top of page

人生の醍醐味 99

Image by Olia Gozha

99


米国本土のある州に、40代はじめの夫婦が住んでいる。妻の女性は、ホノルル生まれで、 ホノルルに住む日本人だ。  


その女性はホノルルで高校を卒業後、米国東海岸の大学を卒業、金融機関で働くキャリアウーマンだ。  夫も技術系の仕事をしていて、3ベッドルームの一戸建ての家も、銀行からお金を借りて購入した。


子供が生まれ、その若夫婦は仕事を継続するため、ホノルルに住む母親に「東海岸で同居をして、子育てを手伝って欲しい」と、娘に懇願された。


母親は19年程前、娘が12歳の時、娘の父親と離婚した。  2年後、再婚し娘も義理の父親と同居していた。


本土の大学を卒業後、 高収入が得られる大企業に就職、あるパーティーで若手の技術者と意気投合して結婚した。


ホノルルの母親は、長年住んでいた自宅を処分、娘の家族と同居、子守と家事一般を引き受けて、

娘が安心して働けるよう協力した。


二人目の子供も生まれ、合計7年間母親は懸命に子育てに専念、孫達の成長に目を細めた。


7年過ぎた頃、 娘とその夫は、 母親に宣言した。  「末っ子も4歳もう子守も必要ないので、この家から出てほしい」と。  母親は72歳になっていた 65歳まで働き、定年直後娘夫婦の要請で本土に越して来て、一生娘の家族と一緒に過ごそうと勝手に決めていた手前、本土での独り住まいの心細さと重なり、 母親は娘達の急変した態度に心を苦しめ、 悲しみに暮れてしまった。


娘夫婦の言い分は、「核家族を十分味わいたい.ほんの数時間子守を雇えば、 もう自分達だけでできるので、 母さんは独居生活に入り自由に自分の人生を楽しんでほしい」との事だった。

←前の物語
つづきの物語→

PODCAST

​あなたも物語を
話してみませんか?

Image by Jukka Aalho

フリークアウトのミッション「人に人らしい仕事を」

情報革命の「仕事の収奪」という側面が、ここ最近、大きく取り上げられています。実際、テクノロジーによる「仕事」の自動化は、工場だけでなく、一般...

大嫌いで顔も見たくなかった父にどうしても今伝えたいこと。

今日は父の日です。この、STORYS.JPさんの場をお借りして、私から父にプレゼントをしたいと思います。その前に、少し私たち家族をご紹介させ...

受験に失敗した引きこもりが、ケンブリッジ大学合格に至った話 パート1

僕は、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジ、政治社会科学部(Social and Political Sciences) 出身です。18歳で...

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話。

「どんな仕事を選んでもええ。ただ、○○がない仕事だけはしたらあかんで!」こんにちは!個人でWEBサイトをつくりながら世界を旅している、阪口と...

あのとき、伝えられなかったけど。

受託Web制作会社でWebディレクターとして毎日働いている僕ですが、ほんの一瞬、数年前に1~2年ほど、学校の先生をやっていたことがある。自分...

ピクシブでの開発 - 金髪の神エンジニア、kamipoさんに開発の全てを教わった話

爆速で成長していた、ベンチャー企業ピクシブ面接の時の話はこちら=>ピクシブに入るときの話そんな訳で、ピクシブでアルバイトとして働くこと...

bottom of page