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人生の醍醐味  5

Image by Olia Gozha

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時の流れは速いもので、ホノルルに住み始めて、早7か月が過ぎた。  私の人生最後の第四幕、全て自分の責任で、「幸せな人生を作るぞ」と、今も意気込んでいる。 


知る人もない新地で、新たな人間関係を作り上げて行くのは、容易なことでは無い事は、百も承知であるが、 「大きな挑戦に立ち向かう」という気持ちでいると、結構毎日が楽しい。


もう既に、ニュージーランドの人、ナイジェリアから来た方、フランス人、ドイツ人、アメリカの東海岸や西海岸、南部、テキサス州の人にも会った。 


もちろん、ハワイ生まれの方々にもお会いしました。  


太平洋のど真ん中にある、島国であるハワイは、人の流動が激しい。 


ホノルル生まれの、若い人の中には、本土に、大学教育を受けに行く人が多いが、後年、また、ハワイに逆戻りする人も多い。


反対に、新境地を求めて、本土から、ホノルルに引っ越してくる人も多い。


勿論、有名な観光地だけに、 一時的に観光客として、訪れる人も後を絶たない。  日本からだけでも、 毎日、平均五千人の人が、ダニエル井上国際空港に降り立つ。(COVID-19 蔓延前の事)


また、アメリカにとって、太平洋の海路を防衛する事は、重要な案件だけに、 大大的な海軍や、海兵隊基地もあるため、軍人とその家族も出入りしているし、 退役軍人が、ハワイの気候に惚れ込み、住み込んでいる人も多い。


一寸女法師である私は、新しい土地で、「最後の人生の一日一日を、どう過ごそうか」と、ホノルル中を、歩き回りながら、思案中だ。 


このような時間を、まだ割と健康な時期に与えられた事を、心から感謝している。 


完全な、自己責任であると自覚しながら、 貴重な時間を、大切に過ごしている私は、幸せ者だ。  


読書の時間も、十二分にある。 人類全体の、歴史を振り返るような書物を読み、自分の知識不足を、改めて痛いほど感じている。 


また、 原子爆弾の威嚇、地球温暖化問題、1パーセント対99パーセントと言った、経済格差の問題、ナノテクノロジー、情報技術、生物技術の進歩、ロボット工学など、未来の人類全体に、多大な影響を与える問題点を、わかりやすく解説した書物も手にした。 


ロボットが人間の仕事の多くを、「無用にしてしまう可能性」と言った、問題に関しての本も読んだ。 


今までの人生で、これ程集中して、読書に時間を割いた事は無かった。  自分が76歳である事さえ忘れてしまうほど、 夢中で読みこなした。


眼鏡無しで、 頭痛もしないで、読める事は有難い。 「今の内だ」と言う気持ちが、 私の背中を、優しく押してくれている。


自由時間が多い事は有難い。 目が点になる程 、本の文字を追いかけても、 まだ十分時間が余っている。 


瞑想、 「自分とはなんぞや」と言った深遠な内容を、じっくり考えてみたり、 瞑想の練習をしてみるのも、良い経験かも知れない。


と言うわけで、 ジョン カバット ジン博士(Jon Kabat-Zinn ) の本も読み始めた。瞑想の治癒力(「The Healing Power of Mindfulness 」) から、手にして読み始めている。 


人生は最後まで、学びの場でもあるのだ。  新しい事を学ぶのは楽しいし、付録として、ボケ防止にもつながる。一挙両得だ。


この分野は奥が深い。 時間を持て余す心配もないほど、無知な私が学べる分野だ。


朝起きたらまずは、ヘッドホンをつけて、キーボードで、ピアノの練習を毎日している。 自己流ではあるが、 ボケ防止剤としても、「役立っている」と、勝手に信じている。


ユーチューブで、 英語の講座を聞き、朝食を食べ、再度ピアノを弾く。


水筒に好みの薬草茶を入れ、身支度を整え、散歩に出る。水筒と本をバックパックに入れ、歩き回った後、木陰やホテルのロビーで、読書を楽しむ。ああ、幸せな人生だ!


時の流れは速い。 この調子で時間が流れてくれたら、 「余は満足じゃ」と思う。 


1日の終わりはミートアップ、趣味のグループに顔を出す。人と交わる事も大切だからだ。


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