はじめまして、STUDY FOR TWO代表の石橋孝太郎といいます。
私がSTUDY FOR TWOを立ち上げることになったキッカケを、お話しさせて頂きたいと思います。
それは大学一年生のときでした。
その頃私は、国際協力やボランティアなどには関心はなく、サークル活動をしたり、大学の友人たちと遊んだり、普通の学生でした。
夏休みも終わり、なにか新しく始めたいと思っていたとき、
偶然送られてきた、登録していたメーリングリストに目が留まりました。
メールの内容は、東南アジア ラオスでの教育支援ボランティアへの勧誘でした。
気の迷いだったのかもしれませんが、ただなんとなく、新しいものに挑戦してみたい気持ちで東南アジアでの、ボランティア活動に、参加することに決めました。
そうして、2010年の3月から約1カ月間、ラオスを中心とした東南アジアにて、
初めてのボランティア活動をしてきました。
初めての東南アジアは刺激に溢れていました。
異なる生活文化にも驚きましたが、なにより彼らの生活環境に強い衝撃を受けました。
自分の暮らしている日本がいかに恵まれているのか。
もちろん知識としては、日本は恵まれていて、一方で恵まれていない国が存在することは知っていましたが、私は東南アジアに初めて自分の足で行き、初めてそのことの意味が実感として理解できました。
「日本はやっぱりいい国だ。」「汚い、不潔だ。」「笑顔が眩しい。」「生活が刺激的で、多くの出会いに囲まれている。」「楽しい!」そんな初めて東南アジアやほかの貧困地域に足を運ぶと、自然と感じることは、私自身も同様に感じられたと思います。
そんな中、特に私に強く響いたことがありました。
それは「勉強がしたいのに、お金がないという理由から勉強できない子どもたちがいる。」ということでした。
実は私は大学へ奨学金を100%借り入れて、通っています。
それは、お金がない家に生まれたからです。
でも、たとえお金がない家に生まれようとも、機会に恵まれた日本という国では、
私は十分に勉強できる環境にいることができます。
でも、私が出会ってきた子どもたちの中には、「勉強がしたい!」けれど、お金がないから、中学校にも、ましてや小学校にすら通うことができない。
なぜ“お金のない”という意味では同じはずの家に生まれついたのに、
私は勉強することができて、彼らは勉強することができないのか。
果たして、単純に私は運が良い、彼らは悪いで片付けていいことなのか。
東南アジアにいた1カ月では、私にはわかりませんでした。
わからないまま、2010年4月、日本へ帰国しました。
そんなとき、奨学金を借りている私が直面したのは、教科書の購入時期です。
大学生は実感として知っているはずですが、教科書をまとめて購入すると、けっこうまとまった金額になってしまいます。1冊1冊が高いのです。
なので、私は結局先輩から譲り受けられることになりました。
その日の夜、母と先輩から教科書を譲り受けられた話をしていたとき、思ったんです。
「なんでもっと安い教科書はないんだろう。」
自分も欲しいし、きっとみんなも欲しいはずそれなのに、安い教科書を手に入れやすい環境は全くありません。
「もっと安い教科書が簡単に手に入る環境ならいいのに」と。
それだったら、自分が、もっと簡単に安い教科書を手に入れられる、環境を創り出せばいい。そして、叶うのなら、そこから得た収益を使って、学習機会の不均衡を、
勉強したいと思っているのに、勉強することができない環境にいる子どもを、
1人でも、1ミリでも支えられたら、いいんじゃないかと思ったのです。
そうして声を上げたのが2010年4月。
STUDY FOR TWOが始まりました。
1人でも多くの勉強したいのに勉強できない子どもたちのため。
1人でも多くの学生に安価な教科書を提供するため。
STUDY FOR TWOはあるのです。
STUDY FOR TWO 代表
石橋孝太郎