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人生の醍醐味  70

Image by Olia Gozha

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ホノルルに越して来て、もうすぐ3年になる。


ハワイ移住を決める以前 四年間ほど、冬場の一月と二月に、観光客兼自称調査委員として、運良くホノルルを訪問した。  


自称調査委員とは、 自分がもしホノルルの住民になると仮定して、可能性や問題点などを調査するのが目的であった。 


あくまで、避けられない、自分の高齢化に対処出来る場所を、探索するのが大きな目的であった。


冬場のホノルルには、少し慣れていた私であるが、 実際に移住して初めて、一年中生活しているので、まともに、ホノルルの真夏を十二分に味わった。


朝の11時半から午後4時半頃までは、 出来るだけ直射日光に当たる確率を、減らす工夫が大切な事を学んだ。


とはいえ、長年築いた習慣は一昼夜では変えられず、 時々、日中に出かけなければならない用事ができ、直射日光を浴びてしまう事も多かった。 


そんな時、空が曇る事の有難さを、身に染みて感じた。 


アメリカの東海岸に住んでいた頃は、 太陽を隠す雲を、恨めしく感じた事もあったが、 ホノルルの真夏の日中に、雲が一時的にせよ、太陽を隠してくれると、感謝する気持ちさえ湧いてきた。  


人間は本来、我儘勝手な生き物だ。 その良い見本が自分なのだと思う。


わが小さな部屋は海に面している。 距離があるため、 遥か遠くに少し海が見えるだけであるが、南に面しているため、 朝の10時半頃から、太陽が遠慮なく部屋を覗き込む。 住民である私は汗だくだく。 


朝起きてすぐ、ピアノの練習をする事が日課になってきた。


  東海岸に在住中、 自己流に自宅でピアノの練習をしていたのが、いつの間にか、習慣化していたようだ。


小さな一部屋住まいの人間であるから、 家でのピアノ練習は諦めていたが、初級太極拳教室に顔を出した時、その部屋の奥にベイビーグランドピアノが鎮座していた。  


はじめは 知人から楽譜を借り、その教室の事務職員の許可を得て、練習をし始めてしまった。


あっという間に、ヘッドホンを使えるキーボードを 購入、 楽譜も購入と相成りき。


便利な時代だ。 自己流ではあるが、 ユーチューブの動画で、子供用の曲を聴くことができる。


バートークと作曲家の名前を打ち込むと、その作品の演奏を聞ける。  


鈴木真一先生の理論通り、 先に曲を聞いておくと、楽譜を見ながら弾きやすい。


  間違いがすぐわかり、改めて、楽譜を読み直すと言う寸法だ。





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