top of page

13/11/9

丸の内の金融マンが、丸の内の試食販売員になった理由 1

Image by Olia Gozha

おれを追う前に 言っておくッ! 

おれはあの時 人生のスタンドを ほんのちょっぴりだが 体験した

い…いや… 体験したというよりは まったく理解を 超えていたのだが……

あ…ありのまま あの時 起こった事を話すぜ!

「「おれは オフィスへの階段を登っていたと思ったら いつのまにか地下の食品売場に降りていた」」

な… 何を言っているのか わからねーと思うが 

頭がどうにかなりそうだった… 異動だとか子会社出向だとか

そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ

もっと恐ろしいものの片鱗を 味わったぜ…

1回1000億円を超える取引をしていたおれが

1個数百円の商品を大量に捌くマシーンとして…


丸の内のとある会社で普通に社長・役員候補として

社会人生活をスタートさせた私。

紆余曲折を経て5年後ぐらいに丸の内に戻ってきたとき

私はスーパーの試食販売員だった。

しかもなぜか各店舗で記録更新等のトップクラスの実績を引っ提げて。


元同業界の金融系のサラリーマンの方とたわいもない会話をして

憐みで商品を買っていただいた後にぼくを襲った

言い知れぬ感情。

絶望とも後悔とも違う憂鬱の先の陰鬱な感情。


それは人生で2度目の経験。

一度目は霞ヶ関、財務省の眩しいばかりの赤絨毯の上

そこから地下の缶ビールの空き缶が転がる待合室へと

軋む感情を抑えつけながら潜って行ったときの感情と同じだった。


あの時のぼくは無言でその場を立ち去ることを選んだ。

でも今度は違った。


生きるという事、生きるために仕事をするという事

働く意味を知った今、逃げ出すことは許されない。


←前の物語

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page