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ことねぇと8人の神推し達 ーパロディー

Image by Olia Gozha

    

※これは妄想、想像です。実在するSPOON配信者さまとは、全く関係ございません。ご了承ください。


「大変だ!裁判が始まるなぁ」


ふわっふわの白くて長いうさぎの耳と

 黒いタキシードワンピース

   優しくてとろける甘い京都弁の

白うさぎ 亜美乃さんは、草むらを駆け抜けながら叫んだ。


  その声で

大きな桜の木の下で居眠りをしていた

茶色のボブヘアの身長156センチの

  黄色いレモン柄のワンピースを着た

ことねぇが飛び起きた。


 「な、なにごと.......裁判?!私、なにか悪いことしたっけ.......ああ、この間車ぶつけちゃったけど」


「君は.......あ、こんなことしている場合やあらへん」


白うさぎの亜美乃さんは

 大きな大樹の根元の穴へと滑り込む

まるで進撃の巨人のラストの

大樹の穴だ。


 A 追いかける

B 二度寝する


•••問答無用で追いかけるしかない。


その大樹のところへ近づこうとすると

【天の声】が聴こえる



「その穴に落ちて戻れなくてもいいと思えば進みなさい」


え・・・・・・・



その声を聞き終わる前に私は穴の中の闇へと落ちた。





ぴちょん。

 水滴が頬へと落ちて

目を覚ますと、そこは小雨のふる森の中だった。


 「濡れてしまうやん。久しぶりにみたなぁ、人間を」


  シルクハットを被った長身の

目元は帽子に隠れていて見えない

  関西弁の男が手を差し出してくる。

「貴方は?」

「俺?俺は帽子屋こうにいや。3時のおやつをするところ。もうすぐハートの赤の女王ひかる様のパーティーが始まるで」



「うさぎをみませんでしたか?カワボの白うさぎ」


帽子屋は、にやり、と口元が歪む。


「おまえは白うさぎを追いかけてきたんだな。いけない子だ。好奇心が身を滅ぼすことのないように」



空間がぐにゃりとへしまがると


そこには、小さな扉が現れて


手紙には

【クッキーを食べると小さくなる レモンジュースを飲むと大きくなる】と

書いてある

  ・・・・・・・

これ小さくなってジュースを飲もうとしても飲めない。縮んだらコップが巨大化するからだ。


これは罠。

  まず、大きくなって周囲を見渡してダメなら小さくなればいい。


ジュースを飲んで巨大化をすると

私は屋根を突き抜けて

外に顔を出した。


 トランプの洋服を着た何人もの

兵士がそこにいて

 「何んだ、化け物。人間が紛れ込んでいるぞ」


 「ち、違うのよ 私は白うさぎを探しているの」


「この1番隊くだる様が成敗する 首を出せ」


 沢山のくだる、という顔の同じの

トランプの兵隊が押し寄せる。


慌てて、手元にあるビーズくらいのクッキーを取ると

口の中へ入れた。

縮むと私は小さな扉を抜ける。


 「愚かな女よ  ここに来る前に白い女王の天の声を聴いたはずだ」



そこにはムラサキ色のシマシマのタキシードを着たチャシャ猫がいる。


 タバコの煙をぷはぁ〜と飛ばしながら

横目でちらり、とこちらを睨む。


【白い女王の皐月の助け舟でさえ届かないか  俺はチャシャ猫はち壇だ。

  白うさぎは、悪気なくいたずらっ子だ

  ついてきてもおまえの望むものは手に入らない  途中帽子屋も居ただろう?


   あれも戻れなくなった人間だ】





戻れなくなった、人間、とは。



「ここは不思議の国だ

   望む世界線が手に入る代わりに

現実に戻れなくなる

   わかっていているならいいんだがな

ああ、あとハートの赤の女王は

  気に入らないと首をはねるぞ

ここは不思議の国だからな」




「こちらにおります!さあ、たて!私がお連れする」

  トランプのタキシードを着た女性が

私の腕を掴む

  「私は兵士ききららだ。進撃の巨人のサーシャではない。声は似ているが」



 「離して!!」


「あんたがことねぇね。よくも私の薔薇園を白く塗りつぶして赤い薔薇が白い薔薇になっているじゃないの!」


 ・・・・・・・え?なんのこと


突然現れた黒い艶髪の美しい女帝。

これが、ハートの赤い女王、ひかる様。


 「おまえか、赤いバラを白く塗りつぶした人間は」





え、違う

 

白いバラ・・・・・・・


「それを白く塗りつぶすよう、兵士鈴蘭に頼んだのはわたくしですわ、お姉様」


  「その方を離してあげてくださいませ。わたくし鈴蘭が、白い女王に頼まれてやりました」


 青い長い髪で前髪で瞳を隠している

バレリーナのような華奢で長身の

白い女王、皐月様と


青紫の鮮やかなタキシードに身を包む

鈴蘭、と呼ばれた兵士が現れた。





「また、皐月なの・・・・・・・

白い薔薇なんて見栄えが悪い。

薔薇と言えば赤と決まっているのよ」


 「もともと白い薔薇と赤い薔薇と2つの薔薇園でしょう、お姉様。

    たった2人の姉妹なのに、なぜそんなに私を嫌うのですか?」


  食い気味でかかる皐月様に

たじろぐひかる様。


  「・・・・・・・だって、貴方は誰からも好かれるわ。私は.......ワガママなところがあるから」


  「何言ってるの、お姉様。そんなワガママなお姉様だから、可愛いんです。人の好みですからね、人気なんて。それに振り回されずに  仲良くしましょう。

   帽子屋さんも、自由にしましょう

  己の意思でここにいたい人だけいればいいじゃありませんか」



 ぴょこん、と2人の間を割って

うさぎが現れた。

  「なかなか裁判になりませんね!この件は仲直りで、仲良くしよな?」


 「あの・・・・・・・わたしは、どうやって帰ったらよろしいでしょうか」



 全員が私を見る。


 「この子はなんで、ここに来ちゃったのかしらね」

 赤の女王が、キョトンとみつめる。


 白いうさぎの亜美乃さんが

「いい夢、みれたやろか。ことねぇ。いつでもここに来たら夢がみれるんやで。声も聴こえるやで。お戻り・・・・・・・」





光のシャワーが降ってくる。

  全てが白く光に包まれる。





【ことねぇ!】

私は大樹でお昼寝をしていたようだ。

 横に、スマートフォンが落ちている。

画面には【SPOON】という文字がある。


  私、また聞きながら寝ちゃったんだな

推しの夢をみているんだけど、毎回。


  御伽噺とパロディのように混ざってしまう。


 声だけの【世界線】

推しの声の世界。

  立ち上がって、土を払うと

遠くからこどもたちの声が聞こえて来る。

 「お母さーーん  そろそろ帰ろうよ」


 広い高原。そうだ貸別荘に遊びに来ていたんだった。

  こどもがいるのに昨日からの仕事の疲れで寝てしまったようだ。

  時計を見ると10分くらいのうたた寝のようだ。


 長い、夢を見ていた気がする。

 あれ、私、泣いてる。


 悲しいシーンなんてなかったはずなのに。

  花粉症、かな。

  また会える気がする。

【SPOON】を聴けば、そこに、ある

【推しの世界線】を。






#不思議の国のアリス

#パロディ

#夢オチ

#SPOON

SPOON配信者

ひかる くだる こうにい 亜美乃

皐月 はち壇 鈴蘭 ききらら 順不同。

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