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13/9/8

アメリカの名古屋で不動産業をしています!

Image by Olia Gozha

私の本業は不動産業である。私たちは7年前にニューヨークからノースキャロライナ州というところに、誰も知り合いがいないのに引っ越してきた。なぜノースキャロライナなのかというと、いろんなことが挙げられるが、一番大きな理由は教育水準が南部の中では一番高いということだと思う。ノースキャロライナには私立ではDuke大学が、公立ではUNCのような素晴らしい大学がたくさんある。特に、学費の安い州立大学はトップクラスの大学がいくつもあるので、子供がいる家庭にとっては人気なのだ。

2時間も車を走らせれば、西に行けば山、東に行けば海というバケーションにも恵まれている。

でもノースキャロライナの魅力はそれだけではなくて、アメリカ東海岸の北部と南部の中間点にあり、北部と南部の文化が入り混じっていてちょうど良い感じなのである。日本で言えば、関東と関西の間にある名古屋のようなところである。私が住んでいる’ラレイ’という都市は、州の中心都市であるので、私はアメリカの名古屋と呼んでいる。

そして、ラレイのとなりには、トライアングル リサーチ パークという、東海岸のシリコンバレーといわれる、先端技術企業が集まっているエリアがあるので、人口がどんどん増え続けているところなのである。若い人に人気なのだ。最近では、メッドライフという大きな保険会社がノースキャロライナに本社を移すということが、ニュースで話題になっている。

というわけで、アメリカで住みやすい都市のトップランクにいつもなまえをつらねているRaleighという都市で私は不動産ビジネスをしている。

不動産業の一番面白いところはいろんな人の人生を見ることができるところだと思う。結婚、就職、出産,、転勤、ちょっとつらいが、離婚や失業の場面をみることもある。

2008年の不況以来、フォークロージャーという、いわゆる銀行ローンが払えなくなった人々の家を銀行が引き取って売るということが増えた。多くの場合、値段が普通より低いので、投資家にとっては人気なので、私も時々、フォークロージャーになった家を見せに行くことがある。でも、入った途端出たくなるような家が多いのである。壁やカーペットが汚れていたり、お金になるものはなんでも、備え付けのガスストーブでさえも根こそぎ持って行っている。ある家に行ったとき、トイレの便器もなくなっているのを見て、こんなものも持って行っちゃうのとお客様とびっくりしたことがあった。ちょっと胸が痛むのである。

そうかと思えば、先日3億円に近いゴルフ場の中にある一番景色のよい家を見せに行ったお客様は、2千万円相当するフェラーリに乗ってきて、ただ毎日ゴルフをするためだけにこの家を売買することを検討している。アメリカはぴんからきりまでいろいろなのである。私は毎日ドラマが書けるような経験をさせてもらっている。

オフィスに関して言えば、中国人のビジネスオーナーがどんどんノースキャロライナに進出している。彼らはビジネス感覚が鋭いので、ここの将来性が読めるのだ。でも、私はもっと日本人に来てもらいたいとひそかに思っている。

朝起きると、今日はどんな面白い人に会えるかなと思える商売はあまりないと思うので、人としゃべることが生きがいの私は幸せだとおもっている。



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