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14/9/1

28歳で投資銀行を辞めてアメリカ留学予定だったのに、フィリピンに語学学校を設立してしまった経緯の話(第四話)

Image by Olia Gozha

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 【第4話】フィリピンのセブ島に到着した。

 

2012年の4月13日(日曜日)。

二人との出会いと助言により、突然変わった僕の留学計画。

人生で初めての海外長期滞在でもちろん不安は大きかったが、それと同じくらい世界的リゾート地として名高いセブ島で勉強できることへの期待感もあり、入り混じるような気持ちだった。


「間違っていない。正しい決断をしたのだ。」


空港に到着するや、南国特有のムッとした熱さと若干の甘酸っぱい匂いが漂った。

税関を抜けた後は、学校スタッフと合流のため空港外の待ち合わせスポットに

流れるのだが、ここで第一の洗礼が待っていた。


こ、これは本当にセブ島?



うっ、、たくさんの人だかりに気後れしそうになる。


そして何度も確認するも看板が多すぎて、発見出来ないことで、焦りばかりが募る。

最終的には発見出来たけど、実際には20分程度だったと思うが、

言葉も通じない世界で一人きりになった絶望的な気持ちは今でも忘れられない。


そのうえ何なんだ。この空港の汚さは。。

沖縄のようなイメージを勝手に抱いていただけに、



このギャップはすごかった。


そして、初日ながらにして「失敗かも?」という疑念が湧いてしまい、

この先3ヶ月の留学生活が果てしなく長く重く感じた。

幸いにして、同じ便、同じ学校に行く日本人3名とそこで合流出来たのが

唯一の救いだったかもしれない。



学校までの道中、窓から流れるセブ島の景色は、僕ら日本人がイメージするリゾート地ではなく、

そこにはまだまだ多くの貧困問題を抱える発展途上国の姿だった。



これは現在でも同じ。

お迎えする生徒さんの感想は一様にして


「ああ、イメージとはだいぶ違いますね・・・」


・・・誰がセブ島のイメージをここまで作り上げたかは知らないが、

その方の事は心から尊敬するに値する。

(日本人の思い描くセブ島は、リゾートホテル内と近隣の島ですね)



僕が通った学校は空港から約30分程度のセブ中心街の近くに位置していた。

深夜2時頃に宿舎に到着。


僕は折角の機会なので、他の生徒さんとの交流を図るために3人収容の部屋を選択していた。

既に電気が消えている部屋内に恐る恐る入ると、ただ広いだけの空間に3つのベットが置かれていて、

うち2つのベットにはだれかが寝ている。挨拶したいけど、起こすのも失礼なので翌朝に。


(昼間の写真。これが夜だと結構怖い)


(ルームメイトがこんな感じで寝てた)


電気も付けられない中、シャワーくらい浴びようと思うも、お湯が出ない。。



そして部屋の中には数匹のヤモリもいて、おそらく僕が世界一嫌いなGもいることだろう。。

この灼熱にアツいのに、エアコンも付けずに1台の扇風機が僕以外の2人専用のように

使用されていて、風すらこない。新参者は扇風機の首振りを動かすことも許されないのだ!

(後々分かったことだが、電気代節約のために共同部屋の場合はエアコンを使わないことが暗黙の了解となっていることが多い)


不安な気持ちはピークに達していたけど、「これは正しい選択だった」と

自分自身に言い聞かせるように、浅い眠りについた。


翌朝。

ルームメイトに挨拶するために少し早めに起床。

間もなくしてルームメイトが起き上がる。


ルームメイト「アニョハセヨ~」

「ああ(韓国人の方だ。ドキドキ。。)、I'm sorry I am Japanese.. Nice to meet you.」

ルームメイト「Oh You look like Koren! Nice to meet you too! I ・・・・〇×▼※□・・・〇×▼※□! Are you all right? Feel free to a<span id="72dfeb94-b9ed-4514-a4ce-296e3d688a65" ginger_software_uiphraseguid="a8ac37b8-749a-40e2-accb-9a777c709a1c" class="GINGER_SOFTWARE_mark"><span </span>id="2045bb32-9a18-4138-bd71-bd9ef2061033" ginger_software_seguid="e5303f95-8c7a-44e9-be4f-60e53ff1d1ad" class="GINGER_SOFTWARE_mark"><span </span>id="4f07cf64-23fd-4ecf-bbee-4a21ab62b638" ginger_software_seguid="08d0fc16-d4cc-440d-8239-34d560a68214" class="GINGER_SOFTW<span id="3f42de1f-c1bd-4db9-8b6d-834f142409d4" ginger_software_uiphraseguid="221fdae7-8f88-41f4-85f4-71afc17adc44" class="GINGER_SOFTWARE_mark">ARE_</span>mark"><span </span>id="d9a6eb24-1f5d-4f14-b791-b7626f15" ginger_software_seguid="b5b18031-8c9b-4678-bf0e-4fe70d8506b3" class="GINGER_SOFTWARE_mark">sk me </span>if you have a any question about accomodation!」

「(やばい全然分からない~)Yes! That's right! あはは(笑顔)」

ルームメイト「? I'm 20 years old. Are you?」

「(やべ、めちゃ若い・・どうしよう。年上過ぎて引かれるかなぁ。。)」

ルームメイト「?」

「I am also 20 years old..」

28歳、春。生まれて初めて英語で嘘をついた。

初めての英語留学が、とてつもなく大きな不安と共に幕を切った。

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