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人生の醍醐味 165 コリー犬

Image by Olia Gozha

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繰り返し押し寄せる波の音は心地よい。 心の中の汚れを洗い流してくれるようだ。


海の近くに住んでいるが、 自分のスケジュールが忙しいと、波の音をゆっくり聴く暇もなく、時は過ぎて行く。


青空の広がりが好きだ。 人生の波に流され、いつの間にか、心の領域が狭まっている事に気づく。


そんな時、のんびりと青空をゆっくり見上げていると、 縛り付けていた縄が緩むように、私の心も深呼吸と共に広がる気持ちになれる。


広大な海、太平洋のど真ん中にあるオアフ島に住むことになるとは、若い頃の私は夢にも思わなかった。


色々の偶然が重なり、気が付けばもう3年半もホノルル界隈を歩き回っている。


宮城県仙台市に住んでいた中学時代、父はある日コリー犬の子犬を我が家に連れてきた。


母違いの妹達二人より5、6歳年上だった私は中学2年生、当然、一番年上の私がメリーと名付けたコリー犬の散歩役が回ってきた。


当時の祖父母の家は、 田舎にあり、田んぼと畑が延々と続いているのんびりした土地柄だった。


鶏の鳴き声がよく聞こえた。 牛車で農家の人々は田んぼや畑に野良仕事に毎日早朝からでて、午後1時頃一旦自宅に帰り、短期間昼寝をして、また、農作業に戻った。


当時の宮城県仙台市では珍しいコリー犬との散歩が好きだった。  犬は見る間に大きくなり、 綱を引く力も強くなった。 メリーは私に懐いてくれ、よく散歩をねだった。  学校へ行く前の短時間散歩に連れ出し、 学校から帰ると、私は長時間ゆっくりメリーと田舎道を散歩しながら、季節と共に変化する周りの景色を楽しんだ。


メリーのお陰で、 良い運動ができたと思う。 コリー犬のお陰で散歩好きな人間が出来上がり、 人生最後の場所として選択したホノルルで、毎日散歩を欠かさず行なっている。


車生活とおさらばしたので、 全て日用品、食料の買い物も散歩として、歩数を増やせる。


海の側で青空を見ていると、大自然に包まれているという心地よさを感じる。 ホノルルは亜熱帯地域だけに、 亜熱帯植物が多くあり、木陰でのんびりできる素晴らしい土地柄だ。

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