112
グーグルによると、ドーパミンは神経伝達物質で、やる気や幸福感も得られるが、運動、学習、感情、意欲、ホルモン調節など、多くの生命活動に関わっている。
エレン ランガー(Ellen Langer)博士の研究によると、過去を振り返り、過去の懐かしい思い出に浸ることで、ドーパミンと言う神経伝達物質が多量に発生し、その本人が若返る事を証明した。
断捨離を決行、ホノルルに移住した私は、自分の失敗点に気づいた。
夫が15年間認知症で悩み苦しんだので、 その思い出を早く消したくて、夫と28才の時初めて訪れたホノルルを、人生最後の住処として選んだ。
もちろん、気候の温暖さ、ハワイの人々の優しさ、潤沢な大自然なども選択の理由である。
夫と良い思い出のあるホノルル選択は、 幸せだった28才の時を、常に思い出させてくれる点で、ドーパミン的観点からも正しかった。
でも、 あまりにも強く断捨離決断をし過ぎて、ほとんど全ての過去を忘れようとした、自分の態度の間違いに気づいたのだ。
一度きりの人生、通ってきた全ての道の、多種多様な出来事全てが貴重で、人生の第四幕目で、ゆっくり振り返り、思い出に耽る事が、心に良い刺激を与え、ドーパミンが生まれるのだ。
その結果、生きる意欲も自然に湧き上がるようだ。学び続けたい気持ちも強まり、自然と自分の健康維持にも気を使うようになる。
その結果、本人に意欲や幸福感をもたらしてくれる. これからでも遅くは無い。 「失敗は成功のもと。」と言う。失敗に気づけた点に感謝、
これから軌道修正して行こうと思う。
退職者の特権で、 時間だけは十二分にあるので、ゆっくり、今まで歩んできた人生を振り返り、思い出の中で過ごす時間を増やしていきたい。
過去の自分を捨てるべきではないのだ。 自分自身の宝物であるべきなのだ。
大自然は、脳内のドーパミンを多量に出す事で、 一人一人がそれぞれの、「人生の思い出を、大切に心に温めていなさい。」という、メッセージを与えてくれているのだろう。