196
小学校、中学校では学級の反省会があった気がする。
高齢化した今、 学生時代のようにちょっと自分の日々を振り返り、一人反省会を木陰で開いた。
人生の第四幕目はホノルルでと意気込んで、 日本語の本や 原書を今まで以上に読み出した。
ユーチューブの講演会を聴きまくり、 オーディブルで原書の朗読を、英語の練習を兼ね、真剣に聞く努力を惜しまないようにしていた。
毎日一万歩も守る努力を続けて、携帯に出る歩数計の数字に目を凝らした。
気功やラジオ体操を海辺で楽しめるホノルルが大好きだ。 ほんの初歩的ではあるが、フラダンスさえ始めた。 素晴らしい先生のお陰で楽しんでいる。
気がつけば、 3年半の月日が流れ、ホノルル到着時より、年を取ったと自覚するようになった。
日により、体調の良し悪しも微妙に変わる事を意識するようになり、 以前より、自分の身体の声に耳を傾けるようになった。
「張り切り過ぎて、やり過ぎていた傾向がある。」と、反省した。 もう少し、ゆっくりムードで、日々を過ごす事にした。
死の近い事を、心の片隅で気がつき、何処かで焦っていたのかも知れない。 人生最後だからと、むやみやたらに踏ん張る必要はないのだ。
1秒1秒海風を胸いっぱい吸い込み、味わい尽くせば良いのだ。 認知症が怖くて、頭の体操、手、足の体操と、やたらに老化防止の努力に精出したが、自然の力には叶わない。
どんなに努力しても、全然努力しなくとも、 自然の法則に従い、人も動物も老いてゆく。
幸いに、今現在は食べれて、歩けて、喋れて、 朗読を聞く事もできる。下手の横好きで、 ほとんど毎日短時間であるが、 ピアノの練習もしている。
有り難い事だ。 感謝の気持ちが自然に湧いてくるのが嬉しい。 これからは、 焦らずのんびり、自分のささやきに耳を傾けながら、心をできる限り明るく保ち、自然をめでたい。