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人生の醍醐味 249 ビビナビ

Image by Olia Gozha

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自分がこんなに海風が好きだとは知らなかった。

考えてみれば、自分は、当然、自分の事を熟知していると思っていたが、 一人でホノルルに引越してきてみて、 自分は結構「自分自身を十分理解していないのだ」と、気がついた。


数年前まで、「頻繁にビビなびを使用する」とは、夢にも思っていなかったが、 最近は、毎日のようにビビなびに目を通している自分がいる。


新技術が広がり始め、 年齢に関係なくインターネットで、思いがけない情報を手に入れる事が可能な時代に突入した。


レストランの外にある席に腰掛け、注文した料理を待つ間も、海風が優しく私を包んでくれる。


自己肯定感を持ち、自分を大切にする気持ちをしっかり持ち続ける事が重要であると、心理学者は言う。


人間は周りの人々に祝福されて生まれ、温かい家族の愛情に見守られて育ち、社会に出て職業につき、恋人と出会い結婚をする。


子供が無事に育ち、社会人になり家を離れ、しばらくは、平穏な夫婦だけの生活を満喫する。


人間も一動物に過ぎないから、病気で夫が先に亡くなる場合もある。


一人になった高齢化した女性は、自分で終の住処を選択して、一人で引越す場合も出てくる。


便利なインターネットを駆使して、新地で新しい知り合いを作る努力中であるが、はたと気がついた。


私のような年齢層は、あまり「ビビなび」なる物を利用していないような気がする。 


15年ごろ前までは考えられなかったような、完全な他人と知人になる可能性ができたが、危ない橋を渡るような不安な気持ちにもなる。


とは言え、「引きこもり」にはなりたくないので、自分のために、鉢巻をして知人作りに オンライン上で奔走中だ。


流石に、仲間探しの項目に反応する人々は、60代前の人が、圧倒的に多いような印象を受ける。


希望者は自分から20代、30代、40代、50代とか60代と言った具合に、自分の年齢層を明かす代わりに、返信者に対しても自分の年齢を告げるよう求めてくる。  


近所のバーで飲んだりおしゃべりをしたり、軽い昼食を食べながら話すだけなら、そんなに年齢にこだわる必要があるのだろうか。


「生まれ、育ち、職業、年齢などの違う人との出会いで学ぶことが多い。」と、私は思う。


高齢化した人間も、 「新しい知り合いを作り、四方山話をしたい。」と、思う時もある。 時代は変わり、高齢者の生活形態もどんどん変化している。


「一人でいても、自分を大切に。 新しい人と運良く出会っても、相手の方も大切に。」と、海風が囁いてゆく。 そうそう、 その真理だけは心に深く刻んでおく必要がありそうだ。

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