275
人間の心は、台所にあるスポンジに類似している。新品の乾燥したスポンジは、何でも吸収する。
「スープ、ジュース、お掃除後のバケツ内の汚れた水」と、言った具合。
スポンジを絞れば、当然、スポンジが以前吸収した液体を排出する。
どんな人々と友好を深めるか、どんな書物を多く手に取ったか、頻繁に旅行をして、見聞を広げ続けたかなどが、スポンジの吸収した内容に当たる。
現代機器類を活用して、選りすぐりの良い深淵な内容の講演会、大学の講座などに、集中して耳を傾けたか、多々ある朗読の中でも、役に立ちそうな内容を厳選して聴いたかなど、 諸々の情報が、人の頭の中にぎっしり収まる。
それらが資本になり、創造的考えが泉のように浮んだり、困難に遭遇しても、感情に流され過ぎず、沈着に問題の根源を探りあて、落ち着いて良策を練る事ができる人間に成長できる。
人生は必ず方向性があり、前進してない人生は、結局、後退している事になる。
人生を前向きに考え、はっきりした目標を定めて前進する場合と、その場その場で、思いつくまま右往左往してしまう場合では、人生の結果に大きな落差が生じてしまうのは当然だ。
人生の全面で、一回ぐらいの失敗にはめげず、 何度も、蛙が柳の枝に跳び上がろうとするように、ひと工夫、ふた工夫も加えて続行する内に、望んだ結果が生まれる可能性が大きくなるものだ。
否定的考えが浮かんだ場合はそれを棚上げして、肯定的考え方を養護して、それを実行する事で良い成果が上がるのだ。
驚くべき事に、人生の方向は、自分の考え方の軌道修正で、大きく転換する事が可能である。
本人の考えこそが、一番その本人の生き方の方向を決定してしまう要因だ。
自分の考え方を統制できるようになれば、自分の人生を思い通りに実現化するのも夢ではない。
人間は考える葦であり、その思考内容こそが、自分の人生を決定的なものにしてゆく。
本当に、自分の人生形成上で、自分の思考が大変重要な役割を担っている。 本人こそが、その人の人生の道筋を決めてゆく権利を保持しているのだ。
頭の中では、否定的な考え方もウヨウヨ湧いてくる。 同時に、肯定的考えだって沢山湧き上がる。
頭の中に湧き上がる肯定的思考こそが、あなたを新しい人生に誘導してくれる原動力になり得る。
目をパッチリ開けて、自分の頭に浮かぶ肯定的考え方に信を置き、前へ前へ進む者こそが、満足の行く人生を手に入れるのだ。