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「この世亡びざる限り、我が詩は人の命となりぬべき」 樋口一葉
雨上がりの高山から、ちょろちょろと、水が坂を降り始め、山の麓を流れている、小川に流れ込み、その小川が流れ流れて、大河と合流、さらに流れて、最終的に海に流れ込む。
人の人生も、水の流れのように、最終的には、人類の歴史と言う、大海原に合流する。
どの人種も男女も、 生まれた時は、自分がどんな時代、国、また地域、家族構成の元に、生まれたかわからない。
ましてや、自分から選択して、 その時代、その場所、その家族に生まれる人はいない。
ある意味では短く、 また、違った意味では、長い人生を歩んで来たが、 最終地点が、肉眼で見えるほど近づき、走馬燈のように、自分の人生を、今までよりは、客観的に、振り返ってみる時間を与えられた境遇に、感謝の気持ちで一杯だ。
今現在が、万が一不幸のどん底にある場合。例えば、「退職後、数年で、ちびちび貯めたつもりの貯金が、急速に目ぼりしてしまったとか、医者から病名を宣告されるとか、 高齢者運転で、事故を起こしてしまうとか、たまたま、原子力発電所近くに家があり、その発電所は天災が原因で、事故を起こし、危険な放射性物質を住居は浴びてしまった」とか言う、災難に合わないとは誰も保証できない。
幸い、 私の今日現在は、何の心配もない、穏やかな日々が続いている。 明日の事は、私も誰もわからないが、 このような平和な日々を、与えられている間を利用して、過去を再度振り返ってみるのも、一考だ。
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