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子供の頃から、何となく、いつか「大学で勉強しよう」という、大それた考えが、時々頭の中で閃めいた。
結果的に、 紆余曲折はあったにせよ、 1970年代に大学を卒業した。 大学で学べば、摩訶不思議な力で、「知識が広く深い人間になれる。」と、勝手に思っていた。
21世紀に入り、情報技術、生命科学、ロボット工学、人工知能などが、幾何学的スピードで進み、50年近く前に、英語が第二言語である為もあり、四苦八苦しながら、大学の講義を受けたが、 変化の速さが加速化している時代、高齢化した自分と、現代社会の急激な変化の隔離に驚いている。
携帯電話は、 今では知識の宝庫でもある。 高齢者である私には、十分時間がある。 無料で、ユーチューブを通して、 世界中の知識人の講座を拝聴できる。
良い時間の過ごし方を発見したものだ。 毎日、少しづつ、 自分で教科を選択、集中して講座を聞いてみている。
博士号取得者のスピーチは、 私のような凡人には十分の一も分からないが、 それでも、今まで日常生活を送る事に気を取られ、 学問の世界から半世紀近く遠退いていた私には、新鮮だ。 頭の活性化に最適だ。
合成生物学、瞑想と脳科学、ロボット工学、ナノテクノロジー、人工知能、おやおや学ぶ事が多い。
イスラエルの歴史学者である 、ユバル ハラリ教授の講演は、 「サピエンス」という教授の著作をもとに、7万年に及ぶ人類の過去に関する素晴らしい講演は、私には学ぶ事が多かった。
人工知能の発達が、「今後の人間にどう深く影響を与える可能性があるか。」といった、未来学的「ホモ デウス」という同教授の書物をベースにした講演も、私の頭にスポンジのように吸い取られた。
「21世紀における21のレッスン」は現代の人類が抱えている問題を、私でもわかるように説明している。 三冊の本も読み、教授の講演も何度も聞いた。