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人生の醍醐味  131

Image by Olia Gozha

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とある高級ホテルの海辺。 目の前に広がる太平洋。波の音が聞こえる。波の音が囁いている。


「久子さんは素晴らしい」と波。

「久子は元気だよ」と波が呟く。

「ひさちゃんは自然が大好き」と波は叫ぶ。

「久子は親切で良く学ぶ」と波。

「久子よ、これからも勇気を出して、人生を満喫するんだよ」と波様。


空は青く、湾の向こうに二重の山。のんびりと白い雲が浮いている。澄んだ水。白波が何度も押し寄せる。


「久子、生きているだけで素晴らしい事なんだ」と波の音。

「久子さん、死の覚悟はできているのだから、一日一日を大切に、思うように生きましょう。」と波は耳元で囁いていった。


「何もしなくとも、 あんたは素敵よ!」と波。

「今のままで、優れものなのよ。」と波の音。

「この世に生まれた偶然、 今ハワイにいると言う偶然、むきにならず、全てを受け入れ、楽しく過ごしなさいね」と波のつぶやき。


「深呼吸をしてますか」と波は聞く。

「落ち着いていますか、 寛大な心を維持しましょう」と波。


「暑い日中は避け、早朝か夕方散歩を継続するんだよ」と波さん。


海辺の大木が囁いた。


「久子は、そのままで素晴らしい!」

「ホノルルに住んでいるだけで、奇跡だ」と大木は続けた。


夜の散歩中、お月様までそっと囁いてた。「久子、まだまだ、世の中の役に立てる人だよ。」





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