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人生の醍醐味 172 観客席

Image by Olia Gozha

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私もなんども観客として、色々な舞台芸術、スポーツ等を楽しんだ。  高校時代、宮城野原で行われた宮城県高等学校体育祭は楽しい思い出だ。


ワシントンD.C.時代は、文化的催しに積極的に参加した。  35年の間には、歌舞伎、文楽、狂言、日本舞踊など、 日米文化交流事業の一環として、米国在住の日本人も、米国人に混ざり本物の日本文化を観客の一人として鑑賞した。


勿論、 ワシントンD.C.にあるシェクスピアー劇場へは良く通った。 シェクスピアの演劇を十分楽しんだのだ。 


ケネディーセンター(多目的劇場群)は、音楽、バレー、オペラ、演劇、映画、講演会等、盛りだくさんの選択肢があり、 時間と預金が許す限り、通い詰めた。


時代は前後するが、 カリフォルニア州サンディエゴに住んでいた頃、 メキシコの国境都市であるティオワナで、夏の間、闘牛大会が開催され、夫と私は観客席におさまった。  


長い人生航路で、誰でも何度も映画、演劇、音楽会、スポーツ大会などの観客になった経験は無数にあると思う。


最近思うのだが、 実際、我々庶民はこの地上に生きている間、毎年365日、庶民は人間界の大きなうねりを観客として見ているに過ぎないのだ。


経済であれ、科学技術の進歩であれ、政治であれ、本当に権力を持って動かしているのは、少数の人々に過ぎない。


運が良ければ、 そのような上層部の人々から敵視される事もなく、 幸運な人生を過ごすことのできる人々も多い。


そのためには、時流に乗り、権力者の意向を汲み取り、世渡り上手になり、あまり頭角を現さない工夫も大切なのかもしれない。


大きなうねりや流れに抵抗する姿勢をあらわにすると、支配層からの圧力が高まる。 


99パーセントの人々の生き方は、従順である事なのだ。 1パーセントの支配層の顔色を見て、反抗する姿勢等はお首にも出さない事が、この地上で行き残る、唯一の賢明な方策なのかもしれない。


舞台上で演じる喜びがあれば、 観客席から舞台芸術を十二分に楽しむ事も可能である点、人生とは本当に面白いものだ。



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