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人生の醍醐味 253 文章

Image by Olia Gozha

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ふと思いついた。  ホノルルで日本生まれの高齢者と割と大勢知り合いになれたので、「無料の作文教室を開こうか」と、考えたのだ。


当然であるが、 60代、70代、80代の人々であるから、長い人生の道のりで、多くの経験を積んできたに違いない。


それを、少量ずつ文章にまとめてみるのも、脳トレになるような気がする。 


生まれた地域、両親、環境などそれぞれ違うから、当然人生の経験値も違う。  


無言であの世にゆけば、 その貴重な経験も雲散霧消してしまう。  数人の気心の知れた知人同士でだけでも、心を開いて、自分の多々ある経験の一部を文章にまとめて、発表しあう機会を設けてみたい。


そんな夢が私の頭の中に浮かんできた。実際、私自身、ホノルルに越してきて、 勝手に、「自分の人生の最終章の幕開けだ」と思い、時間的余裕を利用十二分に利用する事にした。


ほとんどの経験は、忘却の彼方に消え去ったが、ポツリポツリと思い出が頭の中に浮かび始め、携帯電話上に指を走らせた


人生最後の第四幕目に、目出たく到着できた私は、鳥瞰図的余裕を持って、自分の過去を今まで以上に客観的に振り返ることができたのは収穫だった。


その上、一幕、二幕、三幕は自分と自分の家族の人生に夢中で、「他を見る余裕も少なかった」と、反省心も芽生え、 新たに「自分が走り抜けた人生の時期は、どんな時代だったのだろう」と、思索をし始めた。  その結果、専門書や書物に興味が湧き、本屋に走り込むようになった。


一人の人間が生きるのと、人類全体が時と共に変化してゆく模様は、異質な部分も多い。


自分が実際に生きた国一つをとっても、70年前と今では時間の流れと共に大きな変化を遂げているのに、気づかずじまいであることも多い。


文章を書く事は、自分の心と静かに向き合う時間でもある。 一種の瞑想のように、 それは貴重な時間のような気がする。 




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