪いとか、レストランの席割とか、どうでもよくねー!

っていうか俺に告げ口した所で何も出来ませんよー!

社会人なりたてに何を期待してるんですかー!

ってかそもそも友達作りにきてるんじゃないっすよねー!

旅行楽しみましょー!

という叫びを心に秘めながら、添乗員そう長くは務められないなーと思った入社一年目の夏でした。

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